認知症になってからのしゅーとめは、色々な感覚が衰えてきました。
音が聞こえにくいので、テレビの音が大きくなったり、ちょっとふざけて、
横からつついても見ても気がつかなかったりします。
そうなると、認知力の衰えと合わせて、周囲に対しても無関心になっていきます。
ただ、それが該当しないことが、稀にあったりします。
そして、それは、「こういう時こそ無関心でいて欲しいのに!」というケースに
発揮されたりします...
しゅーとめのリハビリと称して、外食がてら、毎晩ショッピングモールを渡り歩く
生活をしていたことは、度々お話ししました。
ショッピングモールのフードコートもよく利用しました。
その日は、珍しく(!)それほどお腹の空いてなかった私は、たこ焼きを食べることに
しました。各自の注文後、いそいそとたこ焼きを持って、席に着いた私に、
しゅーとめが言いました。
しゅーとめ:「それ何?」
な、なんだ、何故、突然、たこ焼きに反応するのだ?
普段、ラーメンとかうどんとか、見ても全然聞かないのに!
しゅーとめは粉もの愛好家です。なので、あまり食べないようにしていたのですが、
大体、向かいで何を食べていても、関心を示すことがないので、完全に油断していた
私がどぎまぎしていたら、夫がしれっと言い放ちました。
夫:「たこボールだよ」
うーん、即興にしてはやるなあ...
そんな単語どこから引っ張って来たんだ...
いやいや、感心している場合ではありません。
関心を示されて「食べたい!」とならないよう、ここからは、私がダメを押します。
私:「この中に、肉のかたまりが入っててさ~、肉汁がじゅわっと出て来て
おいしいんだよ~」
しゅーとめ:「あらあ、残念」* しゅーとめは肉嫌い
そうです。
たこ焼きとは認識していないのですが、「何やらおいしそうだ」と、感じた
ようなのです。しかし、ラーメンもうどんも好きなはずなのに、何故、たこ焼きには
反応するのか?
しかも、これが複数回あったのです。たこ焼きに限って。
ここからはもう、神のみぞ知る、ならぬ、しゅーとめのみぞ知る、と言うことで、
誰にも分からない世界、となりますが...
よっぽど好きだったんでしょーねえ、たこ焼き