新世紀のビッグブラザーへ blog-日本の田植え祭

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 全然タイトルと関係ないですが、本ブログで時々「情報提供者」としてご登場されるTN様が、毎日変態新聞朝刊に寄稿されたとのことで、コンビニに買いに行ったのですが、三軒とも置いていませんでした。
 さすがに三軒目(711)でなぜ無いのか聞いたところ、
「当店では仕入れておりません」
 と言われました。
 わたしが言うのも何ですが、いつの間にこんな状況になってしまったのでしょうか。一応、わたしは池袋から数駅の滅茶苦茶都市部に住んでいるのですが。
 というわけで、まだ読めていませんので、PDFか何かお持ちでしたら、送ってくださいませ。 m(_ _)m TNさま。 

米国債への弱気深まる、記録的規模の入札で-5月ブルームバーグ調査
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aYBIcogXMRAA
 5月13日(ブルームバーグ):ブルームバーグが世界の端末ユーザー1361人を対象にまとめた調査(実施4-8日)によると、米国債に対する投資家の見方は昨年6月以来で最も弱気になっている。
 5月のブルームバーグ・プロフェッショナル・グローバル信頼感指数によると、回答者らは今後6カ月で米国債の利回りは上昇するとみている。金融機関の救済や景気対策の原資調達、過去最大に拡大した財政赤字の穴埋めで、国債入札が記録的なペースで拡大していることが背景にある。 (中略)
 30年債利回りは8日に4.36%に上昇、ほぼ6カ月ぶり高水準となった。2カ月前は3.55%だった。10年債利回りは3.38%。3月19 日の2.46%を大幅に上回った。(後略)』

 当たり前と言えば当たり前ですが、昨日の英フィナンシャル・タイムズ紙への寄稿のままに、米国債への不安が高まりつつあります。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2009051300400
 ↓こちら(【主要国長期金利推移 1998年-2008年】)でご紹介した米国長期金利(十年物)の最新数値は2.8%(09年4月時点)だったのですが、その時点から早くも0.6%弱金利が上昇しています。かなり目を引く長期金利上昇ペースですね。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_17.html#Kinri
 
 ↓こちらが現時点における最新のアメリカ国債(海外保有分)のデータになります。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_18.html#Beikokusai
 何か、あっという間に総額が4兆ドル(およそ400兆円)を超えてしまいそうな勢いですね。
 昨年十二月以降の三ヶ月における日本、及び中国の米国債保有残高は、以下の通りとなっています。

      08年12月     09年1月      09年2月
中国   7274億ドル    7396億ドル    7442億ドル
日本   6260億ドル    6348億ドル    6619億ドル

 三ヶ月間の増加額が、中国が168億ドルに対し、日本が359億ドル。昨年末以降は、明らかに日本の方が米国債を購入しているのです。
 実は、中国の米国債購入関連の記事はスクラップ(今時w)してチェックし続けていたのですが、今年の3月から中国の米国債購入余力低下の記事が、ポツポツと出始めていました。

中国への資金流入鈍化 外貨準備頭打ち 米国債買い余力低下も 2009年3月21日 日本経済新聞朝刊
 昨年前半まで急増していた中国の外貨準備高が頭打ちになっている。金融危機の影響で貿易黒字や対内直接投資が減り、海外から流入する資金が細っているためだ。中国は外貨準備の多くを米国債などドルで運用しており、外貨準備が増えなければ米国債購入余力が低下する可能性が高い。
-貿易黒字の減少鮮明
 中国人民銀行は外貨準備高を四半期に一度しか公表しておらず、2009年に入ってからの状況は四月まで明らかにならない。しかし中国紙の第一財経日報は消息筋の話として、一月末の外貨準備高が08年末より約300億ドル減り、1兆9000億ドル程度になったと報じた。(後略)』

 そして、こちらが「四半期に一度しか公表されない」外貨準備高のニュースです。

中国、外貨準備1.95兆ドル 3月末 1-3月は頭打ち鮮明 2009年4月12日 日本経済新聞朝刊
 中国人民銀行は十一日、三月末の外貨準備高が前年同月比16.1%増の1兆9537億ドルになったと発表した。今年1-3月の増加額は77億ドルにとどまり、外貨準備高の頭打ち傾向が鮮明になっている。中国は外貨準備で大量の米国債を買っており、今後、購入余力が低下する可能性もある。(中略)
 外貨準備高が頭打ちになっている背景には、世界的な金融・経済危機の影響で貿易黒字や対内直接投資が減り、海外から中国への資金の流れが細っていることがある。(中略)
 中国は外貨準備の七割をドル資産で運用しており、米国債の保有額は一月末時点で7396億ドルと世界最大。金融危機後も米国債の大量購入を続けてきたが、今後は購入額を絞り込むのではないかとの憶測がくすぶっている。』
 
 日経が「購入額を絞り込むのではないかとの憶測がくすぶっている」なんて書いたときは、すでに手遅れで、実際に中国の米国債購入は絞り込まれています。(上記グラフ参照)

 そもそも中国がなぜ米国債を購入するのかといえば、人民元安を維持するために、貿易黒字や直接投資で国内に流入しようとするドルを、せっせ、せっせと人民元に両替する為替介入を続けているからです。為替介入の結果、中央銀行の手元にドルが溜まり、使い道が無いので米国債で運用するわけです。
 この辺の為替介入の仕組みは「本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々」に詳しく書きましたが、著者特権で日銀の為替介入と米国債購入の仕組みを載せちゃいます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_18.html#Kawasekainyu

 中国人民銀行の場合は、為替介入の原資(人民元)を日銀のように民間金融機関から借りたりせず、単純に刷っているんだと思いますけどね。(この辺の情報お持ちの方、是非コメントを)
 さて、日本の米国債保有残高が増えていますが、日本の場合は日銀のみならず民間金融機関も米国債を購入しているわけです。そのため、米国債の保有残高が増えているからといって、単純に、
「日銀がっ! また国内から借金して為替介入して、米国債を買ってアメリカに貢いでいるのか!」
 などといきなり叫ぶことは、早とちりというものです。日銀が米国債を買っているかどうかは、同時期の外貨準備の明細を見れば一発で分かります。

【日銀の外貨準備の状況(単位:十億ドル)】 http://www.mof.go.jp/1c006.htm
2009年4月末 外貨準備1,011(内、証券が902)
2009年3月末 外貨準備1,018(内、証券が905)
2009年2月末 外貨準備1,009(内、証券が892)
2009年1月末 外貨準備1,010(内、証券が890)
2008年12月末 外貨準備1,003(内、証券が908)

 ご存知かとは思いますが、外貨準備高はドル建てです。ユーロ建ての外貨準備であっても、ドル建て表示されます。
 そのため、ドルの対他通貨為替レートにより、毎月多少は変動します。最近は、ユーロが対ドルで上昇したので、5月末の外貨準備は少し増えるのではないでしょうか。
 外貨準備を見る限り、日銀は為替介入をしていないのはもちろん、米国債も増やしていないようですね。ということは、昨年12月から今年2月までの日本の米国債保有残高の増加は、民間金融機関によるものということになります。
 やれやれ・・・。一体どこが買っているのやら。

 明日のブログは、ちょっと面白いかも。

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