人気ブログランキングに参加してみました。
 韓国経済wktk!な方は、↓このリンクをクリックを。
http://blog.with2.net/in.php?636493  

 今や世界経済は、あっちもこっちも金融収縮やら物価高騰やらで大変な事になっていますが、韓国もどうやらインフレーションの渦から逃れることはできないようです。(最近まで、ウォンがドルに対してまで値を下げていたので、当たり前なのですが)

『5月消費者物価が急騰、6年11カ月来の高水準
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2008/06/02/0500000000AJP20080602003500882.HTML
【ソウル2日聯合】国際原油価格の上昇やウォン安などの影響で、5月の消費者物価上昇率が5%台に迫っている。
 統計庁が1日に発表した消費者物価動向によると、先月の消費者物価は前年同月に比べ4.9%急騰した。前年同期比では2001年6月の5.0%以来6年11カ月ぶりの高水準を記録したことになる。消費者物価は今年に入り1月に3.9%、2月に3.6%、3月に3.9%と3%台後半にとどまっていたが4月に4.1%まで上昇してからは上昇率が急激に高まりつつある。
 食料品など日常生活で頻繁に購入する品目で構成された生活物価指数は前年同期に比べ5.9%上昇し、2004年8月(6.7%)に次ぐ高水準となった。農水産物と石油類を除いた指数は3.9%の上昇。魚・野菜・果物などの生鮮食品指数は3.9%下落した。
 工業製品は前年同月に比べ8.5%上昇し、消費者物価全体の上昇率4.9%に占める寄与度は2.59ポイントだった。消費者物価上昇の半分以上は工業製品価格の上昇が要因になったことを意味する。特に石油類は25.3%急騰し、工業製品価格の上昇を押し上げ、個人サービス部門も4.4%上昇した。
 品目別の昨年同月比上昇率は、農畜水産物の中では豚肉(24.7%)、コメ(4.2%)、ジャガイモ(36.9%)、イシモチ(22.6%)などの上昇幅が大きかった半面、ピーマン(マイナス20.3%)、ニンニク(マイナス15.9%)、トマト(マイナス12.8%)、イチゴ(マイナス11.5%)は下落した。
 工業製品の中ではガソリン(16.3%)、軽油(40.7%)、灯油(46.4%)、ビスケット(32.2%)が大きく上昇し、テレビ(マイナス11.25)、カメラ(マイナス15.1%)、ノートパソコン(マイナス16.5%)などは下がった。伝貰(保証金を一括で納める住宅賃貸方式)は2.3%、月払い家賃は1.8%それぞれ上昇し、公共サービスの中では都市ガスが10.4%、国公立大学の納入金が8.6%上がった。
 政府が価格を集中管理する主要生活必需品52品目のうち28品目が前年同月より価格が上がり、12品目が下落、12品目は変動なしだった。 』

 石油製品、資源、一部の食糧などが軒並み二桁以上の価格高騰を見せる中、テレビ、カメラ、ノートPCなどの工業製品が軒並み値を下げる。まんま中国と同じ、資源・食糧がインフレーション、(石油製品などを除く)工業製品がデフレーション、即ちスタグフレーションですね。韓国も中国と同様に、双頭の蛇にがっちりと噛みつかれてしまった様子です。
 工業製品の供給過剰、価格競争により企業業績が悪化し、失業率が上昇していく中、食糧と資源が途轍もない高騰を見せるのです。ハイブリッド型スタグフレーションは、一般庶民の生活を直撃します。
 しかも、韓国の場合はGNI(国民総所得)がマイナス成長に陥り、内需が縮小していくという特殊事情も抱えているのです。経済大統領として就任した李明博氏の腕の見せ所、と言いたいところですが、最早そんな悠長なことを言っていられる状況ではなくなりました。

