新世紀のビッグブラザーへ blog-日本の田植え祭

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 本ブログでは、様々なテーマを継続して追っかけるという手法を採らせて頂いております。要するに、投げっぱなしはできるだけやめようと心がけているわけです。(それでも投げっぱなしになるものはあるのですが)
 メインのテーマは、国内マスメディア(の偏向問題やら、ビジネスモデルの崩壊)、内需拡大を中心とする日本経済、アメリカのドル及び米国債の行方中国最悪の輸出品(統計)、そしてアメリカ自動車市場になります。(他にも何かあった気がするのですが・・・、何だっけ?)
 この中でも、どうやら最初にクライマックスを迎えそうなのが、アメリカ自動車市場の問題になります。自動車市場とは言っても、「自動車メーカー」も含んでいます。
 本テーマは、業界の中の人NO様から様々な業界情報を頂戴し、それをホームページの方に継続してご紹介することで、「流れ」を見れるようにしております。
 すでに焦点だったビッグスリー二社の内、クライスラーは破綻が確定いたしました。そして、残りの一社GMが「いよいよ」な状況になりつつあります。

 と、その前に。

ムーディーズ:債務の増加は日本政府の債務返済能力に影響しない
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aqOGuPvMtZv0
 ムーディーズ・インベスターズ・サービスは21日、第2次大戦後最も深刻な日本の景気悪化に対処するための財政出動による日本政府の債務の増加が差し当たって日本の債務返済能力に影響を与えることはないとの見解を発表した。
 ソブリン・リスク・グループのシニア・バイスプレジデント、トーマス・バーン氏は「日本国債に対するAa2の格付けは主に巨額の国債保有を可能にする日本のシステムの特異性に支えられており、債務の増加が短・中期的に政府の債務返済能力にマイナスの影響を与えることは考えにくい」としている。』

 世界最低の金利。100%自国通貨建て(誤差レベル以下の外貨建てはあるそうですが)。市場の九割以上が国内。
 こんな国債発行条件を保有している政府は、日本以外には世界に一つも無く、そういう意味で間違いなく「日本システムは特異」なのですが、それをついにムーディーズが認めたことは影響が大きいです。と言うか、わたしゃあ「ヤバ韓」書いていた時代から言っとったわ。
 今回のムーディーズの日本国債に対する評価「正常化」(Aa2でも低すぎと思いますが)は、日本財政破綻論を撒き散らすマスメディアや自称経済評論家たちには決定的なダメージになるでしょう。現在執筆中の「物柔らかな口調の本」は、まさにこの問題に焦点を当てたものですが、
「ムーディーズが日本国債の格付けを上方修正した」
 という事象の理由を、偶々説明する形になって、ナイスなタイミングだと思いました。
 
2009年4月および09年5月のアメリカ市場における各自動車メーカ在庫日数 】 (以下、情報提供NO様 多謝!)
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_18.html#CarStock

 さて、2009年5月1日時点のアメリカ自動車市場における各メーカーの在庫日数ですが、各社とも何となく小康状態な感じではあります。
 そんな中、唯一激しく在庫日数が増えている(要はこれまで以上に売れていない)メーカーがありますね。無論、クライスラーです。
 チャプター11を申請したクライスラーは、現在↓このような状態になっており、もはや「売れるのが奇跡」状態とも言えそうです。

クライスラー欠陥車の払い戻しが受けられない
http://www.usfl.com/Daily/News/09/05/0518_021.asp
 クライスラーの経営破綻によって、同社の欠陥車の弁済手続きが混乱している。現在は購入者が代金の払い戻しを受けるにも破産裁判所の承認が必要となっているため、手続きが進まないことへの苦情が増加している。(後略)』

 購入した車が万が一欠陥車だった場合に、代金の払い戻しが事実上不可能な状態に陥っているわけです。こんな状況で、クライスラーの車に食指を伸ばす消費者は皆無でしょう。
 競合他社は、容赦なくクライスラーのこの弱点を突いて来るでしょうし、資本主義国でそれを止めることは許されません。
 また、資本主義国のくせに、社会主義国チックにUAW(労組)関連の債権者を優先して、クライスラーを破綻させたオバマ大統領のやり方は、何となく燎原の火を付けちゃった感じになってきています。

米年金基金:クライスラーの資産売却に反対-管財人の指名を要求
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aiBnoYcUfPHc
 米自動車メーカー、クライスラーの負債に対して第一順位の先取特権を保有するインディアナ州の年金基金グループは20日、同社の資産売却計画に反対の姿勢を示した。(後略) 』

 わたしは今まで、担保を無視された債権者を単に「債権者」とだけ呼んで来ましたが、具体的には教職員退職基金や、警察年金基金などの機関投資家なわけです。つまり、今回オバマ大統領がUAW優先で「担保付債権者」の利害を無視したことは、これはアメリカ国民の年金などに直接的に影響してくることになります。
 年金などの機関投資家としては、「担保」が設定されているからこそ、安心してクライスラーの債権を購入したところが、先取特権が無視されたわけです。これは結構大変な問題になると思います。ことは、アメリカ国民の年金にまで効いてきます。
 間もなくやってくるクライマックス、すなわちGMのチャプター11の際も、果たしてオバマ大統領は同様の手法を強行するのでしょうか(わたしは、すると思っています)。GMの債権者は、クライスラーとは文字通り桁違いに数が多いのです。
 そしてGMのチャプター11後は、現在のクライスラーのように販売において大変なハンデを背負い込むことになります。
 オバマ大統領はUAW側に立ち、雇用を守ることを優先しているつもりかも知れません。しかし、結局アメリカ国内のGM、クライスラーの生産・販売は継続不可能となり、雇用さえ守れないという結果になるような気がしてなりません。
 
 さて、日本の方ですが、09年第1四半期底打ちを思わせるニュースが幾つも入ってきています。自動車産業さえ、例外ではありません。

自動車販売がプラス反転へ エコカー減税などの効果で
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200905190003a.nwc
 5月の自動車登録台数(除く軽自動車)が、15日までの実績ながら、前年同月比(15日時点)15%程度のプラスと改善基調にあることが分かった。(後略)』

 もちろん、最大の改善要因はエコカー減税なのですが、日産などを見ると減税対象外の車まで販売がプラスに転じたようです。

日産、5月のエコカー減税対象車の国内受注が3割増で推移
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-38096020090519
 日産自動車は19日、4月に始まった低公害車に対する減税措置の効果により、5月の減税対象車の国内受注が前年比約3割増で推移していることを明らかにした。(中略)
 すべての車種を合わせた全体の国内受注も前年をわずかに上回っているという。月間の国内受注が前年比プラスになれば10カ月ぶり。』

 09年第二四半期(現四半期)のGDPは、実質値も名目値もプラスに転じるのは、ほぼ間違いないと思います。今の状況を見る限り、麻生首相の年間所感の宣言通りになる可能性が高いと考えます。

『麻生内閣総理大臣 平成二十一年 年頭所感
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/01/01syokan.html
(前略)世界の中で、最も早くこの不況から脱するのは、日本です。

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