披講とは、作られた俳句を(詩や和歌も)詠み上げて披露することです。
玉藻の月例の吟行(僕らはこれを探勝会と呼んでいますが)では、
柳沢仙渡子さんという大ベテランが披講を担当することに決まっています。
小さい句会では参加者それぞれが自分が選句したものを順番に披講して
いって、同時に感想・批評を述べるのが一般的です。
先日の江ノ島探勝会では、まず仙渡子さんがご自分が選んだ7句を、
「柳沢仙渡子選、-------」と読み始め、順不同に以下詠んで行きます。
1句ずつ詠み終わるごとに詠まれた句の作者は自分の名前を声を出して言います。
わざわざ声を出してと書いたのは、誇らしく大声で名乗る人、恥ずかしげに囁くように
言う人がいるという意味です。とにかく名乗らないと誰の作品か分かりませんので。
詠まれた7句のうちに自分の句が無いときはちょっとがっかりします。また、7句作るのに
苦労して、自分では変な句だなあ、なんて思って数合わせで出した句が詠まれたりすると
びっくりしたり恥ずかしいときもあります。
仙渡子さんは33人分の7句及び椿、高士両先生の選、特選、と260句ほどを詠みあげた
わけです。語句の知識がないと閊えたりして大変です。
自分の作品が1句も詠まれない、すなはち誰の選にも入らなかったときは、
「ああ、きょうはスコンクだった」 といって嘆きます。
スコンクは英語です。スペルわかりますか?
以下続きます。
春行士