日本創新党 立党宣言
いま私たちは、志ある国民と共に、新たな日本を創り上げるために立ち上がる。すなわち「日本創新」である。
一、私たちはなぜ立ち上がるのか
わが国は戦後の荒廃から一丸となって立ち上がり、奇跡とも称された経済成長を成し遂げた。
だがその過程で、ともすれば「自分さえよければ」「いまさえよければ」という精神風土に堕してしまったのではないか。
日本の政治も、「自分さえよければ」「いまさえよければ」の気風に染まり、明らかに無責任に堕落してしまったように思われる。富の分配や利益誘導ばかりに血道を上げ、「国民の依存心を高める」ような政策が次々と行なわれ、さまざまな既得権益が網の目のように張り巡らされることとなった。
このような政治は、いつしか日本社会の足枷になり、かつては「一流」といわれた経済も、ついに政治の混迷に足をすくわれ、低成長からの脱出のきっかけをつかめぬまま、終わりの見えない「失われた時代」を余儀なくされている。もはや国民の正当な努力が報われない社会となってしまったのか。
このやりきれぬ状況を断ち切ってくれるのではないかと、国民の大きな期待を背に、政権交代が行なわれたが、いまだ「新しい政治」の希望は見えぬままである。むしろ古い政治の「終わりの終わり」というべき様相を呈している。
政界は、「家業だから」と志もなく政治家になったような世襲議員が目立つようになってしまった。あるいは、小選挙区制の導入により、政党の看板だけで当選し、自らの訴えるべき政策ももたずに政党の顔色をうかがうばかりの、志なき「サラリーマン」議員が増えてしまった。
残念ながら現在、日本再興への改革を進めていく資格と能力のある政党は見あたらない。このような政治が続けば、日本の衰退は加速し、国民に大きな禍根と苦難をもたらすこととなりかねない。
私たちは、これまで首長として、コスト意識をもって地方経営を担い、財政改革にも実績を残してきた。あるいは、志をもって日本をよい国とするための活動に取り組んできた。だが、どれだけ改革を実現して状況を改善しても、国政の失敗によって、それを上回る悪しき状況が次々とつくりだされてしまう。もはや、この状況には我慢できない。
私たちは、これまでの経験を活かして「本物の政治」を確立し、人々の夢の幸う、新しい日本を創り上げるべく、ここに立ち上がることを決意した。
(続く)