しゅーとめが井戸端会議好きなのは、以前お伝えしたとおりです。
その能力は、知人だけではなく、例えば、スーパー銭湯などで、
偶然、ロッカーが隣り合っただけの見知らぬ人にも発揮されました。
見知らぬ人:「気持ちよかったねえ(と連れに話しかけている)」
しゅーとめ:「(唐突に会話に参加)ここの温泉、気持ちいいね」
(...その後も、どこから来ただのと話が続く...)
まあ、どこにでもありそうなお年寄り同士の会話ですね。
こんな調子ですから、ショッピングモールを訪れれば、そこで働いている店員さんは
すべて、しゅーとめの話し相手候補です。洋服屋さんでの井戸端会議については
以前お話をしましたが、他にもしゅーとめの憩いの場所がありました。
どこのショッピングモールにもあるスターバックスです。
元々は、私がカフェ好きと言うこともあり、歩いた際の休憩場所として
利用していたのが始まりで、この頃のしゅーとめは、カフェオレを愛飲していた
わけではなく、「何かおいしいものが飲める」と言うことで、いそいそと
ついてきていた感じでした。
しかし、毎日利用しているうちに、トールサイズまで飲み干せる、いっぱしの
カフェオレ好きになったばかりか、スタバの店員さんと握手したり
(何故かしゅーとめは握手好き)、ハイタッチしたりするような仲になったのです。
リアクション、若い...
はじめのうちは挨拶あたりから始まった会話も、
「前は車いすでしたよね~、元気になられたんですね」
「歩き方がしっかりされてきましたよね、すごいですね!」
「いつもカフェラテなんですね」
等のくだけた内容に変わっていきました。
ひどい?ときは、注文待ちで並んでる間に、すでにカフェラテの注文が
通されていたり、レジの前に立ってみると、すでにマグカップを3つ並べて
にこにこと待たれていたり、
...まあそれくらい通った、ということですね。
ここで遺憾なく発揮されたのが、しゅーとめの社交性です。
残念ではありますが、実は、店員さんたちの顔も覚えていない、場合によっては、
話の内容が理解できていない等、コミュニケーションに必要な要素が欠けた状態で
ありながら、それを全く感じさせない対応をしているのです!
誰もアルツハイマーとは、これっぽっちも思わなかっただろうと思うくらいです。
というより、店員のみなさんで話しかけてくれた結果、コミュニケーション能力が
衰えることなく、楽しく生活できたのだと大変感謝しています。
しゅーとめがラテアートを大変喜んだことを伝えると、忙しい時でも、
しゅーとめだけにはラテアートをしてくれた店員さん。
暇なときにはテーブルまで来てくれて、長いことおしゃべりにつきあってくれた
店員さん。
ホントに色んな店員さんにお世話になりましたが、中でも一番しゅーとめに懐いて、
お話をしに来てくれたのが、Hさんでした。
ホントにかわいらしい方で、しゅーとめのことを「○○ちゃん」と呼んで、
お友達と話すみたいに、今後の自分の夢や希望などを語ってくれました。
それを嬉しそうに聞きながら、相槌を打っているしゅーとめ。
まるで孫と祖母のような、暖かい交流がそこにはありました。
Hさんが、暇を見つけてはカフェラテの紙コップに書いてくれる
「○○ちゃん、また来てね!」
「○○ちゃん、大好き!」
等のメッセージを、たいそう嬉しそうに読んでいるしゅーとめ。
大事に紙にくるんで、家に持って帰るくらいです。
すぐ忘れてしまうのですが、その時に感じた嬉しさ、ありがたさは、必ずどこかに
残っていると思います。
コロナ流行により毎日のようには通えなくなってしまい、仕方なく
しゅーとめ抜きで、お店に行くことも増えましたが、
今でも、「おばあちゃん、お元気ですか?」と聞いてくれます。
本当にありがたいことです。
介護って、自分たちだけでやってるつもりでしたが、実はそうではなかったことを
気づかせてくれたエピソードでした。
↑昔ながらの一戸建ての義実家は寒い!冬はこれが欠かせませんでした。