パソコンをいじっていると何やら左側で小さな点が動いた。
すぐに確認するとクモだった。おそらくハエトリグモとよばれる種類のものだろうと思う。
以前はこうした虫が出るたびに殺虫スプレーですぐに退治していた。
自分の生活空間に虫がいると考えると気持ち悪いと思うのは一般的だと思う。僕の場合は何年も前の寝ているときに体がかゆくなる体験をしている。無意識に手で払ったが徐々に意識が戻り、今のは何だったんだと考えるとすぐに飛び起き電気をつけた。するとそこにはでかいGがいた。すかさずスプレーで殺したがあれほど気持ちの悪い経験はない。
自分が一番安心できる場所にまさかのGだ。
そうした経験があるので小さな虫だろうと居ればすぐに処分する癖が身についていた。
しかし、ショート動画を見ているとハエトリグモが思ったよりもかわいいということに気づいた。
クモと言えば糸を出して足が長い気持ち悪いイメージだったがハエトリグモは違う。
というのもハエトリグモは糸を出さないらしい。しかも足も短いのでそれほど気持ち悪くない。
動画を見てから印象が変わってしまった。そしてトンボと同じ益虫ということで他の虫を食べてくれる。
そうした知識ができていたのでパソコンのすぐ横にハエトリグモが出ても気持ち悪いと思うことが無くなっていた。むしろ自分の周りを警備してくれているという感覚になった。
姿を消してしばらく見なかったがしばらくするとまた現れた。今度はパソコンの画面に登場だ。
気持ち悪いということはないのでそのままにしていたが何気なく動かした矢印に反応して追いかけている。
一生懸命に狩ろうとする姿に愛くるしさを感じてしまった。
しばらくするとまたどこかへ行ってしまった。
あれからしばらくたつが今もどこかで僕の部屋を警備してくれていることだろう。