映画「響-HIBIKI-」レビュー | 詩的恋愛体質~be faithful in word~

詩的恋愛体質~be faithful in word~

言葉の熱量をあげてくれた、出逢いがある。
愛したいと想える、言葉がある。

 
響の生き様を観た。
響のように生きられたら、
大人はもっと感情豊かに生きられる。

 

そんな気がした。

 

それだけ響にとって生きにくい世界なんだ。

小説の世界の楽しさを知ったのは必然。

自分の書く文字は裏切らない。

 
 
僕が17歳のとき、
論じる価値なしとなれば真っ先に手が出た。
そりゃキレやすい年齢。
椅子も投げるし殴りあいもした。
自分が一番正しいなんて思い上がる頃。

正当化するわけじゃないけど、

響はそういった面でも純粋で、

いたって普通の高校生という側面がある。

 

そして15歳の才能を前に、

大人が振り回される様は実に面白い。

 

大人社会では正しいことも罪になることがある。

言いたいことを飲み込み流される。

0か100に振り切ってしまうと、

ただただ扱いにくい人になる。

 

鮎喰響の良さはまだ子供だということ。

自分の感情に素直で怖いもの知らず。

妬み恨み、忖度策略・・

そういったものがいかに卑劣で、

鮎喰響には意味のないことだと思い知る。

 

大事なものはなんなのか。

子供は大人から教わり、大人は子供から教わる。

鮎喰響の言葉は名言とは少し違う。

的を得た言葉がストレートに響くから

大人の感情を揺さぶるんだ。

そして思い知らされるんだ。

価値観が変わるとはそういうこと。

 

 
結局、鮎喰響のことしか書いてないから
レビューとは程遠いけど、
周りの魅力ある俳優陣が平手らを
しっかり引っ張ってくれたから
鮎喰響としてそこに存在できた。
とだけ書いておきたいと思う。
 
そしてエンディングに流れる曲、必聴です。
平手友梨奈/「角を曲がる」
心震わす劇場曲に仕上がってる。