暑さも和らぎ、セミの鳴き声から鈴虫の音へと季節の移り変わりを感じる今日この頃ですカメ

 

一時期のピークは過ぎたようですが、受診される方々からは「保育園でRSウイルスが流行っている」というお話をよく伺います。そもそもRSウイルスとはどんな病気なのか、今回はRSウイルスについてお伝えしたいと思います。

 

RSウイルスは所謂風邪の原因ともなるウイルスの1つであり、2歳までにほとんどの子どもが一度はかかる呼吸器感染症です。繰り返し感染することもありますが、2歳以上では鼻風邪程度で済むことが多いです。一方で下記に当てはまる子どもの場合は、細気管支炎や肺炎などを起こし、入院治療が必要となることがあります。

 ・早産で生まれた赤ちゃん

 ・慢性の肺/心疾患のある赤ちゃん

・ダウン症候群のある赤ちゃん

・免疫不全の赤ちゃん

・生後6か月以下の赤ちゃん

 

具体的な症状としては、鼻水、鼻づまり、発熱、咳があげられます。熱が高い場合や、咳が続いて十分に休息が取れていない、水分を十分に取れていない、ヒューヒューゼーゼーといった喘鳴が聞かれる場合には早めの受診が必要です。

受診時にRSウイルスが疑わしい場合には医師の判断でRSウイルスに感染しているかどうかの迅速検査を実施します。重症化しやすい1歳以下の子どもには保険診療が適応されますが、1歳以上の子どもの場合には自費診療となり、ご希望があれば当院では2200円にて実施しています。

なぜ1歳以上の子どもの場合に自費になってしまうかというと、このRSウイルスには現在有効なお薬はなく、鼻水や咳、熱を緩和させる対症療法が中心となります。そのため症状の原因がRSウイルスだと判明したところで処方するお薬や対応に違いがでるわけではないからです。また1歳以上の子どもの場合はいわゆる風邪の症状で済み、重症化しにくいことも理由の1つです。もちろん検査をすることでRSウイルスと判明できれば、注意してお子様を看ることができますので、検査を受ける意義はあるかと思います。

また、RSウイルスは水疱瘡やおたふくのように、保育園や学校を一定期間休む必要のある病気には指定されていません。お子様の症状が回復すれば登園や登校は可能です。保育園によっては治癒証明書などを必要としているところもあるようなので、一度確認をしてみると安心かもしれません。

 

世の中はコロナウイルスの話ばかりで、少しばかり気持ちが疲れますが、正しい情報を持って、適切な対応をしていきましょうニコニコ   

 

(アッヴィ合同会社 RSパンフレットを参考に記載しました)