続 インターネットとメディア(後編)からの続きです。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/24465667.html

 というわけで、こんなメディアがあったらという、シミュレーションです。

■基本的にオンライン
■政府報道発表、首相発言などの一次ソースを、切り貼りもせず、解説もせずにそのまま載せる
■そのトピックについて、自由に意見を交わす事のできる掲示板などの機能がある。一定のルールの下で無管理とし、結論は出さない。
■一週遅れで、重要なトピックのソースと各種意見を紙媒体で提供
■いわゆる「特ダネ」も買い取り、同じく切り貼りや解説をせずにそのまま載せる
社説、コラム等は載せない

 例えば、先の尖閣諸島の件にしても、「中国バカじゃねえの」と思う人もいれば、「いや、ここは日本が冷静になるべきだ」と思う人もいるでしょう。異なる意見を持つ人々が、自由に意見を交し合う重要性は、今更言うまでもありません。しかし、記者が偏った(日本の場合は、基本的に媚中)意見に紙面上で人々を誘導してはいけないと思うのです。そもそも、そんな「資格」も「権利」も、記者にはありません。
 インターネット掲示板で互いにソースや論理を持ち込みあい、意見を交し合った結果、意見を翻す人もいるでしょう。逆に、自分の意見を固める人もいるでしょう。この双方向性こそ、新たなメディアに必要とされるものなのです。

 最近のマスメディア(新聞とテレビ)では、危機感から「自己反省」的な報道がちらほら出てきています。しかし、この中日新聞の記事などを見ると、やはり全く分かっていないなあ、と断言せざるを得ません。

「上から目線」と論説 週のはじめに考える
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2009021502000040.html
 「上から目線」が新聞離れの理由-そんな新聞批判にドキリとさせられました。意外だったからではなく、胸中の懸念への端的な指摘だったからです。
 女性評論家によるその「新聞時評」は、本紙にではなく毎日新聞に載ったものですが、見過ごせなかったのは手厳しい批判が新聞全体に及ぶものだったからです。
 厳しい新聞離れ診断(中略)
 もちろん新聞は記者のために存在するのではありません。政治家や会社経営者や役人のためでもなく読者のためのものです。そのことを忘れた新聞は見捨てられる。耳に痛いけれど肝に銘じなければならない忠言でした。
 新聞の目線と立ち位置がどこかという点で気になったのは、日本郵政の「かんぽの宿」売却をめぐる各紙の主張と報道です。少なからずの新聞の記事や社説に迷走・曲折が見受けられたからです。(中略)
 不当な強権発動なのか適切な指導なのかのデリケートな問題が含まれていますが、それを論ずる前にまずは日本郵政が国民の素朴な疑問に答えるべきだというのがわたしたちの立場で国民目線と信じました。(中略)
 仕事や家事・育児に忙殺される国民は代表者に未来やあるべき社会の議論、運営を委ねる民主主義システムをつくりました。その重要な一翼を担いたいものです。時には百万人といえどもの気概で。』

 上から目線だろうが下から目線だろうが、論説は不要なのです。事実のみを淡々と報道すること、これこそが一般の日本人の「ニーズ」です。
 新聞社が「国民目線」を定義する必要はないし、してもらっては困ります。また、民主主義とは「諸個人の意思の集合をもって物事を決める意思決定の原則・政治体制」と定義される以上、新聞社に「百万人といえどもの気概で」などと気概をもたれては、逆に民主主義を破壊します。
 発信力に差がある以上、一般国民と新聞社は平等ではないのです。巨大な発信力を持つ、つまり声が桁違いに大きい新聞社が特定の意見を叫ぶことが、果たして健全な「民主主義」の醸成に役に立つでしょうか。
 この程度の理屈も分からないからこそ、日本の新聞は「不要なもの」と見なされているのだと感じ入った日曜日でした。
 
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