寒卵って何ですかと聞いてきた人がいますので、寒(かん)について。
そういえばこれまた、「トーストに寒卵の目玉焼きください」なんて朝のレストランで言いません。
日常会話では使いませんね。寒とはなんぞや。太陽暦ベースの二十四節気からきています。
詳しくはアーカイブでお読みください。
寒の入りが1月5日頃、それから立春の前日(節分)までの約30日間が寒です。
この間に鶏が産んだ卵のことを言います。ダチョウとか鳩の卵のこともそういうのかは知りません。寒卵は栄養・滋味に特に富んでいるそうです。
ですから、季語の寒(かん)は、寒いとか寒風などとは違って期間限定です。寒の入り、
小寒、大寒、寒九(かんく、入りから九日目)などがあります。
寒卵といったっていまやブロイラーで1年中同じように管理された鶏さんが産むのですからスーパーで買う卵は寒卵と特別にいうほどのものではないでしょう。でも地鶏のものはやはり寒卵っていう実感がありそうですね。
僕の句、「手品師の、、、、」実は初め浮かんだ句は「マントに潜む寒卵」だったのです。
でもマントも冬の季語なのです。季重なりはどうしても避けたかったので「ハット」に変えた次第です。句の姿としてはマントに潜むというほうが物語性があっていいのですが。。。
今はむかし黒きマントの雪払い 五所平之助
(いやあ、季重ねだあ、いい句なのにい!)
難しいですね。こういうところがあるから俳句面白い。
春行士