「ドル崩壊! 今、世界に何が起こっているのか?」再重版決定!m(_ _)m 感謝! amazonの在庫も復活!
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9月19日(金)発売の撃論ムック「猟奇的な韓国」に「崩壊進行中の韓国経済の病理」を寄稿しました。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4775512609

 以前「中国の赤い彗星」を書いた時に嬉しかったのは、上海総合株価指数と90年代の日本株バブル崩壊の壊速度を比較した↓このグラフが、様々なネットの媒体でコピーされ、中国株式バブルの恐るべき崩壊速度が自然と広まっていったことです。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_10.html#N225vsSS

 SAPIO9/24号に「底値が見えない!中国株の『奈落』」の記事を書いた際にも、同じ図を使用したので、多分わたしたちが想像する以上に多くの人があの図を見てくれたと思います。
 この図に限らず、「見える化」というのは大事です。例えば「中国の株式バブル崩壊速度は、日本の株式バブルの崩壊速度を超えている」と言葉で聴かされるだけでは、「ふ~ん・・・」とだけ反応する人が多いでしょう。ところが、この図を見ている時に同じ台詞を聞かされると、誰でも「げげっ!」と思うはずです。
 この手の図。人の目に触れた瞬間に多くの情報を脳内に叩き込む図の効果は絶大です。と言うか、以前ISO9000の話を書いた時も力説しましたが、この手の図があるのと無いのでは、格段の差が生じてしまうのです。
 日本にはトヨタ自動車のように「見える化」を率先して実践している組織もありますが、まだまだ不充分な組織も多いです。
 組織ではありませんが、日本のいわゆるインテリ層(大学教授や経済評論家など)の「見える化」に対する認識の薄さは、目を覆いたくなる惨憺たるレベルです。そもそも経済という抽象化された用語を説明する際に、図やグラフ無しの文字でダラダラ語られても、聞いている方が理解できるわけがないのです。
 以前、「現代コリア」に招かれた際に、ある韓国専門の大学教授の方に、「わたしたちは難しいことを難しく喋ってしまう。そのため、学生から分かり難いと言われるの。だが大抵の場合、こちらとしては自分が理解できている以上、なぜ学生たちが理解できないのか理解できない」と言われたことがあります。そりゃ、あなたが難しいことを難しく喋っているからではなく、抽象化作業をしないでそのまま喋っていることが原因でしょう、と思ったのですが、まあ大学教授ならそれでも構わないのかも知れません。(分からない学生は、教授にしつこく質問すればいいので。)
 しかし、一般読者が相手のはずの経済本、ビジネス本でこれ(抽象化作業無しでダラダラ語られること)をやられると、読んでいる方はさっぱり分かりません。どの作家とは言いませんが、この種の作者の自慰行為的なビジネス本を読む羽目になり、うんざりした経験を持つ方は多いと思います。
 また、図やグラフが多用されていれば良いというものでもありません。日経新聞などで既出のグラフばかり並べられても、あまり意味がないと思うのです。
 大先輩に対して大変申し訳ないですが、長谷川慶太郎さんの本は、この種のグラフが結構多いです。「何でこの図が、今ここにあるのだろう?」と、疑問に思う図が少なくないのです。無論、図が無いよりはマシなんですが。
 適切な図・グラフとは、読む人に有用となるように、作者自らが作成した図・グラフです。あくまで個人的な感想ですが、増田悦佐氏や春山昇華氏の本は、「読者向け」に著者自ら手作りの図やグラフが多用されており、非常に好感をもてました。
 要は、どれだけ読み手や聞き手の事を考えて、コミュニケーションが取れるかが重要なわけですね。別に「見える化」に限りませんが。
 などと長々と図・グラフに関する持論を展開してしまいましたが、本日のメインイベントはこれです!

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_13.html#GS081008

 韓国ウォン・KOSPI(韓国総合株価指数)が、ついに、ついに終値で「グランドクロス」(看スレ風に言えば、グランドワロス)を達成いたしました。(昨日、既に数回グランドクロスは起きていたのですが、後半KOSPIが踏ん張り、終値では回避されていました。)
 グランドクロスとは何ぞやと言えば、ドルウォンがKOSPI指数の数値を上回る現象です。
 だから何だと言えばそれまでで、この交差に何の意味があるのかと言えば、心理的なものを除くと皆無でございます。しかし、KOSPIは昨年、最高値で2000ポイントを上回っており、ドルウォンは昨年十月のピークに900ウォンを切るところまで通貨高が進んでいました。いわばKOSPIとドルウォンは「株高で通貨高」という、韓国経済好調の象徴だったわけです。
 昨年末ごろからこの流れが逆転し、株安+通貨安が進行することで、この二つの数値が接近してきたのです。そしてついにこの二つの曲線が交わってしまったというわけで、ある意味、韓国経済崩壊の象徴的なイベントなわけです。(日経平均10,000円割れ!やNYダウ10,000ドル割れ!も似たようなものです。)
 瞬間風速では昨日、七回ほどグランドグロスは目撃されたようですが、終値では本日が初めてです。
 韓国政府はそろそろ「韓国は危機です」と、自ら認める時期にきているのではないでしょうか。さもないと、今度こそ本当にデフォルトまでいってしまいますよ。そんなにアイスランドの後を追いたいのですか。
 昨晩、世界では先頭を切ってアイスランドが国家として破綻しました。

アイスランド、外貨準備増強に向けロシアに40億ユーロの融資要請
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK828064120081008
 アイスランドは、金融危機への対応策としてロシアから40億ユーロ(54億4000万ドル)の融資を受けることに向けて交渉している。
 ロシアのクドリン財務相はこの要請を前向きに受け止め「協議して公表する」と述べた。
 国家破綻の可能性に直面と述べていたアイスランドのハーデ首相は、外貨準備増強に向けた今回の融資要請について、当局者を7日あるいは8日にロシアに派遣し、条件について協議することを明らかにした。同首相は、ソブリン債が不履行にはならない、と述べた。
 国際通貨基金(IMF)は、アイスランドの状況について同国から要請があれば協議する用意があるが、今のところ連絡はないと述べた。
 主要7カ国(G7)財務省は6日夜に次官級協議を開き、アイスランドの状況について協議した。関係筋はロイターに対し「日本がIMFファシリティーの利用を提案したが、アイスランドはIMFからの借り入れ要請を望まなかった。IMF支援が必要な国とみられることを望んでおらず、夏もIMFよりも北欧諸国中銀に資金を要請した」と述べた。』

 おいおい、よりにもよってロシアかよ、という感じです。
 アイスランドが頼るロシアにしても、外貨準備こそ十分ですが、株式市場は大暴落を続けています。本日(日本時間午後八時)のRTSは前日比▲11.248%の761.63ポイント。五月のピークから計算すると・・・何てこったい!約七割の下落です。
 何か世界中が混沌としてきました。この混乱の後に、果たして新しい世界経済の秩序が産まれるのでしょうか。
 
 さて、最近のわたしのブログに頻繁に登場するようになった「見える化」「抽象化」あるいは、先日の「本当にあった怖い話」に出てきた「概念語」。あるいは「モデル化」。
 抽象化って何だろう、と思われた方もいらっしゃると思いますので、明日は↑この手の用語について。

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