前回に続き、エーダイ 1/76 『秘密兵器 V-2号』です。
前回の記事はこちら
↓
私はこの『秘密兵器 V-2号』のキットを2つ所有しています。
1973年、社名が「株式会社エーダイ」の頃に発売された初版と、
1974年2月に「エーダイグリップ」と社名変更された後に販売されたものです。
初版には、赤地に白文字の「Eidai」のロゴがついてます。
タイトルの「ジャーマン」が誤植で「Garman」になってますね(笑)
ガルマンって……、デスラー総統みたい。
また、「Missile」のつづりが、なぜか最後の「E」だけ大文字です。
エーダイグリップ版には「G」のマークのロゴがつき、タイトルの誤植も
修正されています。
青字でvengeance-2と書いてありますが、これは英語で「報復、復讐」という
意味です。
ナチスの宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが報復兵器第2号(Vergeltungswaffe 2)
と命名したため、V-2号と呼ばれるようになりました。
正式名称はA-4ロケットと言います。
Vergeltungswaffe は、「フェアゲルトゥングス ヴァッフェ」と発音します。
Vergeltungはドイツ語で「報復、復讐、仕返し」、waffeは「兵器、武器」と
いう意味です。
1943年以降激化した連合軍によるドイツ本土への無差別爆撃を、
ドイツ側はテロ爆撃と非難していたので、
それに対する仕返しということですね。
まあ、ドイツ空軍もイギリス本土やスターリングラードで無差別爆撃を
行っていたんですけどね。
この辺りの話をするとキリがないし、また右や左からうっとうしい連中が
湧いて出てくるのでやめときましょう。
初版はタイトルの左に「1/76国際スケール」の表記が。
右に「Eidai」のロゴが付いています。
こちらはエーダイグリップ版です。
ボックスアートは初版と同じですが、タイトルの左にエーダイ・グリップのロゴのGマークがつき、スケール表示がなくなりました。
箱の側面です。
上、初版。
下、エーダイグリップ版。
1/76ミリタリーシリーズのラインナップが紹介されてます。
初版にはNo12.『クルップ兵員輸送車』があるのですが、
エーダイグリップ版ではなぜか削除されています。
日本語と英語でV-2号の実機解説が記載されています。
写真では文字がとんでしまって読み取れないので
以下に引用します。
ドイツ陸軍は高速ロケットやロケット式魚雷などあらゆる兵器を開発するために、クムメルスドルフ(原文ママ)という所にテスト施設を設置した。しかし政府側は成果だけを期待し、あまり協力的でなかったため、あらゆる面で活動が制限されていた。この施設の責任者ワルター・ドルンベルガー大尉は有能なスタッフにめぐまれ、除々(原文ママ)にその規模を大きくし、注目されるようになった。
ここで作られた最初のロケットはV-2の原型となったA-1(アグレガーテ=集合体)ロケットであった。しかし打ち上げ実験には失敗した。この失敗をもとに、A-2、A-3と開発が進められたが大きな成果はあげられなかった。
1942年、改良を重ねたA-4ロケットがついに3回目の打ち上げ実験に成巧(原文ママ)し、関係者を喜こ(原文ママ)ばせた。
A-4(V-2号)は高度約8万メートルにも達し、190キロはなれた地点に落下した。この成功によりドイツ軍は大きな希望を持ったが、生産が遅れ、その威力を十分発揮出来ないまま、終戦を迎かえてしまった。
以上でエーダイ 1/76 『秘密兵器 V-2号』のキットレビューを終わります。
お付き合いいただきありがとうございました。
この記事が良いと思われた方は、ポチッと応援クリックお願いします。<(_ _)>
↓↓↓