NSR250R(MC21)トラブルチェック 3 | Quarter majic

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気持ちよく乗って遊べる様に色んなバイク整備をしてるオッサンww

本来はNSR250Rのレストア整備だけだったが、今は・・・
なんかわからんけど250ccと意味不明な走行距離のバイクが大好物!!

見た目優先の盆栽バイクが死ぬほど大嫌いなので要注意(笑)

キャブ洗浄時に確認しておきたいのがスロットルポジションセンサーとソレノイド関係のエアー周り

ソレノイドの配管が割れてると、やたら低速トルクが無くなるから正常な状態を知ってればすぐ分かる(ここは何かしないと割れる事は無い)

だいたいRCバルブが動かなくなってるのは、こいつが原因ではないだろうか?

取り付け位置も微妙で、付け方次第ではRCバルブが全開位置を超えるとこまで動く

今時のバイクにもスロポジが付いてるのが多数あるから気にしてみると良いかも

 

 

確認といっても適当に抵抗値測定をするだけ

RCバルブ動作不良になってるのは抵抗値がスムーズに動いてない場合が多い

正常なスロポジの滑らかさを知ってないと判断出来ないけど・・・

まぁここだけを交換しても手遅れで動かないんだけどね(笑)

RCバルブを動かすには88NSRならサブコントローラーを交換

89NSR以降だとPGM交換になる(今はリビルドできるから安く済む)

 

 

そしてRCバルブ全開位置の確認

スロポジ外してキーONにすれば電気的な全開位置で止まる様になっている

機械的な全開位置はチャンバー外して排気ポートから目視なり手で触って確認するしかない(大体ほんの少しずれてるけどウチはあまり気にしない事にしてるww)

調整するにしてもワイヤーは割と緩めにしとかないとRCバルブユニットを壊すことになるから注意が必要(張りすぎ&固定位置が悪いとチャタリングするからバカでも分かる)

とにかく、ここが動かないNSRはクソって事になる(ガクガク動いてドカーンとパワーが出るから乗っても怖いだけ)

RCバルブには誰でも乗れる様にする最高の技術が詰まってる(使わなきゃ損!)

 

 

これで必要にして最低限度のチェックは完了

NSRのエンジントラブル時は、毎回ここまでやらないと分からない(めんどくさいけど、やるしかない)

キャブの油面まで確認して動作チェック開始

オーナーは、普通に動くと喜んでたが、俺の感想は低速トルクが無いだった・・・

現状3500rpm以上回っとけば十分で中高速の繋がり方&パワー感は完璧

でもNSRエンジンを語るには十分な低速トルクがあって中高速の滑らかな繋がり方重要

この低速トルクは他メーカーの2stレプリカには無いからNSRを知らない人には、これが普通と勘違いする事になる(2stらしくないのがNSRでMC21は特化してる)

ツーリングに行けばハッキリ分かる事で、他の2stは発進時に排気音が喧しい

この時代の2stは低速なのに2stらしさが無いってのが正解(高回転だけ回るってのはクソなのさ・・)

 

 

ここまでやってダメなら残すポイントはここしかない(ここがダメなら大物だなぁ・・)

イグニッションコイルの端子が錆びてるとか緩んでる場合が異様に多い(本体も消耗品)

症状はセンターシール抜け&PGM故障と本当に良く似てるから結構な悪夢を見る事になるww

今回は、このまま様子見てもらって次回、コイル本体を交換する事にする(動く様にしたけど一気にやると分からなくなるからね)

というか、この状態にしてやると動くから来なくなるパターンになる・・・・

 

 

 

 

ちなみにセンターシール抜けの症状は、こんな感じ(抜けてても動くのが多い)

始動性がクソ悪くて、出先で一発始動しないのは何か壊れてると思って良い(よく見かけるねぇww)

片肺になったりならなかったり(キャブOH済みでは、エコ運転しない限り絶対にならない)
6500rpmに強烈なトルクの谷がある&ハーフスロットル以上で7000rpmまで回すと必ずブラグが被る

6000rpm辺りからそーっとアクセルを開けるとなんとか高回転まで回せるからとりあえず動かせる

シール抜け限界末期になると

6500rpmあたりでアフターファイヤーが出る~片肺~動かせなくなる

 

これと全く同じ症状が

キャブレター内部パーツの劣化(全く同じ症状になるから交換するしかない!!)

