2022.6.9(木)


オンライン面会した夜、

父に電話をしました

取れないだろうと思っていても

もしかしたら…って

期待はずっとありました


この期待はずっと…この先も

無くすことはありませんでした。


そして、電話が繋がらないことに

落ち込んでいられない!と

父にメールを送りました




父はずっと母の引っ越しを気にしていました
84歳の高齢
肺気腫で在宅酸素
その他にも持病を抱えて
かかりつけ医も変更しなくてはいけない

住み慣れた環境が変わることは
私達と違い、母にとっては大変なこと

父はここまで口には出さなかったけど
心配しているのが伝わりました

話すことが出来ていたギリギリまで…



母の環境整えて引っ越しが決まったこと
直接、父に伝えて安心させたかった

自分の身体が思うようにならない時でも母を気にかけてた父に

大丈夫だよ、安心してね

とメールじゃなくて
直接伝えたかった


この先、今以上に落とされることになるなんて思ってもなかった私は
これから少しずつ
父のうつ病も回復傾向にいくと
信じていました

父に気持ちを伝え
意思疎通が出来る日は
くるって思っていました


諦めた日は一日もありません



2022.6.10(金)

仕事前に父ちゃんにメール


そして、仕事後
父が使っていた
電動チャリのメンテナンスをしに
チャリンコ屋へ

もう、父が乗ることは難しいと
頭では分かっているのに
引越し先に持って行きたくて
自分のチャリを処分し、
今でも大事に使っています😌


2022.6.11(土)

仕事中に病院から電話

接客中で対応出来ず、
着替えが足りないとかなら留守電に入れてくれるから、あとで確認しようと思っていた

着信が2回あり、留守電にも入ってない

…嫌な予感がした


店の裏口で
すぐかけ直した

ソーシャルワーカーからで
「Dr.が電話しました」

私は冷静さを失いました

「父に何かあったんですか!
急変ですか?…何?」

「…急変です
とにかく、すぐDr.から電話入れるので、繋がるようにしておいてください」


電話を持つ手が震えていました


すぐにDr.から電話あり

「急変ですか?」の問いに

「急変というか…
お父さん、経過が良くないです
近くの大学病院の脳神経内科に話を通してあるので、来週火曜転院で大丈夫ですか?」

大丈夫もなにも
今日土曜で火曜まで長過ぎる…
でも、受け入れが最短でも火曜とのこと

何か他にも話はあったと思いますが…
覚えてません😣

ただ、
「知り合いの先生を
指名しての転院なので
安心してください。良い先生ですよ」と言われたのは覚えています


その夕方、心理士さんがまた父と電話を繋いでくれました

どれだけ話しかけても
聞こえてくるのは父の鼻息だけ…
あの頃、焦る気持ちを抑えるのに必死だった私は
父の鼻息が私の心静めてくれていました

心理士さんは
「うちのCTが古くて画像も荒いのかもしれない」

「ちゃんと検査してもらって
またリハビリ頑張りましょうね」

と穏やかな声で私をなだめてくれました


父の携帯からの着信は
これが最後になりました


この夜、
父にメールを送りました


父の声も聞くことが出来ず
返信もない一方通行なメール…
でも、私は送り続けました


いつか、父ちゃんが
メールを見てくれる日は必ずくる
と信じていました





そもそも、
父にとっての急変は
いつだったのか…

2021.10末の救急搬送?

転院して大学病院で検査して
脳梗塞ですと退院

その後も脳梗塞診断され続けて
挙句の果てにうつ病診断
そして遷延性意識障害


大学病院退院して最後半年の在宅生活は
私達にとって残酷すぎました



父が
脳腫瘍かもしれないと
救急搬送先の病院で宣告された時

「お前びっくりしただろ?大丈夫か?
俺は大丈夫…仕方ない。
ただ、病院で最後は嫌だな」と電話先で笑いながら言っていた父


怖かったに決まってるのに…



大学病院で検査して退院した時
父は口には出しませんでしたが
ホッとしていた表情は忘れません


一度、ガンと向き合って覚悟したのに…

誤診による脳梗塞のリハビリを
懸命に励み、
異変を感じて訴えても
返ってくる言葉は…脳梗塞の後遺症

地道にリハビリするしかないと
言われ
前だけを見てきた父に
待っていたのは、悪性リンパ腫

血管内大細胞型b細胞リンパ腫


父は知らないまま
意識障害


治療をするしないも
自分の人生なのに決められず
ただただ、がん細胞が広がっていくのを誰にも気づかれずに
病院で過ごしてきた父



…なんで?
という気持ちが消えません


あの半年は何だったんだろう


まだ動けていた父から自由を取り上げてしまった私の悔いは大きくなる一方です




今朝、父が夢に出てきました
場面は飛び飛びですが
実家で普段通りだった父が急変する夢

どんなに119かけても
違う電話番号につながって
私は泣き叫んでました


日常を過ごすこと
平然を装うことだけ
上手くなっていくけど
心の奥の傷は
簡単には癒えません