アニメ鑑賞~「デュアル! ぱられルンルン物語」~ | FXで有り金全部溶かした友達の顔を見てみたい。

「GUNSLINGER GIRL」と一緒に借りてきた、「デュアル! ぱられルンルン物語」の感想を。





あらすじ:高校生の四加一樹は、周りには見えないロボットの幻影が見えるようになり変人扱いされていた。それを知った科学者の真田博士は、四加を研究室に連れてくるように娘の三月に頼む。博士はパラレルワールドを証明しようとしており、怪しげな装置に四加を座らせるが、三月の手違い(椅子違い?)により別世界へと転送してしまう。

平行世界に飛ばされた四加は、特定の人間しか操縦できないコアロボット1号機”ハルツィーネン”を巧みに操縦して敵を撃破する。これを知ったこの世界の真田司令長官は四加を呼び出す。四加は元の世界に返して欲しいと頼むが、侵略者との戦争が原因で理論は完成していなかった。

戦争を終わらせて早く帰るため、一緒に平行世界に飛ばされた三月と真田家に居候しつつ、ハルツィーネンを操縦して侵略者と戦うことになるのだが、それはそれとしてドタバタな日常生活が始まる。






 天地シリーズ作品のうちの一つ。
パラレルワールドを題材にした作品だから、天地がいる世界線の出来事ではないと思われる。
多分だけど、「聖機師」の異世界はパラレルとは違う、ラストで驚羽も登場してきているし。
でも、この「デュアル」の世界線はどの作品から分岐したものなんでしょうね?
僕的にはGXPが一番近いようにも思うんですが、キャラが単に似ているからって理由なんですけどね。
って、それだと結局天地のいる世界線ですねwww



 先に悪い点を挙げます。
「新世紀エヴァンゲリオン」と類似してしまっているということ。
ZIMVを操縦する際にシンクロ率が重要視されていたり、ZIMVがダメージを食らえば、操縦者もダメージ受ける、それに関する演出。
この点に関してはほとんどパクリに近い。
天地作品はパロディとかやらないので、パクリだと思う。
ただ後半に連れ、ZIMVの秘密が分かってくるので、後半も含めて言えば、パクリと言うのはあまりに酷評になってしまう。
でも、調べたところ案の定、エヴァのパクリというレッテルを貼られているのは事実のようですw



 天地シリーズお決まりのハーレム作品。
1クールだからテンポが良いです、ZIMVというメカが登場するのですが、ZIMVを操縦し敵と戦うと言っても、陣取り合戦ゲームみたいな気楽な感じで、最近だと「DOG DAYS」のような、ゆる~い戦争を行っています。
前半は物語の掴み部分を中盤はラブコメ、後半はシリアスからの希望と観ていて単調ではないので面白いです。
 この作品本当は2クールという予定だったらしいのですが、大人の都合で1クールになったらしい、それで伏線や設定が拾えきれてなかったらしい。
ただ、そういった伏線は個人的にこの作品で解決できるものと言うより、天地作品にある作品の中で補完できると思っている。
異世界人による遺跡とかは、聖機師のキャラが時間軸を飛んで、地球に残したものかもしれない。
GXPに出てくるメカはもしかしたら、この作品のメカと共通するものがあるのかもしれない。
↑ 実際にGXPではZINVが登場して活躍する回があったらしいのですが、ごめんなさい覚えていませんw
今度確認しておきます。
 シナリオの魅力はタイトル通り、パラレルワールド。
昔のアニメを多く見ないので、あまり分からないんですが、パラレルワールドを使った作品って当時も多かったんですかね?
少なかったら、この作品凄いと思うんですよ。
終盤で元の世界線に戻ってきて、周りの人間が変わってしまった事にショックを受ける主人公、また今までZINVで戦ってきた世界線のキャラを心配したり、パラレルワールドだからこそ、出せる面白さを感じ取れた。
 そして、ラストの方で天地シリーズらしい、雰囲気を出して終わりました。
皇王翼(感じ違うよねw)ってフレーズも出てきましたし、最終回は遺跡の力(具体的に何なのか分からないけど、樹雷皇家の力とか?)を主人公が受け入れる事を決意しているし、宇宙開拓という先の展開を感じるようなフレーズ。
この作品で宇宙に行くと、樹雷はあるのか、GPは存在するのか、凄く気になります。
 最終回の面白い所は二つの世界線を主人公の想う通りに一つにしてしまったという展開も結構好きでした。離れ離れに散らばって、主人公のことを覚えていない、なんて悲しいのは嫌でしたし、この作品自体コミカル多めだったから。



