SPA 3月17日号(P114)に「緊急出版 『さらば日本悲観論』世界経済崩壊でも日本が繁栄するワケ」が掲載されています。
予告! 日本の3月15日 田植え祭 続報をお待ちあれ!

三日前!

 またまた増田悦佐氏の新著「格差社会論はウソである」の話題で恐縮ですが、あまりにもウケたので。

『増田悦佐著「格差社会論はウソである(PHP研究所)」P308より引用
 一流大学を出て、一流のマスコミ企業に就職したジャーナリストたちは、たしかに憂慮すべき記事や報道を量産している。論理的に筋が通らず、歴史観が希薄で、データは自分の主張につごうの良いところだけつまみ食いといった記事やテレビ・ラジオでのコメントがあまりにも多い。
 ところが、2チャンネルやブログが育てた論客は、出身大学や所属企業あるいは現在の社会的地位とはほとんど関係なく、論理性、歴史観、データを使うときの恣意性のなさで、一流マスコミ企業の記者やコメンテーターよりずっと質の高いジャーナリズムを作り出しつつある。これもまた、日本社会は知的エリートと大衆のあいだで知的能力の差がいかに少ないかを示す好例だ。』

 これほど分厚いハードカバーを読みながら、まさかコーヒー吹き出す羽目になるとは思いもしませんでした。
 インターネットの特徴は幾つもありますが、「情報」という商品をユーザニーズにぶつける際に重要になるのは、「Ⅰ. コミュニケーションの多様性」「Ⅱ. 双方向性」「Ⅲ. 集合知的」の三つの要素になるかと存じます。
 Ⅰ. コミュニケーションの多様性
 インターネットは大学の講義などとは違い、多種多様な人びとの間のコミュニケーションとなり、そこでは実社会における権威は何の役にも立ちません
 例えば東大や京大の教授が書き込み、その非論理性故に叩かれた際に、「わたしは○○大学の教授だぞ!」と反論しても、「ウソつけw」「似非教授キタコレwwww」「知的弱者w 半年ROMってろ m9(^Д^)プギャーw」とか何とか罵倒されるだけです。
 不特定多数の相手に、一切の権威なしで説得力のある主張を展開するには、少なくとも明確なソース、明確な論理・筋道、分かりやすい説明メソッドの三つは必須です。わたしが存じ上げている日本の大学教授や経済評論家は、これがほとんどできていません。特に「分かりやすい説明メソッド」を使うという点は、もはや絶望的と言っても過言ではないと思います。
 要するに彼らは「自分が分かるように説明」してしまうわけですが、筆者がある老齢の大学教授にこの点を指摘したところ、一応、誰もがこの問題について認識はしているようです。「相手が理解できるように」説明することが望ましいのは充分に承知していながら、「分かっていても、できないんですよ」とのことでした。
 また、増田氏は欧米の『知的エリート』について『誰でも知っている共通の前提から出発して、筋道だった議論を積み重ねて、論理的な整合性は確保していながら今までそういう見方をする人がいなかったというような主張を、たまにではなく常にできる論理的思考能力を持つ人』と定義されています。思わずウ~ムと唸ってしまいました。
 言われてみれば、この種の思考能力を持つ人は、日本の大手新聞やテレビでは見かけたことがありません。むしろ2チャンネラーやブロガーの方に多そうです(増田悦佐氏やリチャード・クー氏は、確実に当てはまると個人的には思います)。
 そういう意味でも、確かに日本には「知的エリート階層」、あるいは「階級」が存在せず、誰もが平均的にインテリジェンスが高い特殊な国なのだと思います。
 Ⅱ. 双方向性
 新聞記事やテレビ報道は基本的に「「投げっぱなし」すなわち一方通行ですが、インターネットは双方向的です。すなわち、おかしな論調は、より論理的な主張や意見により、容赦なく叩き伏せられる羽目に陥ります。しかし、これは逆に言えば「ユーザーからのフィードバック」を受けることができるという意義深い話で、情報という「商品」を扱う上で、本来はこの上なく貴重なものであるはずです。
 一般の製品やサービスでは、企業は「いかにユーザーの声を直接聞くか」という点に苦慮しているのが普通です。にも関わらず、マスメディアは「フィードバックを拒否」しているため、ここまで提供する「商品」の品質が下がってしまったわけです。フィードバックを拒否できるのであれば、無責任な記事の垂れ流しが増えて当たり前に思えます。
 一般企業がフィードバックを拒否すれば、その企業はすぐに倒産するでしょう。しかし過去のマスメディアのビジネスモデルは、フィードバックを拒否しても、企業の存続を可能にするものだったわけです。(主に情報ソースと流通チャネルの独占による)
 インターネットの出現は、マスメディアに対し容赦なく「双方向性」「ユーザーからのフィードバック」の受け入れを強いているわけですが、これに対応できないメディアから自然に淘汰されていくでしょう。
 Ⅲ. 集合知的
 集合知の概念についてはこれまで散々語ってきましたが、一人の記者が個人の頭の中でこねくり回した自慰的な情報は、数万、数十万人の目に晒され、ブレインストーミングされ、修正されてきたものには決して勝てないということです。これは極々当たり前の話であり、記者は別に個人ではインターネットの集合知に勝てないことを、恥じる必要は全くないでしょう。ただ、それを認めればいいだけの話です。
 そういう意味で、共産主義者の大好きな「前衛思想」(注:優秀な一部の人が、多数の愚民を教え諭し、導くという考え方)は初めから成り立たないのかもしれません。なぜならば、たとえどれほど優秀な一個人であっても、集団の知、すなわち集合知に対しては勝ち目がないからです。
 前衛思想が成り立たないからこそ、必然、共産主義国は一部のエリートが「暴力」を持って多数を支配する独裁主義に陥らざるを得ないのかも知れません。

