三橋貴明診断士事務所を開設しました。お仕事のご依頼はこちらから http://takaaki-mitsuhashi.com/
SPA1月27日号 P96「極寒のソウルで『ウォン崩壊』を実感してきた!」にインタビュー記事が掲載されています。
チャンネル桜 闘論!倒論!討論!2009 日本よ今...『中東問題と世界経済』に出演しています。
AERA 1月26日号 「ミネルバを知っているか」にインタビュー記事が掲載されています。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090119-00000002-aera-int

 最近、様々な興味深いニュースをコメント欄に投稿して頂く方が増えていますので、今後のために、本日はまとめを。

U.S. International Reserve Position 情報提供:cer**jo696*
http://www.ustreas.gov/press/releases/200911511151929958.htm
The Treasury Department today released U.S. reserve assets data for the latest week. As indicated in this table, U.S. reserve assets totaled $77,315 million as of the end of that week, compared to $78,006 million as of the end of the prior week.
(財務省は、本日、最新の米国外貨準備データを発表した。データの通り、米国の外貨準備は773億1500万ドルとなった。先週は780億6000万ドルであった。)
(データ部、以下以外は省略)
(a) 国債
 ・ユーロ債 $9.3B
 ・円建債 $14.3B

 アメリカはユーロ債以上に、円建で外貨準備を確保しているんですね。言われてみると当たり前の気が致しますが、意外は意外です。
 え、人民元? まずはハードカレンシーになる努力をしなければね。それにしても、
 人民元は冗談ですが、ポンド債もないんですね。アメリカらしいといえば、らしいですが。

輸出依存脱却できず 景気、『実感なき拡大』のち急落 情報提供:KM様、rule_of_risk
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2009012502000123.html
 景気の転落スピードが加速し、各種指標が軒並み過去最悪を更新している。景気の「山」と「谷」を判断する政府の景気動向指数研究会は二十九日、二〇〇二年二月から続いた戦後最長の景気拡大が〇七年十月で終わったと正式に判断する見込み。この「実感なき景気拡大」の期間中に高まりすぎた輸出依存度などが、未曾有の景気急落の要因として浮かび上がってくる。』

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_15.html#Chunichi

 新聞記事の方は上記URLですが、確かにグラフが凄いですね。KMさまの仰るとおり、輸入と公需を消し去っています。あからさまなミスリード狙いですね。
 ちなみに、内閣府のデータを見ればすぐにご理解頂けますが、2004年から07年(恐らく日本の外需絶頂期)は輸出の寄与度は平均1.6%と、まあ確かにそれ以前よりは高いのですが、控除される輸入の寄与度の平均が▲1.575%となっていて、純輸出としての寄与度は意外に高くないんですよね。2005年と2006年に至っては、輸入の寄与度(控除分)が、輸出の寄与度を上回ってしまっています。(要するに、純輸出が減少し、GDP上の外需は減っていた)
 「輸出がこんなに増えたぞ~!!」でも輸入がそれ以上に増えて、純輸出がマイナス(=GDPがマイナス)になっているのに「輸出依存国家日本万歳~っ!」なんてやっていたら、まるで韓国みたいですよねw
 例えば、シンガポールみたいに輸出対GDP比率が100%を超えるような国だと、輸出の寄与度が物凄いんですが、輸入の寄与度(控除分)もまた、物凄いので、純輸出は普通の国並みになります。(他国よりは対GDP比は多いですが)
 GDPにカウントされるのは、無論、純輸出だけなのですが、日本のマスメディアや経済評論家が見るのは、なぜか輸出の寄与度一本のみです。はい。「日本は外需(純輸出)に頼って成長している」と主張すると嘘になるので、「輸出に(ry」と主張するしかなかったのでしょう。
 2006年から07年に掛け、輸出の寄与度は数値を減らしており、08年はさらに激減(と言うか、多分輸出の寄与度がマイナス)しているのは確実なので、来年の今頃には「日本は外需依存」神話も、きれいに消え失せていると思います。
 ちなみに、内閣府のデータから↓輸入と輸出の寄与度。

     2004 2005  2006 2007
輸出  1.5   1.1   2.0   1.8
輸入  -1.2  -1.7  -2.1  -1.3

 しかし純輸出が減少したらしたで、日本のマスメディアは「外需が小さい日本は世界から取り残され、滅ぶ!」の論調で破綻キャンペーンを繰り広げるのでしょうが。

日本の危機克服 楽観できる理由 日本経済新聞 2009年1月27日夕刊 情報提供:八方愚人
 近ごろ報道される内容といえば、経済危機の話ばかりである。しかし、日本は他国よりも痛みが少なく、この不況からいち早く抜け出せるとわたしは楽観している。
 私が来日した1991年以降、バブル経済の崩壊などに伴い、日本は97年と2001年前後から金融危機に直面した。その経験から日本国民がパニックに陥ることはないだろう。金融業界は過去10年間で不良債権を処理した。企業は長期にわたる成長で資金を蓄えており、消費者には短期的な景気後退に対応できるぐらいの貯蓄はある。
 また、日本は国内の経済規模が巨大で、個人消費がGDPの成長に大きく寄与しており、私の母国のドイツに比べると輸出に頼りきりではない。(ドイツはGDPの30%以上を輸出が占めているのに対して日本は約15%)。さらに日本はGDPのより多くを研究開発に投資し続けている。(日本がGDP比3%強に対してドイツは2%台)。
 日本には全体の福祉を維持しようという価値観もある。従業員や労働組合に支えられている多くの企業はしばらくの間、よほど深刻な状況に陥ったとき以外は、短期的な利益を優先して将来の可能性をつぶすような形で研究費や人件費を削ることはないだろう。派遣労働者の深刻な状況を伝える報道で、日本の政治家や企業がその苦痛を緩和すべく動き始めたのは良い例だ。
 もっとも日本が今後、他国と同様、困難な道をいっとき歩まなくてはならないことも確かだ。ただ、チャンスととらえることで、1-2年のうちに日本は危機を乗り越えると確信している。(DHLジャパン社長 ギュンター・ツォーン)』

 この(ドイツはGDPの30%以上を輸出が占めているのに対して日本は約15%)とかは、ツォーン氏が語ったのですかね? 何となく、日経新聞の記者が付け加えた気がするのですが、どう思います?

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