『韓国大統領、支持率10%台に=「米牛肉問題」で人気低迷続く
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080602-00000023-jij-int
【ソウル2日時事】2日付の韓国紙・中央日報は世論調査の結果、李明博大統領に対する支持率が19.7%と初めて20%台を割る一方、不支持率は78.1%に上ったと報じた。米国産牛肉の輸入再開を決定した李大統領に対する国民の不満が強まっており、政権発足当初としては、異例の人気低迷が続いている。
 李大統領を支持しない理由としては、「牛肉交渉」が40.8%で最も多く、「国民世論の無視」(15.8%)が続いた。調査は、李大統領が3日に就任100日を迎えるに当たり、5月30、31両日に行われた。』

 直接選挙で選ばれ、大統領就任後半年も経たずに支持率が20%を切るというのは、なかなか洒落になりません。しかも、李明博氏は「あの」韓国人を厳しい視線で見る巨大掲示板の某板においてさえ、決して無能ではないとの声が大きくなるほどの、う~む、回りくどいですね・・・。
 要は明確な親日派でないにも関わらず、李明博氏は2チャンネルであまり叩かれない傑物なのです。
 傑物と言うと大げさかも知れませんが、就任後の日米への接近、太陽政策の放棄など、明確に韓国の未来、進路を見据えた外交政策を志向し、現実感覚が昨今の韓国の政治家の中では際立っていると感じられました。(前任者があまりにもアレで、「韓国はアジアのバランサー」などと叫んでいたため、李明博氏の有能ぶりが引き立つ面もあるとは思いますが、確かに。)
 しかし、米国産牛肉の輸入制限解除問題で(どう見ても)北朝鮮の工作機関につけ込まれ、一気に支持率を下げる羽目に陥ってしまいました。
 5月31日のソウルでは、輸入誓願解除に反対する市民が主催者発表10万人、警察の調べでは4万人集まり、李明博大統領の「退陣」を要求するシュプレヒコールをあげながらデモンストレーションを繰り広げました。殆ど反政府デモの様相を呈し、警察との衝突でデモ隊側、警官側共に数十人の負傷者を出しています。
 韓国の左派系オンライン報道機関などは、警察の「過剰鎮圧」ぶりをここぞとばかりに報道し、裏に「誰か」がいることを明瞭に感じ取らせてくれました。
 この低支持率の中では、いくら「経済大統領」と銘打ち大統領に就任した李明博しであっても、大胆な政策は打ち出しようがないでしょう。ただでさえ為替相場の評価(ウォン安が望ましいのか、望ましくないのか)や金利政策について方針が定まらない韓国当局ですから、政治的な混乱は経済政策の迷走に拍車が掛かる羽目に陥るでしょう。
 その上、首都で数万人の反政府デモ隊が警官隊と衝突するなど、明らかな政情不安国です。李明博氏は日米を訪問した際に、企業家に韓国投資を呼びかけていましたが、この情勢で韓国への直接投資を増やすなど、無理な注文です。
 一つだけ救いを上げるとすると、韓国の対米輸出は既にマイナス局面に突入しているにも関わらず、東南アジアなどへの輸出が伸び、五月は昨年十一月以来、漸く(CIFベースで)貿易黒字を脱することができた点です。が、世界の経常収支赤字の八割を一国で担っているアメリカの需要減退は、最終的には世界の外需依存国(ドイツ、中国、韓国、シンガポールなど)の輸出金額を減少させないわけにはいかないでしょう。勿論、多少のタイムラグはあるため、韓国の輸出は今のところウォン安の影響もあり、増加はしていますが。
 とりあえずは、六月初旬に報道される韓国の外貨準備高(五月)増減と、ウォンの動向に注目です。

 人気ブログランキングに参加してみました。
 韓国経済wktk!な方は、↓このリンクをクリックを。
http://blog.with2.net/in.php?636493  

 新世紀のビッグブラザーへ ホームページは↓こちらです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/index.htm
 新世紀のビッグブラザーへ blog一覧は↓こちらです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/blog.html