三橋貴明診断士事務所を開設しました。お仕事のご依頼はこちらから http://takaaki-mitsuhashi.com/
 Voice3月号に、筆者(紙媒体)初のシミュラフィクション「1ドル70円台の日本経済」が掲載されています。
 http://www.amazon.co.jp/dp/B001QCGI1Q/
 また、本シミュラフィクションをお読み頂いた方は、是非とも以下のPHPのメールアドレスまで、感想を送って下さいますようお願いいたします。
PHP研究所Voice編集部 voice@php.co.jp

 「麻生内閣の国民対話 ~強く明るく これからの日本~」で内閣府が意見を募集しています。
http://www8.cao.go.jp/taiwa/theme20090219.html
 本ブログで知ったこと、気がついたことを参考に、経済対策、マスメディア対策などなど、応募して頂くと大変嬉しいです。
 参考↓第3弾「麻生太郎総理に質問! ・・・ 2009年2月10日 自民党広報は麻生太郎総理に直撃 (情報提供たかおん様 多謝!)
http://www.nicovideo.jp/watch/1235009786

 ヤマ場が終わりません。
 GMとクライスラーは2月17日に再建計画を提出はしましたが、最大の焦点だった「UAW」⇔「GM」⇔「債権者」の三すくみの問題の解消には至りませんでした。GMの過剰債務問題解決には、UAWと債権者が共に大幅に譲歩することが必須ですが、これはもはやチャプター11にしない限り、複雑な利害関係を紐解くことは不可能のような気もします。
 アメリカは自動車に代表される実体経済の方も厳しい状況が続いていますが、金融の方はさらにデンジャラスになっています。

米銀行株が国有化懸念で急落、シティは一時20%強安
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-36605620090220
 米国株式市場で20日の寄り付き直後、シティグループが一時20%強急落し、2ドルを割り込んだ。米金融安定化策に国有化が含まれる可能性をめぐる懸念が高まっている。(後略)』

 アメリカが銀行を国有化・・・。シティの株価が1ドル台・・・。眩暈がしてきました。アメリカ社会主義合衆国という言葉が、次第に冗談に聞こえなくなってきました。
 そして大西洋を渡ったヨーロッパでは、いよいよ東欧諸国のデフォルトが秒読み段階になっています。

東欧諸国通貨の大幅下落を懸念=ユーログループ議長
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnJT838748920090220
 ユーログループ議長を務めるルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は20日、投資家の資金引き揚げを背景に多くの東欧諸国通貨が急落していることに懸念を表明した。
 同相はロイターに対し「東欧の状況と一部東欧諸国の通貨がさらされている圧力を非常に懸念している」と話した。(後略)』

 当たり前ですが東欧諸国に最もお金を貸し出しているのは、西欧諸国の金融機関です。今は資金が東欧諸国から引き上げられ、ユーロが高めに推移していますが、いざデフォルトとなると、欧州の銀行が直撃を受けることになります。
 先週のドル、ユーロ、ポンド、日本円の為替相場は何がなんだか、よく分からない動きをしていました。前半はひたすらドル高になっていたのですが、最後にドル全面安になりました。結局アメリカ、欧州、日本の三地域がそれぞれ問題を抱え、通貨の趨勢が定まらないといったところでしょうか。
 しかし、主要国のハードカレンシーがどうなろうと、我らが韓国ウォンはひたすら下げ続けたのでした。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_16.html#KRW&EXPO

 しかし改めてこの図を見ると、為替下落と対前年比輸出減少率が比例(グラフ上では反比例)しているって凄いですね。韓国はご存知の通り、前四半期の輸出が対前期比9.2%減となり、GDP全体はマイナス5.6%になりました。しかし、グラフを見て頂ければお分かりになるように、輸出の三ヶ月平均(対前年比)の減少は大したことがなかったのです。(マイナス7%程度ですか。いや、大したことはありますが)
 しかし、先月の韓国の輸出の対前年比はマイナス32.8%。このペースで輸出が減少したら、果たしてGDPはどうなることやら・・・wktk!
 しかも輸出が激しく減少しつつ、ウォンの下落も止まらないわけです。これで世界的な需要が健在であれば、ウォン安で輸出ドライブという手も通じたのでしょうが、今の韓国にはちょっと打つ手がないですね。

 またぞろ日経がミスリードする気満々の記事を出していたので、ご紹介。

シャープ、液晶パネルを中国で生産 現地企業と提携
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?id=AS1D200CE%2020022009
 シャープは中国大手電機メーカーの上海広電集団と提携、液晶テレビ用パネルを現地生産する方向で調整に入った。(1)亀山第1工場(三重県亀山市)の設備を売却して委託生産(2)合弁会社を設立して共同生産――の2案を軸に交渉している。先端製品のパネルは日本で集中生産して海外のテレビ工場に輸出してきたが、円高で採算が悪化しているため初の海外生産に踏み切る。
 日本の電機業界ではソニーが韓国サムスン電子と液晶パネルを韓国で共同生産しているが、中国での大型パネル生産は業界で初めて。円高と価格下落で電機大手の業績は急速に悪化しており、世界規模で生産体制を見直す動きが加速しそうだ。 』

 うぉッ! シャープが亀山工場売却か! という印象しか残らないこの記事、実は旧世代の液晶パネル(第六世代)の話なのです。今やシャープ亀山工場の主力は第八世代で、来年春には第十世代(堺工場)の生産が始まります。旧世代で不要になった生産ラインを中国に売却しようというだけの話なのに、この記事はあまりにも酷いでしょう。
 と言うか、わたしはまだシャープが第六世代の設備を稼動させていたことに吃驚したくらいなのですが。
 日経は最近、「収益悪化 企業は変革を急ぐ」というタイトルで、「支えは内需組」「円高を超えて」などと非常に真っ当な特集をしているのですが、たまにこういう↑記事がポンッと一面に来ます。
 シャープが旧世代の設備を中国に売り払う程度の話が、一面に来る時点で変でしょう。しかも、読んだ第一印象が「円高で、シャープが日本を捨てたんだ」となるように、明らかにミスリードを狙った記事です。
 
 何か、「円高を受け入れた上で内需拡大派」と、「日本は円安&輸出企業中心でいくしかないんだよ派」の鍔迫り合いでも起こっているんですかね、日経は。韓国の状況を見れば、円安だろうが円高だろうが輸出の劇的な回復など望めないことは、誰でも分かると思うのですが。

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