奴等は私に何を期待しているのか。
「カフカ 田舎医者」
タイミング良く見知らぬ馬子が馬を貸してくれたため、患者のもとへ行く事が出来たが、その患者は一見健康そうに見えた。』
2007年公開。
原作:フランツ・カフカ。
監督・脚本:山村浩二。
作家フランツ・カフカの短編小説をアニメ映画化した作品。
ある田舎医者が、孤独と絶望に押しつぶされそうになる様が描かれています。
声優を担当したのは、狂言師の茂山一家と、芥川賞作家の金原ひとみ。
全体的に線が定まってなく、絵本のような作画になっています。
医者の感じる孤独と不安、出会った患者とその家族のせいで苛まれる疑問と苛立ちと後悔。
短いながらも感じる事が出来ました。
あの家族は医者を何だと思っているのか。
何でも治せる神と思っているのか。
治療を強要しているのか。
頭がおかしくなっているのか。
どのような家族にしろ、あの傷は田舎の医者にはどうすることも出来ません。うじ湧いてたし。
何でもっと早く診せなかったのだろうか。裸にするのも意味不明。
だけど、医者なのに誰も救えないという絶望感はなんか感じました。
嫌な事や変な事って、たて続けに起こったりしますからね。
とにかく不思議です。
絵と台詞が独特過ぎていたためか、一回見ただけじゃ全体を理解出来きませんでした。
忘れられない作品にはなりました。