麻生首相の著書、「とてつもない」売れ行き ネット掲示板“祭り”呼びかけで
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090311/bks0903111624000-n1.htm
 麻生太郎首相が外務大臣時代の平成19年6月に出版した「とてつもない日本」(新潮新書)が10日、全国で爆発的に売れるという珍現象が起こった。(後略)』

 突然話が変わりますが、コメント欄に複数の方が書きこんで下さったように、現在、「3月10日に本屋で麻生太郎の本を買おう!」という“祭り”が起きています。なぜこれまで取り上げなかったのかと言えば、当ブログを訪問して頂く方にお金を使ってもらう祭りを取り上げていいものかどうか、判断がつかなかったからです。
 ですがまあ、産経新聞に取り上げられ周知されたことですし、考えてみれば筆者も自分の書籍の宣伝はしているわけなので、当ブログも参加させて頂くことに致しました。祭りは3月14日まで続くそうですので、皆様ふるってご参加ください。

 また、3月14日といえば筆者の最新作『崩壊する世界 繁栄する日本 「国家モデル論」から解き明かす』が発売になる日でもあります。(↓現在amazonで予約受付中です)
http://www.amazon.co.jp/dp/4594059015/  
 アイスランド、韓国、ロシア、イギリス、ドイツ、スペイン、中国、アメリカ、そして日本の九カ国について、「同じ経済指標」「同じ比較テンプレート」を用いて国家モデルについて分析し、今後の日本のあるべきモデルについて解き明かす、ある意味で昨年から筆者が最も書きたかった一冊になります。概要を説明すると「固い」印象を受けるかも知れませんが、中身的には例により「分かりやすく」「おもしろおかしく」そして「毒がある」一冊に仕上がっています。
 是非ともご期待ください。

 またまた話が飛びますが、新聞やテレビは麻生首相をつまらないことで批判しまくっていましたが、今頃は後悔しているかも知れませんね。
「小沢は西松建設や他のゼネコンとズブズブで、公共事業の斡旋と引き換えに賄賂を受け取っていた可能性がある! 公設秘書もすでに逮捕された!」
「何をっ! 麻生など漢字は読み間違えるわ、カップラーメンの値段は知らないわ、ホテルのバーで酒は飲むわ、ホッケは煮つけで食うわ、2chねら~の祭りで自著がamazonランキングの首位になるわで、明らかに首相の資質に欠けているじゃないかっ!」
 
 ・・・・・はてさて、何とコメントしたらいいものやら。


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