二日目の琵琶湖は、朝から夜まで時間をたっぷり使える貴重な1日です。
メインの「彦根城」は前回訪れた時には全く回らなかったので、楽しみです。
駐車場も24時間開いている所が、お掘り近くにあり、トイレも在るので、車中泊候補のひとつでした。
…7:07
彦根城駐車場へ到着。
彦根城へは8:30から入城できますから、それまで周りを観光です。
「夢京橋キャスルロード」をぶらぶらします。
さすがによく整備された観光地で、建物も統一され、街並みも当時が再現されています。
もちろんどこも開いてはいませんが、表の看板をみて、どんなものが提供されるのか妄想しなが歩く「ウインド妄想」もオシャレでした。
ここである民家風の長屋の屋根で、「鍾馗様(しょうきさま)」を発見。
京都ではよく見かける鍾馗様、なかなか細かな部分まで手を加えているのがわかります。
鬼が悪いものの侵入を防いでくれるのは、悪を悪で討つ考えですから、そもそも鬼自体が恐怖の対象です。
それで中国より鬼に強い「鍾馗様」を呼んできたということです。
https://youtu.be/qkGuIfH1xPU?si=CaZB5VzdcoOrYqVW
人間なんて、マララララララ〜♪
…8:30
開城です。
まずは天守閣へ。
事前の調べでは、ここでは平均一時間も待たされることがある、との書き込みがありました。
しかし、天守閣といえばお城の一番上、城には疎い自分でもそこにたどり着くには、どんな過酷なことになるかはわかります。
一兵卒になったつもりで頑張ります!
徒(かち)で、ほんとに城攻めは大変だと思い知らされました。
安土城の信長公ははじめて天守閣に住んだ、と言われていますが、ここ彦根城の天守閣は狭く、登るのも一苦労、とても住んだり、客間を作ったり出来そうにありません。
聞けば、ここの天守閣は若い一兵卒の侍が24時間の見張りをしていた場所だそうです。
一兵卒には一兵卒なりの「旨味」があるようで、ここから眺める景色は天下を取ったような気分になれます。
…9:30
お城を出て、彦根城博物館へ入ります。
井伊家の2種類の「御道具」が展示されていました。
1つは武具、もうひとつは茶道具。
どちらも素晴らしく、有名な「赤備えの兜」はクワガタのような飾りものが、かえって邪魔になりはしないかと心配になるくらい大きかったです。
博物館には能舞台も再現されていて、座って録画を何種類もみれるようになっていて、ここだけで1日楽しむこともできます。
また城内には「玄宮園」と言う庭があり、その中にあずま屋風のお店で、冷たい抹茶をいただきました。
「ここに殿様が座られました。
ここから庭を見ると内と外の柱が重なってひとつに見えるのです」
と説明をうけ、なるほど、前後にある二本の柱が座る位置からは一本に重なって、柱一本庭が広く見れました。
…でも、もし自分が殿様なら、そんなチマチマしたことをするより、即刻邪魔な柱を取り除かせたと思います、だって御殿様は贅沢でわがままですから(イメージ)
京都のどこかの庭は、枯山水の石が11個あって、何処からみてもどれかの石が重なって、10、9個以下にしか見えない、と聞いたことがあります。
だから…どうした、と言ってしまえばそれまでですが…好きです、いにしえの人♡
お店には直弼が書いた「夏雲多奇峰」と言う掛け軸がかかっていてました。
「夏雲多奇峰(かうんきほうおおし)」
奇峰とは、めずらしい峰の形に見える夏の入道雲を指します。
雲を峰にたとえ、青空と変化して行く夏雲の織り成す、夏の雄大な天の光景を歌っています。
これは中国の詩人、陶淵明による
「四時詩(しいじし)」の一部と言われています。
春水満四澤(春には雪解け水で四方の沢が満ち)
夏雲多奇峰(夏には入道雲が峰のように湧きたつ)
秋月揚明暉(秋には月が澄み渡る夜空に輝き)
冬嶺秀孤松(冬には嶺に立つ一本の松のみが高くそびえている。)
四季の特色を一句五言で表現した句となっています。
先程同様に、だからどうした、とつぶやいている人も、
人間だもの、ケダモノだもの
ただの藻だけど、ただものじゃない
