長楽未央「楽しみの盆栽」

長楽未央「楽しみの盆栽」-大蓉園落款 米谷大蓉園!

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ご提供させて頂いています。                   

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当園は、山々に囲まれ環境の良い場所で

営んでおります。
ぜひ、一度気軽にお運び頂ければ幸いです。


    

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54年前の記念鉢。

昨今何かと話題に上がる

大阪万博ですが開催まで8ケ月程になりました。

 

一時期はロゴマークや公式キャラクターも

話題に上がりましたよね。

 

 

 

 

 

前回、ご紹介した54年前の記念鉢です。

54年前の記念に制作された鉢ですが

何の記念かわかりますか。

 

 

 

 

 

 

前回の大阪万博記念鉢なのです。

 

緑寿庵陶翠 作 「蕎麦釉窯変輪花丸鉢」

 

前回の大阪万博(1970年)から54年も経つんですね。

 

話には色々と聞きますが

私が生まれる前の事ですので実感がわきません。

 

当時は大盛況だったそうですね。

 

1日に83万人以上の人が詰めかけて

入場制限も実施されたようです。

 

 

日本で一番入場者数が多いとされるレジャーランドの

「東京ディズニーランド」が

平均一日入場者数が45000人位だそうですので

大阪万博の反響は物凄かったんですね。

 

 

 

 

 

蕎麦釉の窯変も美しく、

しっとりと落ち着いた釉薬に深みのある窯変が

趣を感じさせます。

 

 

 

 

 

 

 

薄作りで鋭敏な造形が美しく、

高足になっていてスタイルも特殊です。

 

 

 

 

 

特徴的な高足ですが、

台座になっており鉢と分かれます。

 

台座と対になっているスタイルは

盆栽鉢としては見かける事が少ないです。

 

 

 

 

台座の縁を見ても薄作りで出来栄えが素晴らしいです。

 

 

 

 

 

台座の底に毛彫りで落款が入っています。

 

緑寿庵陶翠は還暦(1964年)を機に陶翠から改号し、

その後5年間だけ作陶します。

 

大阪万博が1970年ですので、

おそらく開催が決まった頃に制作され、

開催された頃には作陶をしていなかったと思われる事から

最晩年の作品と言えます。

 

 

 

 

 

一見すると気付きにくと思いますが

上から見ると

大阪万博(1970年)のシンボルマークである

桜を模しており穴の位置まで計算された演出が

記念鉢である由縁になっています。

 

唯単に箱書きに記念鉢と書いたり

鉢の落款に記しただけではない所が洒落ていますよね。

 

それも説明があるわけではないので

シンボルマークになっているのは

気付く人しかわからない所が粋です。

 

 

 

 

 

 

底から見た釉薬も桜の形も魅力的です。

 

 

 

 

 

緑寿庵陶翠も55年後に

2度目の大阪万博が開催されるとは

思いもよらないでしょうね。

 

来年の万博も

どなたかが記念鉢を作られるのでしょうか。

 

ですが、

この記念鉢の様な洒落た演出を知ると、

どんな造形にするか悩むでしょうね。

 

同様に上から見た形をシンボルマークにしますか。

 

来年のシンボルマークは個性的で難しそうです。

 

 

 

 

 

そんな洒落た演出の記念鉢

ホームページに掲載中です。

 

 

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