ちょっと似てるのが

ニードルジェット取り付け方向のズレ

イグニッションコイル取り付け不良&コイル不良

二次エアートラブル(これはクランクが壊れてる音に似てるから誰でも分かる)

とにかくこの症状が出ない様にする必要がある

 

ちょっと違うけど、PGMが壊れてると低回転域でアフター&バックファイアーが出る

普通はCDIが壊れるとエンジン始動はしないんだけど完全ブローしてるのは別としてNSRのPGMは始動出来る事がある

俺は見たのは3000rpm以下が全くダメでそれ以上は普通に回るパターン

チョーク引いて普通にエンジン始動するけどチョークを戻すとバックファイヤー大会(笑)

こうなってもセンターシール抜けと勘違いする事になるだろう

クランク交換してる場合であればトラブルのは、ほぼPGMと断定できる(点火不良&RCバルブ動作不良)

NSRで一番初めにチェックするのはエンジン始動してRCバルブの動作確認なんだけど、RCバルブが動いてるだけで「アタリを引いてる」って事になる(ウチはクランク交換~腰上OH前提だから)

 

ハッキリ言ってやる! 

クランク交換する気がないならNSRに限らず2stに手を出しちゃダメ!!

某オークションに出てる2stなんて殺人マシーンだらけ・・

2stを本気でレストア&動かそうとすると、かならずクランクベアリングトラブルに辿り着く

ここを無視してるレストアは絶対信じない方が良い

NSRの場合はセンターシール抜けで交換時にベアリングも変わってるから良いだけで、抜けないタイプのは交換されてないって事になる

よくあるパターンがレストアしました~絶好調!~エンジン焼き付きました・・~腰上交換しました~直りましたからの、速攻で焼き付きましたで行方不明ww(原因はクランクが壊れてるパターンなのだから・・・)

 

 

さらにクランクの状態を動かしながら確認するには(他は全て正常にしておかないと分からない)

一定回転で回し続ける事、暖気時に3~4000rpmで固定して一瞬でもガクってなるならクランクベアリングが壊れてると想定できる

NSRには走行時4000rpm辺りに振動を感じないポイントがあるんだけど、そこでずっと走り続ける

この時、ガクっとかチェーン調整不良みたいな動きをしたらクランクが壊れてると想定できる

これはNSRに限らずなんだけど、ここで大事なのがチェーン

クソチェーンだと、この症状が常に出続ける事になる(チェーンはマジでメチャクチャ大事!!)

そしてハブベアリング~ブレーキ引き摺りも関係してくることになる(小排気量車のフリクションロスは致命的)

ここがクソなバイクに乗ると、俺は恐怖しか感じない(ここは見た目で分かるからクソバイクには絶対乗らない!)

とにかく、2stレプリカのクランクベアリングが正常なんてことは無いと思ってた方が絶対幸せになれる(笑)

 

 

長々と書いてしまったけど、個人的にバイクトラブルを事前に感じる方法としては完成してると思ってる

NSRに限らずウチの基本整備を全部やれば、間違いなくバイクに乗るのが楽しくてたまらなくなるはず(クソタイヤだけは使ってはいけないけど・・)

チェーン&ブレーキ引き摺りまで解消したらタイヤの寿命も延びて燃費も良くなるのオマケつき!

良い金額になるけど、絶対に元が取れて自分のバイクの事を深く理解出来る整備パターンであると自負してる!!

 

まぁ2stレプリカをフルノーマル限定でレストアしたら誰でも分かる事なんだけど、そんなのまず居ないからねww