今回はドイツ軍車両のマーキングについて取り上げたいと思います。

上の画像はエッシー1/72「オペルブリッツ」のパッケージですが、箱絵の車両、荷台側面に大きな「 V 」の字が書かれています。

子供時代に見たこの箱絵のインパクトが強すぎて、「オペルブリッツと言えば荷台のV!」なんて固定観念がいまだにあるんですよね。

この「 V 」マーク はいったい何を表すのでしょうか?

決して英語のVictory(勝利)の頭文字ではありません。ドイツ軍ですから(笑)

これはドイツ語のVersorgung(フェアーゾーグング/補給)、あるいはVersorgungstruppen (フェアーゾーグングストルッペン/補給部隊)の頭文字なのです。

ドイツ軍の全ての補給部隊でこの「 V 」マークが使われていたのか、それとも箱絵の「アフリカ軍団」のような特定の部隊だけなのか、根拠となる資料を持っていないのでわかりません。

かのバーリンデン先生が作られたイタレリ1/35のオペルブリッツの荷台にも「 V 」が書かれてます。
イタレリのデカールに「 V 」マークはありませんが、トミー・イタラエレイ時代のキットのデカールにはちゃんと入ってました。

バーリンデン先生は、トミー・イタラエレイのキットで完成見本を作られたのでしょう。


 

エッシー1/72のデカールにはしっかりと「 V 」マークが入ってますね。

1段目の「アフリカ軍団」の車両です。
戦術マークが示すのはSd.kfz251のような「装甲兵員輸送車」なので、補給部隊の車両に使うのはやめたほうがいいかもしれません。

 

というわけで、補給部隊の「 V 」マークを付けたオペルブリッツの荷台には、ドラム缶や弾薬箱などを載せたほうがいいでしょう。

完全武装の擲弾兵を満載していたり、火砲を牽引していたりすると「なんでやねん!」になっちゃうんですね(笑)

ところで、この「 V 」マークのデカールって、最近のオペルブリッツのキットでは見かけないんですよね。
まあ、単純な形なので手書きしてもいいかもしれません。