新世紀のビッグブラザーへ blog-日本の田植え祭

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崩壊する世界 繁栄する日本 「国家モデル論から解き明かす」 発売中!
Yen.SPA! 4月23日号に、インタビュー記事『「日本経済悲観論」の嘘』が掲載されています。

共同キャンペーン 日本の田植え祭  
共同提案者 渡邉哲也氏ブログ
放送倫理・番組向上機構に意見を送るス

『言霊・・・・言葉に宿ると信じられた霊的な力。
 声に出した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされた。(Wikipediaより)』


 昨年、SPA!11月4日号のP4「今週のナイアガラ 円高」において、三橋の
通貨高で破綻した国はありませんから大丈夫
 との発言が掲載されたところ、言霊の力なのか、それとも発行部数20万部のSPA!の力なのかは知りませんが、その後、1月19日に麻生総理が「通貨高で破綻した国はない」と発言され、藤井氏もご著作で「自分の国の通貨が高くなって滅んだ国はない」と書かれ、何となく「ま、そりゃそうだよなあ」という雰囲気になりつつある気がします。(政策もそっちの方向なので)

 と言うか、実際に通貨高で滅んだ国など歴史上一つもないので、当たり前と言えば当たり前なのですが、昨年までの日本では、
円高で世界最大の外需依存である日本は滅ぶ
 なる、現実も数字も全て無視した暴論が、人びとの間の「常識」あるいは「空気」のように存在していたのでした。
 これはなぜかと言えば、日本人が「円安は国益」と思ってくれた方が都合が良い人たちが、何度も何度も、
「円安こそが、日本の国益。なぜなら日本は世界最大の輸出依存国だから」
 と繰り返したことにより、日本人の「心」「思考」が変わってきたためです。すなわち、言霊です
 ちなみに、わたしは別に円高歓迎論者でも円安歓迎論者でもなく、円高なら円高なりの、円安なら円安なりのマーケティング戦略を構築すればいいじゃない、という立場です。だって、所詮はただの外部環境じゃないですか、為替レートなんて。
 少し前まで、
歴史上、通貨高で経済破綻した国など一つもないわ。この腐れ無知似非知識人共が! これ以上恥を撒き散らさないように一生口を閉じていろ!」
 とか何とか繰り返していたのは、フェイクマネーの崩壊により、今後円高が進むのが分かりきっており、そうなるとマスメディアが、
「円高で世界最大の外需依存国である日本は滅ぶ」
 と始めるのも、これまた分かりきっていたからです。
 参考までに円安のときは、「外資の日本売りが加速し、世界から見捨てられた日本は滅ぶ」とか何とかになります。麻生政権発足後は、ここに「政治的混乱で」という枕詞をつければ、パーフェクト。


 何が言いたいかといえば、要は「言葉は大事ですよ」ということです。


 昨年、2008年5月20日「子どもが被害者となる犯罪が減り続けている国 後編  http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/8997218.html  」 (何と!まだあれから一年経っていないんです!信じられない・・・)において、フリードリヒ・ハイエク氏の言葉をご紹介いたしました。


「社会主義者から我々は学ぶものは何もないと思っていたが、たった一つあった。それは彼らが、繰り返し語ることだ


 この社会主義者(と言うか、コミュニスト)の得意技、嘘でも何でもひたすら繰り返し語ることで「真実を創っていく」。中韓と隣接している日本という国に住む我々は、この脅威を充分以上に理解していることかと存じます。
 但し、もちろん彼ら(中韓やら日本の「良心的知識人」やら)が創作しようとしている真実は、所詮は嘘なので、こちらは「本当の真実」を一万回語ることで対抗できるわけです。
 嘘よりも「本当の真実」の方が、より言霊化しやすいのは言うまでもありません。特に、経済関連だと数字ベースで語れるので、結構威力があります。(と言うか、色々やってみて、威力があるというのが分かりました。)
 ちなみに、わたしはこれまでブログやら著作やら掲示板やらで、同じ事を何遍もしつこく書いてきましたが、結果的に最も影響が大きかったのは、断トツでVoice向けに書いたシミュラフィクション「1ドル70円台の日本経済」でした。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090220-00000002-voice-pol


 確かにインターネットに配信されたというのもあるのでしょうが、お会いする方々(結構影響力がある人びと)がVoiceの話を持ち出すときは、なぜか必ず雑誌版です。
 インターネット版にせよ、雑誌版にせよ、なぜあのシミュラフィクションがあれほど影響力があったのかを考えると、やはりこれまでの日本経済の常識(実は、単なる言霊)」を打ち砕く「言霊」を詰め込んだからかなあ、と推測しています。実際のところは分かりようがありませんが。


与謝野財務相、財政再建「新しい目標必要」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090411AT3S1100N11042009.html
 与謝野馨財務・金融・経済財政相は11日、BS11の番組収録で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2011年度に黒字化する現行の政府目標に代わる、新しい財政再建の目標をたてる必要性を強調した。
 財政支出が15兆円に達する追加経済対策の策定で、財政再建の道筋は不透明さを増している。同相は「きちんとした目標を立て、国内総生産(GDP)比でみた国債残高がこれ以上増え続けるのを抑制しなければならない」と語った。
 プライマリーバランスの黒字化目標については、達成してもGDP比の国債残高が増え続けるケースがあると指摘。財政再建目標としては「ほとんど意味のない概念だ」として、「(GDP比の国債残高が安定的に減っていく方向で)収束する形の目標をつくらないといけない」との考えを示した。』


