秩父古生層 | 武蔵野台地調査隊

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武蔵野台地の湧水と北アルプス中心の登山日記です


 九州の地質を調べているとき、四万十帯とか秩父帯という地質区分を目にしました。九州で秩父帯とはずいぶんはるばる遠くまで来たものだなぁ、なんて思っていると、大学時代だったかの地質の授業を思い出しました。


 そうだった、房総半島や埼玉の秩父には四万十帯が続いてきているのだった。四万十帯の名前の由来は、高知県の四万十川から来ています。秩父帯と四万十帯は仏像構造線(聞いたことあるでしょう)を境にして別れています。

 いわゆる「付加体」というやつで、プレートの移動に伴って削り取られて陸上に押し上げられたようなものです。

 その昔、明治時代に東大の研究で「秩父古生層」と名付けられました。しかし、1970年代にはほとんどが中生代の地質と判明したため、今では秩父帯とか秩父累層と記述されています。


 こちらのリンクに、見やすい図が出ています。
http://www.geocities.jp/p451640/daichi/1_tsukuri/3_rekishi/chishi_2.html
このリンクの中に日本地図が出ていますが、黄色の「四万十帯」を見ると、房総半島からずっと西へ九州まで続いていることがわかります。仏像構造線や秩父帯も同様に続いています。
これだけスケールが大きいと、日本列島の成り立ちと関係しているように思えます。

 付加体については非常に重要なので、また改めてレポートいたします。

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 さて、この秋に秩父の近くの有間山というところに紅葉狩りに行きました。
この山は1213m。かなり高いですが、林道を車で上がっていけます。

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 その折の画像ですが、実に奇妙な岩体を発見しました。この岩体は石灰岩?秩父古生層?なんて思っていました。

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 上の地質図で調べたら有間山周辺は、CH すなわちチャートが広く分布しています。

 しかしよく見ると水色の「Ls」これはやはり、Limesone(石灰岩のことでしょう)があるある。
うーーん、でも有間山にはチャートしかない。

 でも武甲山の石灰岩に似てる気がしますねー。