 キャラも相変わらず槇島さんが作るから、凄い可愛い。
三月のツンデレ最高!
寡黙なD最高!
完璧お姉さまのみつき最高!
・・・弥生は、特にないかなw
てか弥生は髪長い方が良かったというか、あの登場が破壊力ありすぎて短髪が受け入れられなかったのとあまりキャラとしての印象も強くなかったんですよ。
 三月は弱冠病んでいたし、他ヒロインを脱落させようと悪意もあった行動を取ったけど、それが決して三月の思うようにいかないというのが、ある意味このキャラを台無しにしなかったポイントでしょうね。
あと、主人公に自分を選んでもらいたいから、あゆこの誘惑に負けたのも、現実的でとても嫌いになれません。
 Dは寡黙キャラで、あまり話す機会がないからこそ、一つ一つの行動が際立って見えますね。捨て猫に傘を延々と差し続けるシーンとか、他ヒロインが料理できるから、それに対抗してなのか、レトルトカレーと卵を落とすことをやるのが可愛く思える。


 メカに関しては、コアロボットを操縦できるのは女性だけという設定があるのですが・・・これはISw?

 演出は特に目立つところはなかったと思うのですが、昔の作品はあまりこだわりのある魅せ方をしていない印象だし、普通だったかと。
 
 作画は普通ですね、メカの戦闘シーンは昔の作品ではあるけど、それなりに動いていたと思うから、当時では動いていた部類に入るんだと思います。
 
 声優、問題ないキャストだと思います。この頃の田中理恵さんって新人だったんですね。今ではベテランとなっていますが、天地作品ってそういうのありますよね。GXPに出た水樹奈々さんとか、今となっては売れっ子。
 
 スタッフ、シャフトが協力しているアニメなんだけど、ウィキでスタッフを確認していると、この当時は違ったのでしょうけど、今となってはシャフトに席を置いている方ばかりが制作したアニメだったんですね、滝沢いづみさんも背景か何かでずっと参加していた。
あと、シャフトとの関連は別に有名どころで言えば、細田直人さんも確か原画で頻繁に参加していたはず。

 音楽、OPの曲は良いし、歌い手も良いはずのに、何故か音痴に感じる。ちゃんとレコーディングの際に指示とか指摘したのかな、音響が悪すぎるのか?
 この作品シャフトも協力しているけど、OPの最初の三月のカラーリング、シャフトっぽいと感じたのですが、この頃って新房さん居ましたっけ?
いや、そもそも、シャフトはあくまで協力しているだけだから、OPは偶然か。







 そういえば、つい先ほど、飽きたアニメのジャンルで1位にハーレムものが投票サイトで1位になっていました。
これに関しては同意なんですが、これに”今のハーレム作品”と付け加えたい。
昔のハーレム作品は上手に説明できないし、たぶん理解してもらえないと思うんですけど、今のハーレムものとは、全然面白さが違います。
僕自身、何故違うのかイマイチ把握していませんが、最近の作品はハーレム以外でも露骨に萌えを意識した演出が酷いと思うし、観ていてあざといと感じる。
だから、萌えないんですよ。
 ただ、今のアニメでも、寡黙キャラっていうのは魅力が薄れませんね、元々目立った描写ができないから、寡黙キャラを観ている時って、視聴者の感覚が研ぎ澄まされると思うんですよ。
どれだけ、あざとい演出をしようが、そのキャラ自体前に出てくる気がない事が多いですしね。
 話を戻します、何で昔のハーレムは今のハーレムよりも良いのか。
さっき挙げた、「あざとさ」が昔の作品にはないのは間違いないと思う。
ただ、昔の作品を観ていて、萌えって感情はあまり湧かない。
これは憶測だけど、昔の作品ってコミカルな描写が多かったと思うんです、萌えよりも笑いをとることを狙っている事が多いっていうか。
そのコミカルな描写の中で、後々そのシーンを思い返すと、「このキャラ可愛い」って感じる。

今の作品は作品側から「このキャラ可愛いだろ?萌えるだろ?」ってスタイル。
昔の作品は作品側が萌を意図して制作しているのか、していないのか分からないスタイル。

デュアルは勿論後者の方です。





 前に名作に影響されて、その名作に似る作品が生まれるということを言ったと思うけど、「エヴァ」に影響された「デュアル」。
そして、「デュアル」に影響されて、女性しか起動しないメカ設定のある「IS」が誕生したと考えると、「デュアル」も「エヴァ」と同じく名作の部類に位置しているのだと、そう思うことにしますw





点数:82点