その1月例会での星野高士先生特選は前回掲げた僕の句のほか次の句です。
駆足で赤坂津つ井初句会 遊風
初旅や女同士の夢披露 波夜
眠つてる猫を跨いで初旅へ り絵
暗闇の厨に光る寒卵 り絵
初旅や襟足に入る能登の雪 もとを
今朝というよろこび棲める寒卵 芽衣
初旅の荷は軽くして乗り込みぬ 勢津子
寒卵会津に恥ぢぬかたさかな 繰子
初旅やもう草臥れてゐる家族 勢津子
駆け足で、、、は、待っていた初句会に駆けつける、しかも評判の料理も食べられるといううきうきした気持ちが出ています。津つ井への挨拶句でもあります。
波夜さんの句は女性二人連れ、あるいは3人かもしれませんが、初旅は温泉宿にでも女性同士で行ったのでしょう。初夢談義をしているんですね。切れ字の「や」がいいですね。
暗闇の厨、、は、情景がふっと浮かび上がってくる写生のうまさ。
能登の雪は、能登へ作者の思い入れが迫ってきます。
会津の句は会津気質をよく知っている人の寒卵の言い表し方のうまさ、勢津子さんの2句は、初旅の一面がそれぞれ面白く出ています。
今、テレビで大相撲初場所千秋楽を中継しています。またもや朝青龍が早々と14日目に優勝を決めてしまいました。大関陣がふがいないですね。あ、琴欧洲も朝青龍に今、投げられました。強烈な掬い投げ。
初場所の幟より来る江戸の風 春行士