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Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」連載中

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http://www.amazon.co.jp/dp/4062156156/
 ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。(三橋)

 Voice9月号の表紙で「三橋貴明」のすぐ下に「鳩山由紀夫」が載っているのが、超ムカつく!(挨拶)
http://www.amazon.co.jp/dp/B002ISQL1Y/

 というわけで、寄稿者特権で、わたくしはすでに噂の「【特別寄稿】わたしの政治哲学 鳩山由紀夫」を読んでいるわけですが、とにかく数行ごとに「友愛」という単語が登場し、結構怖いです。

民主・鳩山氏「アジア共通通貨の実現を」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090806-OYT1T01282.htm
 民主党の鳩山代表は、10日発売の月刊誌「Voice」に寄稿し、東アジア地域の通貨を統合する「アジア共通通貨」の実現を提唱した。(後略)』

 この寄稿を読むと、鳩山由紀夫が本当に「理念のみ」の人物であることがよく分かります。
 例えば、「豊かな社会を築こう」というビジョンがあったとして、それを本当に実現したいのであれば、まずは数値目標が必須です。もちろん「GDPを十年以内に20%増加させる」でも良いです。
 この場合、次にGDPを各支出項目ごとにブレイクダウンし、どの項目を幾ら、いつまでに拡大させるのか(例:個人消費を五年以内に25兆円、十年以内に50兆円増やす、など)、更にそのためにどうすればいいのか。と、戦略を戦術に落としこんでいくわけです。
 ところが、鳩山方式に従えば、「豊かな社会を築く」ための戦略レベルは以下で終わりになります。
「友愛精神に則り、政治を行えばいい」
 そして、「友愛精神に則り、政治を行う」という戦略を戦術レベルに落としこむと、以下になります。
「政権交代すればいい」
 政権交代をすれば、なぜ「豊かな社会を築く」ことができるのか。この種の質問を受けた際に、鳩山は以下の通り答えるでしょう。
「友愛精神に則っているからだ」

 鳩山の「【特別寄稿】わたしの政治哲学」を実際に読むと分かりますが、十ページに渡る長文の寄稿の中に、何と「年月日」以外には、数字は一切出てこないのです。(マジです。)ちなみに、年月日以外に「数
字」が出てくる箇所は、以下の通りです。

 一郎(鳩山の祖父の名)、一つ、一方、二つの憲章、二十世紀、一人、一致点、一丸、一刀両断、第十二章、二つの背反、一部、一極時代、一極支配、一朝一夕、四分の一、二国

 これ↑だけなのです。
 ちなみに、鳩山は別に経済を無視しているわけでも何でもなく、マクロ経済やGDPについても結構行数を割いています。にも関わらず、上記以外の数字(笑)は一切出てきていません。数字無しで経済政策を語っているわけで、ある意味、鳩山こそが(小沢や岡田よりも)、実践主義者である麻生首相の対極に位置する人物と断言しても構わないでしょう。
 また、鳩山はアメリカについて以下のように書いています。

『-ナショナリズムを抑える東アジア共同体
(中略)今回のアメリカの金融危機は、多くの人に、アメリカ一極時代の終焉を予感させ、またドル基軸通貨体制の永続性への懸念を抱かせずにはおかなかった。私も、イラク戦争の失敗と金融危機によってアメリカ主導のグローバリズムの時代は終焉し、世界はアメリカ一極支配の時代から多極化の時代に向かうだろうと感じている。しかし、今のところアメリカに変わる覇権国家は見当たらないし、ドルに代わる基軸通貨も見当たらない。一極時代から多極時代に移るとしても、そのイメージは曖昧であり、新しい世界の政治と経済の姿がはっきり見えないことがわれわれを不安にしている。それがいま私たちが直面している危機の本質ではないか。(P139)』

 ちなみに、以下は「新世紀のビッグブラザーへ」第二章『栄光の大アジア人権主義市民連邦』における、「ハトカワ宰相」の演説です。

『ですが、考えてみて下さい。大アジア人権主義市民連邦により、確かに世界は変わったのです。それも、より良い方向に。一極帝国主義ではなく、多極的な和解世界へと、世界が大きな一歩を踏み出したのは、間違いなく市民連邦のおかげなのです。言わば、連邦の誕生はハードパワーの世界から、ソフトパワーの世界への、重要な分岐点であったと断言できるわけです。
 市民連邦成立により、人口世界第一位、GDP世界第一位、世界最大の経済力と軍事力を誇る、平和と人権を追求する共同体が誕生しました。これにより、世界はもはや一地域の傲慢なパワーに耐える必要はなくなり、より安定したガイアへと進化を遂げたのです。市民連邦の市民こそが、地球市民を超え、より進化したガイア市民のさきがけなのです。市民連邦の誕生により、地球、ガイアの環境問題も、人権擁護の問題も、経済や為替通貨の問題も、あらゆる問題が一地域の我侭に振り回されることなく、真に和諧的に解決を目指すことができるようになりました。』

 う~む・・・。今回の鳩山の寄稿全文を読んだ後に、改めてハトカワ宰相の演説を読むと、違和感がなさ過ぎて、怖い。
 
 さて、本Voice9月号に掲載されている『中国経済・偽りのV字回復』ですが、Voice+の連載最終回(来週掲載されます)から、中国バブルに関する部分を抜粋したものになります。(つまり、率直に言ってしまうと、来週にはVoice+で読めます。)
 本連載は元々、最終的に一冊の書籍にまとめるとうことで書き進めてきたものですが、最終回掲載を待たずして、早くも書籍の方がamazonに掲載されています。
中国経済・隠された危機 http://www.amazon.co.jp/dp/4569709648/  (表紙は添付)】


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 Voice9月号に掲載された寄稿は、この書籍版の宣伝を兼ねているわけですね。
 ところで、このVoice9月号の寄稿は、以下の文で結ばれています。

『いずれにせよ、これだけは確かだ。
 中国人民銀行は、きわめて近い将来に金融引き締めに転じざるを得ない。そして人民銀行が政策を転換した場合、中国の現在のバブルは100%に近い確率で、一気に崩壊することになるのだ。(P159)』

 なんて事を書いたら、どうやら本当に、中国の金融引締めが始まったようです。(情報提供 cer**jo696* 様。多謝!)

中国建設銀:新規融資を約70%縮小へ-張建国頭取「リスクは明白」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003009&sid=a5N4GDG_8M.E&refer=jp_home
 時価総額で世界2位の銀行、中国建設銀行は、今年1-6月(上期)に融資を急増させた結果、信用リスクが高まったとして、7-12月(下期)の新規融資を上期から約70%減らす方針だ。(中略)
 張頭取のコメントにより、中国本土の銀行による新規融資は上期にインドの昨年の国内総生産(GDP)にほぼ匹敵する過去最大の1兆1000億ドル(約105兆円)に膨らんだ後、下期には縮小するのではないかとの見方がさらに強まることとなった。中国株の指標、上海総合指数が今年84%上昇し、不動産と土地価格が回復していることから、インフラ計画向けとして融資した資金が投機に充てられているのではないかとの懸念が広がっている。 (後略)』

 中国に投資をされている方は、くれぐれもご用心を。

「数字を使わずに経済を語る」鳩山に、改めて呆然とした方は、

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