 このプライマリーバランスという「言霊」。あるいは日本が財政破綻するという「フィクション」。(注:「財政破綻論というフィクション」の命名はあかさたな様ですが、あまりにも見事なフレーズなので、勝手に使わせて頂いています。)
 個人消費拡大にせよ、公共投資の再拡大にせよ、あるいは政府消費支出拡大にせよ、日本のGDP成長のボトルネックになっているのが、この「プライマリーバランス」もしくは「日本は財政破綻するというフィクション」です。
 日本には、まだまだこういう↓莫迦が溢れています。


『福島党首と高槻駅で。 http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2009/04/12-1796.html
「大型補正予算の中身を見ると、弁護士の立場から言うと『自己破産した方がいいんじゃないの』というようなお金の使い方です。」』


 お前は、日本円を刷れる政府と、刷れない企業を一緒にしているのか。それ以前に、日本の長期金利が世界最低にも関わらず、国債を発行することを問題視する論旨を示せ。
 などと、理詰めで言ってもムダです。多分、福島は「長期金利」「国債発行」などの正しい意味すら知らないでしょうから。
 しかし、この「自己破産」というのは、まさに言霊のシード(種)なのです。
「日本は自己破産する!」
 と、福島がマスメディアで百遍繰り返せば、それを信じる人も出てくるでしょう。やがて、それがかつての、
「円高で世界最大の外需依存である日本は滅ぶ」
 と同じように、根拠皆無の「常識」「空気」と化すことも有り得ないわけじゃないのです。と言うか、「日本は財政破綻する」はとっくに日本社会の「常識」「空気」になっており、現在、わたしはこの「空気」の打破に最も注力をしているわけです。
 日本財政破綻論というフィクションには、様々な言霊が使われています。
「普通、GDPと肩を並べる借金をした国は例外なく債務不履行の憂き目にあっている(太田晴雄)」<<<ちなみに、根拠なし。そもそも、普通の国は国内の貯蓄不足で、GDPに匹敵するような額を政府が借りることはできない。
「産まれたての赤ん坊を含み、国民一人当たり640万円の借金(ご存知マスメディア全て)」<<<政府の債務を「国民の借金」と言い換える、史上最悪クラスの捏造プロパガンダ。
「『日本の莫大な借金』は、結局、我々の税金で返すことになる
「日本は巨額の借金を重ね、わたしたちの子孫に負担を押し付けている

 この日本経済最大のボトルネックを打ち砕くための、わたしのカウンターはこれです。


政府の借金を税金で返す国など、世界に一つもありません


 実際に、一つもありません。なぜここまで断言できるかと言えば、そもそも「政府の借金を返している国」が一つもないからです。
 要は、全ての国が公的債務(政府の借金)を膨らませつつあるのが、現実の世界なのです。借金を減らしている国自体が無いのですから、税金で返す必要などあるわけがありません。(ちなみに、ここ数年の日本は、実は政府の借金が「最も増えていない」国のグループに属します。)
 そしてなぜ各国が公的債務を減らしていないのかと言えば、もちろん減らす必要がないからです。(この辺は新作の肝なので、今日はここまで)
 
 日経の記事で与謝野財相が言っている「プライマリバランス黒字化に意味はない」は、まさしくその通りで、世界の全ての国はプライマリーバランスが赤字化しています。そして、これまた与謝野財相の言うとおり、プライマリーバランスを黒字化したところで、GDPが減ってしまい、公的債務対GDP比率が上昇してしまえば、逆にそちらの方が問題です。
 ちなみに、前にも書きましたが公的債務対GDP比率は、その国の「効率性」を示しており、必ずしも破綻可能性を示す「健全性」は意味していません。それにしても、国家経済の効率性が日々落ち続けるというのは、これは確かに問題ではあります。
 しかし、プライマリーバランスの達成には何の意味も無い、というか害しかありません。なぜならば、プライマリーバランス黒字化という「言霊」に足を取られ、政府は適切な投資を行えず、国民は将来的な不安感を拭えず、消費を拡大することが難しいからです。
 ここで麻生首相が、
プライマリーバランス黒字化に意味はない。そもそも公的債務が減っている国など一つもないし、ましてや税金で公的債務を返済した国など、過去に例がない
 とでも言い切ってくれれば、日本に蔓延する「財政破綻というフィクション」は、相当払拭できると思います。何しろ、こちら↑の方が正しいのですから。

 とりあえず、ゲンを担いで本日発売の「SPA!4月21日号」の「今週の立場 麻生太郎」で、三橋貴明が言い切っています。


政府の借金を税金で返す国など、世界に一つもありません


 言霊の力に期待しましょう。


 三橋貴明と石平氏の対談本「中国経済がダメになる理由 」は、4月16日にPHP研究所から発売です。(既に予約開始済み) http://www.amazon.co.jp/dp/4569707580/


「政府の借金が減っている国がない」という事実に吃驚した人は、

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