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本日発売のSPA12月30日号にインタビュー記事が掲載されています。(P6です。) http://spa.fusosha.co.jp/
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毎日・産経が半期赤字転落 「新聞の危機」いよいよ表面化
http://www.j-cast.com/2008/12/26033024.html
 朝日新聞社の赤字決算が新聞業界に波紋を広げるなか、その流れが他の新聞社にも波及してきた。毎日新聞社と産経新聞社が相次いで半期の連結決算を発表したが、両社とも売り上げが大幅に落ち込み、営業赤字に転落していることが分かった。両社とも背景には広告の大幅な落ち込みがある。景気後退の影響で、さらに「右肩下がり」になるものとみられ、いよいよ、「新聞危機」が表面化してきた形だ。
販売部数の低迷、広告収入の減少など引き続き多くの課題
 毎日新聞は、半期ベースで単体・連結ともに営業赤字を計上した毎日新聞社は2008年12月25日、08年9月中間期(08年4月~9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比4.2%減の1380億3100万円だったが、営業利益は、前年同期26億8300万円の黒字だったものが、9億1900万円の赤字に転落。純利益も、同12億5600万円の黒字が16億 1900万円の赤字に転じている。
単体ベースで見ると、売上高は前年同期が734億2500万円だったものが、6.5%減の686億8400万円に減少。営業利益は同5億4100万円の黒字が25億8000万円の赤字に転じ、純利益は1億8900万円の赤字がさらに拡大し、20億7800万円の赤字と、約11倍に膨らんだ。
発表された報告書では、
「当社グループを取り巻く新聞業界は、若年層を中心として深刻な購買離れによる販売部数の低迷、広告収入の減少など引き続き多くの課題を抱えている」
とし、業績不振の原因として、販売部数と広告収入の落ち込みを挙げている。
毎日新聞社の常務取締役(営業・総合メディア担当)などを歴任し、「新聞社-破綻したビジネスモデル」などの著書があるジャーリストの河内孝さんは、
「『上期で赤字が出ても、下期で巻き返して通期では黒字にする』ということは、これまでにもあった」
 と話す。ところが、今回は事情が違うといい、広告の大幅落ち込み傾向もあって、通期でも赤字が出る可能性が高いと予測している。河内さんは、
「仮に通期で赤字が出たとすれば、事実上倒産し、1977年に現在の『株式会社毎日新聞社』に改組されて以来、初めての事態なのでは」
と話している。(後略)』

 毎日変態新聞(以下、変態) m9(^Д^)プギャー は、まあ良いでしょう。変態にとって、本当の地獄はこれからですから。
 当ブログでは可能な限りソースデータに基づき分析する、がモットーですので、EDINETから変態の中間決算を頂戴して参りました。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_15.html#Mainichi

 数字が並んでいるだけでは、「赤字m9(^Д^)プギャー変態w」以外の意味が読み取りにくいので、幾つか経営指標を見てみましょう。これまでに何回も書いていますが、数値分析の基本は「割合で見る」「流れで見る」「他者と比較する」の三つです。(今日は「他者と比較する」は行いません。明日やります。)
 以下、⇒は31期中間決算⇒32期中間決算を意味します。
①売上高 73,425⇒68,684 前年同期比6.5%減少
②売上原価対売上比率 57.1%⇒60.1%<<<<<<<<
③粗利益 31,514⇒27,398 前年同期比13.1%減少
④粗利益率(売上総利益率) 42.9%⇒39.9% 前年同期比3ポイント下落
⑤販管費対売上高比率 42.2%⇒43.6%<<<<<<<<<
⑥営業利益 541⇒▲2,580
⑦営業利益率 0.74%⇒▲3.76%
⑧経常利益 378⇒▲2,729
⑨経常利益率 0.51%⇒▲4.00%

ポイント:売上高が下落している上に、粗利益率が落ちています。これ、言うまでもなく企業として致命傷です。収益性が落ちている状況で、売上が減少しているわけですから。
「毎日変態新聞倒産への道 その3(前編) http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/14936246.html
「毎日変態新聞倒産への道 その3(後編)  http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/14936364.html
 で書いたとおり、変態はここ数年(第28期の決算が六十三億円の赤字になって以降)、売上原価と販管費を絞り込むことで何とか利益を上げてきました。
 ところが、今期は(少なくとも中間期までは)売上原価や販管費の対売上高比率が上昇に転じています。つまり編集費・広告費などの売上原価、及び運送費などの販管費圧縮が限界に達し、もはやこれ以上は費用削減が不可能な状況になりつつあるわけです。
 そこに売上高の予想以上の減少が襲い掛かり、粗利益(売上総利益)率が激減し(粗利益率が3ポイント下落って、そうとうキテます)、営業利益、経常利益段階で赤字に突入したわけです。
 この売上高の減少ですが、当然、WaiWai変態問題により日本国民の攻撃を受けている事も一因でしょう。果たしてどの程度部数が減ったのか、目安を考えてみたいと思います。
「毎日変態新聞倒産への道 その4  http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/15236180.html
から、変態の売上高/公称部数は\37,850。今回の売上高は半期決算分なので、半年の部数単価は\18,925。
 売上高減少分は47億4100万円。つまり部数換算すると、25万515人! これはインパクトある数字です。
 以前、わたしは
「毎日変態新聞倒産への道 その6 http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/15901290.html 」 
において、購読者が17万2250人減少すると、変態は赤字になると書きました。早くもそんな数字は軽くクリアしてしまっていたわけですね。
※実際の新聞社の売上は、企業からの広告費用も含まれるので、部数が本当に25万減ったかどうかは分かりません。あくまで目安です。

 しかし記事中にある「業績不振の原因として、販売部数と広告収入の落ち込みを挙げている。」って、「売れないから業績不振です。」と言っているのと同じですねw 「若年層を中心として深刻な購買離れ」については、また「日本の若年層の活字離れが原因」「日本の若者はバカになっている(だから新聞が売れない)」とか妄想じみた言い訳をして、ネットユーザの総攻撃を喰らいそうな気が致します。
 まあ、何を書いても「黙れ、変態!」と言われる、ある意味歴史に残る大恥な新聞社ですから、今更ネットユーザにどう思われても構わないんでしょうけど。

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