見方を味方につけましょう。
…10:35
堀の内のお城を一通り見物して、お掘りにかえってくると、屋形船でお掘り巡りが出来るという船着き場がありました。
なかなかの盛況ぶり、次回は30分後に乗れるようです。
二人で3000円、辞めました。
だってクーラないし、暑くない?…お掘りの水、臭くない?…色々な理由ももちろん考えました。
また
今頃京都の渡月橋では外国人でごった返しているだろうなぁ、彦根城は京都に近いのに、外国人が全くいないのになぁ、と現実逃避をしながら、やり過ごし駐車場まで戻りました。
彦根城は
善哉(よきかな)、善哉(よきかな)
善哉(ぜんざい)、善哉(よきかな)
お店でいただいたお抹茶のお菓子は、善哉ではなく、「埋れ木」という直弼好みのお菓子でした。
園内には井伊直弼が文武両道の修練に励み、青春時代を過ごした屋敷跡があり、そこの名前が「埋木舎」といいます。
埋木舎の前には一句
「むっとして もどれば庭に 柳かな」
この句は江戸時代の大島蓼太作だと言うことです。
直弼も腐った気分の時にはこの句を読んだのでしょうね。
直弼はとても甘いものが好きだったようで、和菓子の木型を自分で考案して作らせたようです。
その時の図柄が「柳」で、茶道具なども柳の図柄をあしらったものを多く注文していたようです。
その直弼の和菓子が近くの「いと重」で今も変わらずに買うことができます。
「柳のしずく」は直弼考案の和菓子。
バター風味の白餡が今でも充分にウケます。
「埋れ木」「柳のしずく」も食べたし、残った和菓子は後程しみじみと昔を想っていただきますか。
【二日目訪問先】
・石田三成陣跡
…4:00
前日いかなかった石田三成陣跡へ朝日を見に急ぎます。
…5:00
関ヶ原を見渡せる小高い丘に到着。
駐車場から10分くらい登った場所に石田三成陣跡があります。
周りはかなり明るくなりましたが、どうやら朝日が山に隠れて登ってしまったようです。
しかし
イメージしていた朝日は見れませんでしたが、良いものを発見しました。
それは家内の一言で記憶が蘇ったのです。
「あれば何?」
原っぱの真ん中にドアがひとつ…思い出しました、ここはかつてドラえもんの映画のロケ地だったのです。
そしてその映画のロケ用のドアをそのままにしてあるのでした。
原っぱにポツンと置かれたドアを開けた向こう側は、そこだけ額縁で切り取ったような異世界が広がっていました。
朝日がいい感じに差し込んできて、またまた妄想の世界へ没入できました。
そんな妄想の時もつかの間、時代がコロコロ変わり、次の行く場所は記紀にちなんだ「藻草」の場所となります。
では、ここから
どこでもドアでひとっ飛び〜♪
…なんって
https://youtu.be/HUmyY2i8Jro?si=L2v3BuyQRdzZbshr
とびます、とびます〜♪
・居醒の清水
昨日お約束した日本武尊が傷を癒した「居醒の清水」に着きました。
水もさることながら、「梅花藻」という藻がゆらゆらと束になって揺れる感じは、まるでこっちへおいでと誘われているように感じるほど、美しい光景です。
この梅花藻は、基本的には白い小さな花なのですが、たまにピンク色の花が咲くそうです。
はじめて見たときは、何か他の花がたまたま流れてついているだけかと思いうくらいのコントラストで、そのピンク色が一面白い花の中にアクセントとして混じると、全体がものすごくバエるのです。
ただの藻だけど、ただものじゃない
(二度目)
一心不乱にその美しさをカメラにおさめようとしている人もいました。
でも自分は知っています、イメージに勝てる美しさはないことを…本当にここで、この目で見られて良かったと思いました。
・「天寧寺」
近江七福神。
ノリノリで琵琶を弾く羅漢さま、兎を膝抱っこされている羅漢さま…そんな五百羅漢が拝めるお寺さんです。
家内に兎を抱いた羅漢を見せたかったけれど、門はまだ閉まってました(わかってましたが…)
熟年夫婦の気配りw
https://youtu.be/9J3nVT81do4?si=oYghntVSPduZkvYI
