しめっぽい話になります。
中仙道の奈良井宿に素敵な土産物屋があります。
「藤屋」というお店。
僕が山登りを始めた頃、山の帰りにふと寄ったのが始まり。
20年近く前になります。
手作りのかわいい人形が並ぶお店に立ち寄りました。
初めて行ったのに、なんかとても懐かしく感じるお店、
優しく話しかけてくれるおかみさん。
すっかり気に入ってしまいました。
干支の置物も作られていて、
それから毎年順番に買っていくことに。
店頭に出てくるのは優しい顔したおかみさん。
お話好きで、毎回1時間でも2時間でも相手してくれます。
それとは対照的なおやじさん、
ダルマみたいなしかめっ面で、ほとんど喋ってくれません。
典型的な「頑固おやじ」です。
このおやじさんが、なんともかわいい作品を生み出しています。
なんでこんなおやじが、こんなにかわいいもん作れるだ?!
なんて思いながらも、年に2,3度寄ってました。
おかみさんは相変わらずいつも
たくさん話を聞いてくれて、たくさん話をしてくれて。
おやじさんはだんだん話をしてくれるようになり、
「まぁ上がれ」になり、
「酒飲むか」になり、
すごく純粋な人だったんですね、これが。
そんな大好きな2人が住んでいる長野県にやってきた僕、
挨拶に行かなければなぁ~、と思いつつ、
一月、二月と経ち、
元気にされてるかなぁと思いながら年賀状。
先方から届いたのはおやじさんが亡くなった知らせ。
あーーーーーーーーーーーー。
なんだろね、まったくもう。
いつでもそこにいてくれるとは限らない。
会いたい人には会いに行け!
思ったときに会いに行け!
僕がインド人スマイルで会いに行ったところで
何が変わるもんでもないかもだけど、
病気が治るわけでもないかもだけど、
人と人が顔を合わせるのは大事なことだと思います。
僕にたくさんの幸せをもたらしてくれた
おじさんに感謝です。
ありがとうございました。
また会いましょう!