新世紀のビッグブラザーへ blog





三橋貴明診断士事務所を開設しました。お仕事のご依頼はこちらから http://takaaki-mitsuhashi.com/
2月28日発売予定の正論 2009年 04月号に「中国、韓国経済の惨憺たる実態」を掲載しています。
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※お読み頂いた方は本寄稿に対する感想を、是非とも seiron@sankei.co.jp までお送り頂きたく m(_ _)m
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 韓国の通貨ウォンの対ドル下落が止まりません
 09年2月27日の韓国の外国為替市場の終値は、1ドル=1534ウォンと、1998年(注:アジア通貨危機の最中)3月12日以来、すなわち11年ぶりの安値水準となりました。27日の韓国ウォンは、1ドル1520ウォン前後で推移していたのが、14:30ごろからいきなり暴騰、じゃなくて暴落! 一時は1540 ウォンにまで急落しましたが、韓銀の介入があったのか、何とか1534まで数値を戻すことに成功しました。(添付) 何というか、非常に投機的ですねえ。
 ここ一年間のドルウォン相場の推移を見ると、三つのポイントが読み取れます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_16.html#KRW090227
 
■ドルウォンは元々下落傾向にあったが、2008年9月15日(リーマン・ショック)以降に一気に暴落した。
■リーマン・ショック以降は、ボラタリティ(変動率)が極端に大きくなっている。
■08年末の決算締めを底に、その後は中期的に下落を続け、韓銀による無茶な介入の痕跡は見られない。

 結局、なぜか、理由は本当に全く全然分かりませんが韓銀は2000億ドルの外貨準備を温存し続け、為替防衛を通貨スワップ一本に頼っています。通貨スワップ協定で入手したドルを、金融市場に供給することで、銀行の流動性を高めてウォン暴落を防いでいるわけです。(通貨スワップで入手したドルで、韓銀が外為市場でウォンを買うことは禁じられています。)
 しかし、ここ一ヶ月の推移を見ると、通貨スワップによる流動性供給だけでは、とてもではないですがウォン下落を押し留めることができないようですね。韓銀は、なぜか、理由は本当に全く全然分かりませんが取崩を拒み続けていた、外貨準備による為替防衛に乗り出すか(乗り出せるものならば)、あるいは別の手段を講じるか。最終的な判断を迫られつつあります。
 なぜ韓国ウォンはここまで下落を続けるのか。理由はもちろん一つではないのですが、英紙エコノミストは以下のように説明しています。

韓国はアジア新興市場国中の危険国、英エコノミスト
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2009/03/01/0500000000AJP20090301000300882.HTML
 欧諸国の金融危機が注目を集めているなか、韓国をアジア新興市場国のうち「危険な国」だとする診断が示された。
 英経済週刊誌のエコノミストは28日付の最新号で、新興市場国17カ国・地域の危機状況を評価した上で、南アフリカ共和国、ハンガリーに続きポーランドと韓国を3番目に「危機にぜい弱な国」と指摘した。評価に際しては、国内総生産(GDP)に占める経常収支比率、外貨準備高に占める短期債務の割合、銀行預貸率(預金残高に対する貸出残高の割合)などを根拠とした。
 同誌は、中国やインド、台湾などのアジア新興国は全般的に安全に見えるが、短期債務比率や銀行預貸率が高い韓国は例外だと指摘した。韓国の外貨準備高に占める短期債務の割合は102%(2009年予想値)で、調査対象国のうちで最も高い。銀行預貸率も130%と2番目に高く、全体的な危険度は東欧のポーランドと同じ3位となった。韓国ウォンの価値は昨年にドル対比40%近く急落し、外債負担が膨らんだ。(後略)』

 エコノミスト誌には、是非とも韓国の外貨準備高の内訳問題についても触れて欲しかったのですが、まあそこまで彼らも暇ではないでしょう。韓国の外貨準備高の内訳に注目し、実は為替介入に使える真水はあまりないのではないか、などと調査・分析した上で疑問を抱く暇人は、世界中で2chネラーくらいなものです。韓国人ですら、やらないでしょうw
 真面目な話、世界経済を本気で心配するのであれば、日米欧中などの主要国のデータを分析するべきですね。

 ところで、韓国の輸入依存度(輸入対GDP比率)は主要国では最も高くなっています。

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_15.html#Gaiju07

 すなわち、為替が通貨安に振れた際の物価への影響度が相対的に高いということです。そのためなのか、資源バブル崩壊により輸入価格全体は下落している割に、韓国国内の物価は必ずしも下がっていません。と言うか、むしろ上がっています。
 特に食料価格は、1月時点でも対前年比で10.7%も騰がっているのです。よりブレイクダウンすると、豚肉が対前年比で25%上昇、米が7.8%、柑橘類が76.6%、パンが15.9%、ラーメンが14.7%と、思わず「ええっ?」と思うほど騰がっています。食料価格だけではなく、理髪や銭湯などのサービス価格も上昇しています。
 要するに、スタグフレーションになっているわけです。 
 何となく、今回の韓国の最終的な破綻は、対外公的債務のデフォルトもしくはデフォルト寸前のIMF申請ではなく、失業率上昇と所得低下、そして物価高騰に耐えかねた暴動頻発⇒李明博政権崩壊⇒政治混乱⇒ソマリア化、こんな流れで終幕を迎えるような気がしています。
 皆さんはどう思われますでしょうか。

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