大学時代のクラス会があった。

何十年ぶりかで会ったクラスメイトもいた。


入学したときは60人のクラスでしたがストレートで卒業した人、上級生で留年して一緒になった人、留年して遅れた人がいて、一緒に卒業したのは50数人。

海外に居る友人もいたりして、その日集まったのは10人(うち女性3人)でした。


その中に折山正武君がいました。彼とはクラブ活動「中南米研究会」でも一緒でしたので親しく付き合っていました。そして彼が在学中から詩人でもあることも知っていて、以前に詩集ももらいました。山登りをする詩人でした。


例によって、僕が俳句の話、娘の話をして、最近上梓した五色会の合同句集、

「五色」を回覧しました。すると折山君も俳句を作っているというのです。

大学時代には僕は俳句をやるなどどいっていませんから(ときどき「雲母」に投句していましたが)お互い驚いたことでした。


お互い、俳句をやるどうしだとわかるとだれでもぐ~んと親しくなります。

ましてや旧友が俳句に親しんでいるとなると僕の嬉しさは限りなし。


そして折山君は仲間との句集「しろがね」を送ってくれました。

彼の句をご紹介します。

  辞書二冊積んで句を読む春炬燵   折山正武

  シャボン玉吹いて定年祝ひけり     同

  雑踏の孤独を洗ふ雷雨かな       同

  手花火に家族の笑顔集まりぬ      同

  

みんな素直な句ですね。俳句にも人柄が表れるということがわかりました。


俳句を間に友との邂逅といっていいでしょうか。旧友が昔のままに現れるということも嬉しいことですが、年月を経て同じ趣味、興味を持つに至って再会するということも非常に嬉しいことですね。

 

 邂逅や俳句の縁(えにし)春隣り  春行士