仲が良いのは、人偏に口に指でシーとしているから、つまり「あまり多くは喋らない」ことです。
さてこの後はいよいよ、ひこにゃんのいる彦根城へと向かいました。
↑↑↑
そして城を後に…
・「曽根沼」「荒神山神社」
彦根城を出てまず行ったのは、「曽根沼」、しかし寝不足と外気の暑さでぐったり、家内だけ見学へ…自分は車で休んでいました。
そして荒神山神社へ…ここは参拝しました。
まず横になった牛の銅像があり、天神様?と思いましたが、違いました。
とりあえず牛の鼻に触ると、火傷するくらい熱くってました、クールにキメてる牛さん、ご苦労さまです。
本殿裏には古墳に続く道があり、100メートル先と看板があったので、その山へと続く下り坂の小道へ行きました。
途中で茶色いトカゲが日向ぼっこをしていました、それも二匹で。
こちらのトカゲと違って人間が近づいても逃げません。
むしろ向かってくることもあります。
ちょっと怖い…
古墳になかなかつきません。
看板がみえてきました。
それによると既にここは古墳の上にいるようです。
想像していたよりかなり大きくて、航空写真でしか全体像はわからないみたいです。
昔の人は重機もないのによく作ったもんだなぁ〜。
ひとしきり感心して、もと来た道を帰りますが、もうトカゲはどこかへ行ってしまってました。
https://youtu.be/YfEZctaHtsw?si=5mtl5oLK4-35iYSk
トカゲさんといえば、ご存知…かな
・「多賀神社」「月読神社」「調宮神社」
多賀神社へは二度目ですが、多賀三社を回るのでご挨拶に参拝しました。
月読と調宮は、共に「つき」なので、兎関連でまわりましたが、あてが外れてしまいました。
・『ちゃんぽん亭』
滋賀県グルメ「近江ちゃんぽん」はちゃんぽんの元祖、野菜の分量が大中小と選べました。
もちろん大で。
プラスコロッケと唐揚げもたのみました。
味は…普段からちゃんぽんはあまり食べないのでよくわかりませんが、別段かわった所はありませんでした。
実はここは高速道路のサービスエリアなのですが、一般道からも入れます。
ここで先程お参りした「月読神社」「調宮神社」の神様からの贈り物をいただきました。
サービスエリアの一画に陶器を売っているお店があり、たくさんのタヌキの置物に混じって、兎の置物がありました。
ひときわ目立つ大きさで、定価4800円のところ、1500円の大幅値引きの値札が!
わかりやすく、開運の絵馬まで付いています。
これは!まちがいない!
卯年からずっと残っていたの売れ残りだ!…いや、今までずっと待っていてくれたのだ!
やっと会えたね、兎さん!
置物は2頭の兎が跳ねていて、今、かなりのスペースをとって家の居間に鎮座しています。
もし、これを読んでいる卯年の方がいたならば、後一体在庫がありましたので、見本も入れれば、2体は購入できますよw(ダブル)
・「胡宮神社」「大滝神社」
…この2社で多賀三社の参拝完了です。
・「赤渕神社」
…かなり弱ってます、自分が。
ここの神社は狛兎がいるということで来ました。
でも、参道が階段だったので、家内だけ参拝してもらうことにしました。
帰ってきて話を聞いたら、かなりの数の狛兎がいたということでした。
・「金剛輪寺」
…近江七福神のひとつ。
しかし時間がすでに夕方5時を少し回っていて、門が閉まっていました。
もう体力も限界だったので、即帰ることを決めました。
駐車場に車を停めて、再度回るルールを練り直していると、先程停まっていたランクルが一旦帰りかけたと思ったら、車から運転手さんが降りてこちらへ向かってきます。
何か言われるのかなぁ、すぐに謝っちゃえ、と思って車の窓を開けると、その人は若いご住職でした。
「受け付けは4時半までなんですよ」
「そうですよね」
…いいんです、もう体力ないから帰ります…
と言って窓を閉めるボタンに手をかけた時
「どこから来たの?」
「神奈川県です」
と言うと、
「遠くからわざわざ…ちょっと待って下ださい、いま開けますから」
と言って扉を開けてくれました。
大きな親切、ありがとう!
