アニメ映画「冴えない彼女の育てかた Fine」 感想 | FXで有り金全部溶かした友達の顔を見てみたい。

観てきました、数か月前に。

 

テレビアニメの続編且つこの映画で物語のラストを描きます。

制作:Clover Works

監督:亀井幹太

脚本:丸戸史明

 

 

 

 

一般人向けの見やすい深夜アニメが増えている中、この作品は流れを無視するかのようにコテコテのオタ向けとなっています。

作品の特徴として、どのヒロインも可愛く、演出もヒロインの魅力を引き上げています。

また、監督が原画上がりだからかは知りませんが、線の多いデザなのによく動きます。

その作画とコミカルな雰囲気が合わさり、シリアスな部分もあるものの全体的に明るい作品になっていますね。

 

 

 

映画の感想を書こうと思っているのですが、あんまり記憶に残っていないんですよね。

ただ感想としては、面白くありませんでした。

テレビアニメと雰囲気は似ていたけど、テレビアニメよりも主人公がカッコ悪かったからだろうか。

 

 

主人公たちのゲーム2作目を製作中に恵と主人公が結ばれる所まで描いているんだけど、前半では恋人関係にもなっていないのに主人公と恵で恋人つなぎして、すっかり良い感じの二人。

デートに行くことになるも、主人公の倫也からデートに行けなくなったとハッキリとした理由も言わず恵に伝えるシーン。

 

この電話のやりとり、ちょっと意味分からなかった。

人の死に関わること、みたいに倫也は言っていたけど、恵も知っている人なのだから、その人が倒れたと伝えればいいだけだよね。

こんな言葉選ぶ人いないように思う。

制作者の都合のいい様にされているシーンに感じました。

 

 

また、恵とゲームを製作中に他ヒロイン2人のゲーム進行を手助けするために倫也のゲーム製作は中止し、他ヒロインのために駆け回るシーン。

いや…これテレビアニメ2作目と同じことしていますよね。

恵との溝を深めるシナリオ、他に作れたんじゃないでしょうか。

 

 

といった感じでフラストレーションは溜まり、倫也が恵に告白するところまで行くのですが、彼のセリフもグッと来るものがない。

あと仲直りが予定調和すぎる、このままだと恵が倫也から完全に離れて行ってしまうくらいの状況で倫也が感動的な告白を伝えて、恵を振り向かせるみたいものを期待していたのですが、ただの痴話喧嘩を見せられているようで拍子抜けです。

そして、仲直りからのキス。

観ていて、何だこれ状態でした。

もっと、ユーザーが驚くようなドラマを作ってほしい。

 

 

他ヒロインも随分とあっさり主人公から手を引くし、もっとドロドロな感じになっても良いのに。

テレビアニメでは他ヒロインの方が恵よりも、倫也にべったりだったから、何でこうもあっさり引いてしまうのかな…。

 

 

 

この映画を観ていて、何が腹立たしかったって、僕の隣に座っていた人。

映画放映中に実況するのやめてほしい・・・。

恋人繋ぎするシーンで「ここ名シーンだから!」って友達に言っていたけど、その一言で台無しになるから。

別に喋るなとは言わないけど、友達の耳元で囁いてほしい。

映画館って、どれだけいい席座っても、こういう事ありますよね。

隣の人の鼻息とか声とか、体臭とか。

こういうオタ向けアニメ映画行くときは、そういう方に巡り合わないことを祈るの自分だけですかね。

 

 

 

作画とキャラは可愛くて、相変わらず良かったですが、それだけでした。

ネットでの評価は高いので、驚いています。

この作品は良くも悪くもオタクの妄想全開の物語でしたね。

僕はこの映画でその天秤から振り落とされたみたいです。

 

今、ウィキ読んで知ったのですが原作者の方って、「WHITE ALBUM2」の脚本も手掛けたんですね。

どうりで主人公が優柔不断でウザいな、と思いました。

倫也よりも「WHITE ALBUM2」の主人公の方が圧倒的に嫌な奴って印象があるけどね。

 

 

あと、この作品ってメタ要素があるじゃないですか。

それこそ物語の根幹であるゲーム製作、クリエイターについて作中でも結構語られていますけど、僕自身がクリエイターではないから、この要素を含むストーリーに興味が湧かないんですよね。

特に映画はテレビアニメに比べて、その要素が色濃く描かれているのも苦手でした。

倫也と伊織と赤髪の女性、3パターンのプロデューサーがいて、考え方の違いについて触れていましたけど、そんなに重要なことなのでしょうかね、誰が正しいかなんてないと思うんですが。

倫也がゲーム会社立ち上げ、クリエイターとして、他ヒロインとやっと同じ場所に立てた的な事言っているけど、肝心の倫也のクリエイターとしての成長を描かれていないのも、何だかな・・・って感じですね。

これを観たユーザーはクリエイターについて関心持たれたのでしょうか?

 

僕はラブコメをこの作品に求めているから、クリエイター云々は受け入れられませんでした。

 

 

 

 

この予告見返しましたけど、予告というより映画の内容を2分でまとめた映像ですよねw