葉切り。 | 長楽未央「楽しみの盆栽」

葉切り。

ここのところ、暑いですね。

 

近畿の梅雨入りも間近かです。

 

 

 

 

小枝が良く出来た紅葉です。

葉落ち後の姿。

 

 

 

 

 

葉が吹き揃った姿。

小枝が出来ている木ほど

葉が吹き揃うと何が何だかわからない姿になります。

 

この状態でも

芽摘みと片葉透かし(二枚の葉を一枚にする)を

行っています。

 

このままだと

懐の枝が蒸れて枯れるので対処しなければいけません。

 

 

そこで葉切りを行います。

 

葉を鋏で切って葉の面積を減らし、

懐に光が入る様にして風通しを良くします。

 

 

 

葉の面積を減らせばいいので

どんな形に切ってもかまいません。

 

 

 

しかし、

ここで注意点があります。

 

 

 

どんな形に切ってもいいのですが

木の状態に合わせて

葉の大きさは調整しなければなりません。

 

 

懐に光が入って風通しを良くするのであれば

小さく切った方がいいと思われますが、

木の状態に対して必要以上に小さくしてしますと

木が光合成をするのに不足と判断すると

二度芽を吹かしてしまいます。

 

葉を透かす作業をして

二度芽で葉が混んでしまうと本末転倒ですよね。

 

ですので

不足と判断されない程度の大きさにする必要があります。

 

 

 

 

 

葉切り後。

 

当園では紅葉の葉を丸く切っています。

 

丸く切るのは手間がかかりますが、

嵩張る葉先を切って

光合成が出来る葉の面積は

減りすぎない様に考慮した形です。

 

それと葉切りをした姿でも

比較的不自然さが感じられにくく綺麗だからです。

 

 

 

 

 

葉切り後。

 

 

 

 

 

 

葉切り前(写真上)と葉切り後(写真下)を比べると

透け具合がわかりますよね。

 

嵩が減って透けてはいますが

丸く切る事で葉の面積はさほど減っていません。

 

 

 

 

 

木の状態や小枝の出来具合で

葉の大きさを調整し、

時には葉の形を変えるなどの調整が重要になります。

 

 


葉を切るだけの単純な作業に見えますが

原理を考え判断する奥深い作業とも言えます。