もし、神奈川県と言わずに大阪とでもいったらどうなったのだろうか、と考えながら、本堂へあげてもらいました。
本当は疲れて車から降りたくなかったのですが、参拝をしたらみるみる元気になりました。
帰りに滅多に買わない「限定御朱印」も頂きました。
本日一番のマイパワースポットです。
・「市神神社」「太郎坊神社」
…市神神社では子猫が珍しそうにじっとこちらを見てました。
太郎坊とは天狗のことです。
天狗のいる神社は高い所にあるのが常で、かなりの急な階段にもかかわらず、家族らしき若い男性と子どもらしい男女児童が、競争だといって駆け上がっていきました。
昭和のドラマではよく見るシーンですが、すでに令和、危ないのでやめましょう。
・『至福の湯』
…19:07に到着
本日の締めくくりはやはり温泉♪
やっと一息、ふぅ~。
ホテルならばこのまま横になれますが、貧乏旅行はあと一仕事しなければなりません。
それは今夜の寝床探し。
・「カヌーランド」「セブンイレブン」「乗船客用無料駐車場」「湖畔緑地公園」「湖畔の道」
…はじめに行ったのは湖畔のカヌーランドという場所です。
トイレがあるのはいいのてすが、簡易トイレ。
静かなのはいいのですが、静か過ぎです。
実は滋賀県、人口あたりの犯罪率が日本一高いのです。
とくに大津などの湖南は、外国人による窃盗が多いそうです。
また、来る途中に暴走族の爆音も何度も聞いているので、まちがって溜まり場などに駐車しょうものなら…。
鍾馗様だって「おまえら正気じゃない」と言って怒られるでしょう。
かと言って
明日は一番で沖島に渡るつもりなのて、あまり港から遠い場所には行けません。
それならば、
いっそ港の近くの乗船客用の無料駐車場にしょうと思い、その場所に着くと、明かりもないただの真っ暗な砂利を敷いた広場が広がっていました。
これならカヌーランドのほうがまだましです。
近くにコンビニもあったのでしばらく横になって様子を伺っていると、車の出入りが多くて寝付けません。
カヌーランドにもどるか、それともコンビニで耳栓をして寝るか…
それでもより最適な場所を探していると、湖畔緑地公園、という場所を見つけました。
港からも遠くありません。
すでに時間は、夜の9時を回ってます。
これが最後です。
大通りから一本くだり、車がやっとすれ違えるくらいの道をいきます。
ここなら暴走族は来ないでしょう。
狭い道なのに片側にかなりの車が駐車しています。
突き当りがその公園のはずなのですが、最後のカーブが狭く、その先が暗くて見えません。
道の横は暗く、琵琶湖の波の音しか聞こえません。
もしまちがって脱輪しょうものなら、琵琶湖のマリモになってしまいます。
https://youtu.be/oq5s6hz-BZM?si=7BI8E0fqDc6G67Dp
何度かカラオケで歌って〼、また歌お。
結局、今来た道を引き返して、その道の片側に停めて、今夜はここが一夜の宿となりました。
明日はいよいよ最終日、沖島へ渡ります。
今夜は、琵琶湖の音を聞きながら、おやすみなさい。
【二日目諦めた場合】
・興福寺
・瓦屋禅寺
・五個荘近江商人屋
・石馬寺
・雨宮龍神社
・観音正寺
・伊庭水郷