「ドル崩壊! 今、世界に何が起こっているのか?」再々重版決定!m(_ _)m 感謝! amazonの在庫も復活!
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9月19日(金)発売の撃論ムック「猟奇的な韓国」に「崩壊進行中の韓国経済の病理」を寄稿しました。
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 ドル崩壊の二章の終わりに「経済的な多くの事象は諸刃の剣である」、つまり、良い影響もあれば悪い影響もあると書きました。日本のメディアは何事も「だから日本経済はおしまいです」と結ぶのが好きですが、実際には物事はそんなに単純ではありません。
(何か好評みたいなので、「メディアのダブルスタンダード 経済編」再掲)
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_12.html#DSE0808

 上記「メディアのダブルスタンダード 経済編」では、円高について「輸出企業壊滅で、日本経済はおしまいです。」、円安について「円安⇒ドル建てGDP減少で、日本経済はおしまいです。」と書きましたが、実際には円高も円安も共に良い面もあれば、悪い面もあるのです。

09年3月期利益見通し上方修正の企業が増加、原料安などで
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34641320081030
 円高進行が企業業績を直撃する中、製品の値上げや原料安の効果を背景に09年3月期の利益見通しを上方修正する企業が増えてきた。
 世界経済の減速懸念は輸出数量の減少に結びついている面があるものの、国際商品市況の大幅な下落も呼び、収益に反映されるようなまとまった規模の原料安が国内企業に恩恵をもたらしてる。政府・日銀内には、世界経済減速による輸出へのマイナス効果がコスト減によるプラス効果を上回るとの悲観的な見通しが多いが、個別の企業決算を見ると、こうしたマクロ的見通しとは別の風景が見えてくる。
 30日の株式市場では、後場立会い中に住友金属工業が2009年3月期の営業利益を従来予想の2300億円から2800億円(前年比0.6%増)に上方修正すると発表、これを受けて同社株は買い人気化した。(中略)
 株式市場の地合いが軟化している時は、輸出産業の円高デメリットなど悪い材料に株価は反応しがちだった。しかし、相場が落ち着いてきたことで「今後はこれまで評価されていると言い難かった原料安、値上げ効果、内需企業の円高メリットなどが注目される可能性もある。収益悪化を少しでも食い止める材料として、原油などの原料安効果が材料視されていくのではないか」(大手生保系投信運用担当者)との見方も出ている。』

 企業の収益一つとっても、輸入コストが多い企業であれば円高はコスト削減効果のメリットの方が多くなるでしょうが、輸出依存が高い企業はデメリットの方が大きいでしょう。そもそも「日本は資源を海外に依存している!資源価格高騰で日本は大ダメージ!」と主張するのと全く同じ人たちが、「円高は日本経済を破滅させる!!!」と叫んでいたのですから、おかしな話です。(少し前までの日経新聞が、もろにそうでした。)
 ちなみに、いつもは外需依存度、すなわち「輸出対GDP比率」の話ばかりしているので、本日は「輸入対GDP比率」について見てみましょう。この手の比較をするときに常に登場する六カ国、アメリカ、日本、イギリス、ドイツ、中国、韓国の六カ国について「輸入対GDP比率」をランキングしてみます。

【輸入対GDP比率 主要国比較(07年)】※データソースはJETRO
第一位 韓国 37%
第二位 ドイツ 32%
第三位 中国 29%
第四位 イギリス 22%
第五位 アメリカ 14%
第六位 日本 13%

・・・な、何と、意外や意外。日本の輸入対GDP比率はアメリカよりも低いんですね。パーセンテージではなく輸入金額で見ても、アメリカはもちろん、イギリスより少ないのです、日本は。
 もちろん、資源や食糧については海外依存度が高いとか、個別に見ると「日本は輸入に頼っている!」は別に間違いではありません。しかし輸入する製品・商品を特定せずに「日本は輸入に頼っている!」は、マクロ数値から見ると明らかな間違いなわけです。
 昨年から今年にかけて円高が進行したため、ドル建ての輸入金額は益々下がることになるでしょう。
 別に「日本に輸入は不要である!」とか極論言う気は全くありません。要は「(   )については、日本は(   )である!」と正しい文章を使いましょう、ということです。
 ロイターの記事の「個別の企業決算を見ると、こうしたマクロ的見通しとは別の風景が見えてくる。」と類似した構造なわけですね。
 ちなみにアメリカが金利を0.5%引き下げたことで、株高と円安が進行していますが、これは昨年も散々経験した短期的な株価・為替効果と同じだと思います。そもそも、アメリカが利下げをしたことで、日米金利差がわずかに0.5%にまで縮小したにも関わらず、円安ドル高が進む時点でおかしいでしょう。
 中期的に見ると、やはり円は上昇路線を進んでいく可能性のほうが高いと思います。また、個人的には、明日の金融政策決定会合における日銀の利下げは無い、と読んでいるのですが、はてさて、どうなるでしょうか。

おまけ:どうした上海総合株価指数
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_13.html#SS081030

 本当に買い手が少なくなっちゃったのでしょうか?

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