新世紀のビッグブラザーへ blog-日本の田植え祭

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 ありがちですが、G8財務相会議などの国際会議が、
「世界経済に安定化の兆しが見えてきた」
 などと言った途端に、いきなり市場がそれに逆行する動きを見せています。
 ある意味予想通りといえないこともないのですが、ポンドやユーロが対ドルで大きく下げ、日本円が逆に対ドルで上昇し、同時に株価が世界的に反落しています。NY株の方は、ニューヨーク州製造業景況指数が、5月のマイナス4.55から6月マイナス9.41へと大きく低下したためでしょうが、欧州通貨の方はこちらが原因のような気が致します。

EU加盟国の銀行救済支出520兆円、ドイツGDP上回る-内部文書
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aXy6TgMTHpVU
 欧州連合(EU)各国政府が信用危機のなか、域内金融機関を支援するため、ドイツの国内総生産(GDP)を上回る5兆3000億ドル(約520兆円)の支出を承認したことが、EUの内部文書で明らかになった。
 EUの行政執行機関である欧州委員会と欧州中央銀行(ECB)、加盟国の当局者らが準備した5月26日付の文書を、ブルームバーグが入手した。このうち、英国政府は国内金融機関の信頼感回復を図るため、EU加盟27カ国中最大の7812億ユーロ(約107兆円)を投じることを約束した。
 また、デンマークでは昨年、国内140のうち13の金融機関が中央銀行による救済を受けるか、他の金融機関によって買収されたが、同国政府は総額5939億ユーロの支援を表明している。(後略)』

 520兆円・・・。ドイツGDPを上回るというより、日本のGDPに匹敵すると言った方が分かりやすい気がします。国別の数字としてはイギリスとデンマークしか出ていませんが、両国のGDPと金融機関への支出額を比較してみましょう。(現在のレート1ユーロ134円、1ドル97円で計算)

■イギリス:2008年GDP 259.4兆円/支出額 107兆円
■デンマーク:2008年GDP 33.26兆円/支出額 79.58兆円

 って、おいっ! デンマークっ! GDPの二倍以上の金額を金融機関に支援しなければならないって、どういう状況でしょうか・・・。日本で言えば、1000兆円以上のお金を政府が金融機関に支援するということになります。
 もう、無茶苦茶・・・。こんなお金をデンマーク政府はどこから調達するというのでしょう。
 ちなみにデンマークは英国やアイスランドと同じく、まだユーロには加盟していません。通貨は由緒正しき「クローネ(デンマーク・クローネ)」になります。
 デンマークはユーロ導入を目指し、現在、デンマーク・クローネをユーロにペッグ(固定)しています。先日ご紹介した、ラトビア(ラト)と同じですね。
 対ユーロでペッグしている以上、デンマークはデンマーク・クローネの価値を、対ユーロで一定に維持しなければならないわけです。デンマーク・クローネが対ユーロで叩き売りされる状況(今のラトビアのように)になると、デンマーク中央銀行は外貨準備で為替防衛をしなければならなくなります。
 今後、デンマークは自国GDPの二倍以上の資金を自国金融機関に支援するということですが、資金はどうやって調達する気なのか、大変気になります。デンマークは「高福祉・高税率」国家の代表株で、国民が貧乏な割りに国家は金持ちです。(日本の真逆なわけですな)
 デンマークの公的債務(政府の借金)は7383億デンマーク・クローネ(2007年)と、GDP(1兆7397億デンマーク・クローネ)の四割程度でしかありません。とは言え、さすがにGDPの二倍規模の資金調達を、国債発行だけで賄えるのでしょうか。詳細を知りたいところです。

 いずれにしても、イギリスとデンマーク以外の国に至っては、支援額さえ表に出てこないのですから、不安でなりません。
 まさかとは思いますが、実は欧州諸国はすでにこっそりとストレス・テストを実施しており、デンマークのようにGDPの数倍の支援が必要な国がゴロゴロしている、なんて状況なんじゃないでしょうね。
 この「欧州の銀行問題」という爆弾は、今後の世界経済の大きな重石になりそうです。何しろ、導火線に火が付いたのかどうかさえ、全く分からないのですから。
 
放送業務を審査対象に 総務省、地上波免許で検討
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061501000792.html
 通信・放送関連の法体系の見直しを審議している総務省の検討委員会(座長・長谷部恭男東大教授)は15日、地上波の民間テレビ局などに放送免許を交付したり更新したりする際に、放送会社の財務基盤など放送業務を審査する「認定制」の導入を求めた答申案をまとめた。
 現行法では、放送設備を中心とする審査だったが、設備と放送業務をそれぞれ審査する仕組みに変更することを促した。衛星放送などに適用されている方式という。
 総務省は放送内容に関しては、免許審査よりも政治的公平性などを定めた放送法の枠組みで監督するとしている。
 日本民間放送連盟はこれまで「放送設備と放送業務に免許手続きが分かれることで、行政の関与が強まる可能性があり、慎重に検討すべきだ」と懸念を示してきた。(後略)』

 いつの間にか、こういう動きが始まっていたのですね。
 一つ気になったのは、
「総務省は放送内容に関しては、免許審査よりも政治的公平性などを定めた放送法の枠組みで監督するとしている。」
 とありますが、現実には全く機能していないという点です。
 先日の議員連盟「公共放送のあり方について考える議員の会」第一回会合において、議員から突っ込まれた総務省の放送政策局長は、テレビ局の放送法違反について以下のように回答しています。
「一つひとつの番組ではなく、放送事業者の全体の放送を見るべき」
 この回答に、議員の皆さんは度肝を抜かれたようですが、当たり前です。これでは、各番組が放送法に違反しているかどうか、関知しないと宣言したも同様なのですから。
 議員から怒声が飛んだ後、局長は慌てて、
「舌足らずだった。訂正する。事実に反する報道の場合は、個別的に番組を認定する
 と、放送法第三の二の三「報道は事実をまげないですること」については、個別に番組をチェックすると言いなおしています。しかし、放送法第三の二の二及び四「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」については、やはり、
放送局のすべての番組も見てから判断する
 と言っています。
 要は、放送番組が政治的に公平かどうか、多角的に論点を明らかにしているかどうかは、番組単体では判断しない、と断言したわけです。これは、放送法の恣意的解釈としか言いようがありません。「放送法第三の二」の序文には、明確に「国内放送の放送番組の編集に当たっては」と書いてあるのです。すなわち、各放送番組の編集に際し、守るべき法律が明記されているのです。
 結局のところ、総務省が放送法を適当に解釈し、放送局の暴走を許しているのも、日本国民が長年沈黙し、文句をつけなかったからに間違いはないわけです。たとえ、これまで「放送法」やメディアの偏向番組の存在自体を、マスメディアが報道しない故に知ることができなかったのだとしても。
 総務省に悪態をつくのは簡単ですが、それよりも怒涛のごとく政治家や総務省に国民の声を届け、早急に是正するよう働きかけるほうが前向きかなあ、とも思いました。世界はもはや、変化したのです。


【総務省への御意見・御提案の受付】
https://www.soumu.go.jp/common/opinions.html

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