トラベル特集――金華街 徒歩10分のプチ冒険 | 台湾観光のブログ

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企画構成/高田雅子 文/高田雅子 写真/陳正國・張晉瑞




「金華街」は、MRT中正紀念堂駅3番出口前から東に大安森林公園前までをつなぐ、全長約1.5㎞の静かな通り。沿道には人気ご当地グルメが多く、2022年には新リノベスポット「榕錦時光生活園区」も登場し、新しい観光スポットとして注目を集めている。今回は、中正紀念堂駅から金山南路までの徒歩10分圏内を歩いてみよう。



Access:MRT東門駅、中正紀念堂駅、古亭駅から徒歩で各スポットへ


榕錦時光生活園区



西は杭州南路二段、東は金山南路二段、北は金山南路二段25・30巷、南は金華街に囲まれたエリアは日本時代は台北刑務所と関連施設があった場所。金華街沿いに残る日本家屋は、刑務所の職員が暮らす官舎だった建物だ。戦後、台北刑務所は台北監獄と改名され、宿舎は公務員宿舎に再利用された。このころ無許可の宿舎の改築や増築、新家屋の建設が横行し、1963年に監獄が桃園に移転したあとも人口が増え続けた結果、周辺を含めた一帯が「華光社区」と呼ばれる一大集落となった。

 

園内の着物レンタル店は若い人に人気


宿舎後方に残る台北刑務所南側塀跡


2000年代に国有地の再開発計画が立ち上がり、2012年に住民の立ち退きが完了した後、2013年に集落の取り壊しが行われ、監獄関連施設も解体の危機にさらされた。しかし歴史的価値から、2013年に残っていた南側・東側の監獄の塀が市定古跡に、日本時代の宿舎や浴場が歴史建築に指定された。その後、台北市による3年におよぶ修復工事を経て、2022年9月にオープンした文化商業施設が「榕錦時光生活園区」だ。宿舎はもとの建材や構造を極力残しながら、一部はガラス張りなどモダンなアレンジが施され、廃材となったレンガや瓦もアート作品として園内に置かれている。日本庭園やカフェ、ショップめぐりが楽しいスポットだ。


榕錦時光服務中心



榕錦時光服務中心の旧刑務所官舎の歴史を紹介する展示

旧台北刑務所宿舍群
Add:金華街135號から177號、金山南路二段112號

榕錦時光服務中心(インフォメーションセンター)
Add:台北市大安區金華街167號
Open:11:00-20:00
Web:rongjintimes.com


好丘 On The Road在路上(東門店)


全面ガラス張りの温室風の外観が目を引く建物は、台湾らしい食材を使ったベーグルが有名な「好丘 Good Cho's」の路面店。ベーグルは日替わりで、タロイモや烏龍茶など10~20種類が登場する。食事系とスイーツ系のベーグルサンドにも注目だ。店内には台湾各地から厳選した食品や生活に彩りを与えてくれる雑貨も並んでおり、お土産探しも楽しい。





蘋果火龍果果昔(アップル&ドラゴンフルーツスムージー)、芒果太郎(マンゴーとクリームチーズのベーグルサンド)

Add:台北市大安區金華街161號
Open:11:00-20:00、土曜・日曜10:00-20:00
Ticket:イートインはミニマムチャージ1人NT$150


興波咖啡

「興波咖啡 Simple Kaffa」は、2016年ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)で優勝した吳則霖氏が立ち上げたカフェ。榕錦時光生活園区の支店は、2つのエリアに分かれている。

 

 

金山南路に面したカウンターがテイクアウト専門の「興波咖啡超級棧Super Kiosk」、後方の日本家屋の店舗が予約制カフェ「The Coffee One」という構成だ。

 

The Coffee One

 

カフェはオークションに参加して仕入れた「オークション豆」を専門に扱っており、テーブルではバリスタが一対一で豆の解説をしながらコーヒーを淹れてくれる。気軽に味わうなら、テイクアウトがおすすめだ。薫り高く味わい深いコーヒーを片手に、和の雰囲気漂う園内を散策しよう。


Super Kiosk

カフェラテ、アメリカン

Super Kiosk
Add:台北市大安區金華街112號
Open:11:00-18:00

The Coffee One
Add:台北市大安區金華街177號
Open:11:00-18:00
Ticket:イートインはミニマムチャージ1人NT$1000、席利用120分、要予約
Web:tinyurl.com/3v9b3apu (予約サイト)


老優雅



「優雅に食べると心が温まり、身体も幸せになる」をモットーに、旬の食材を大切にした料理を提供するレストラン。日本食をベースに台湾の食材と調理法を取り入れた料理は、前菜からメインにいたるまで、どれも繊細な味付け。

 

前菜3種とサーモンのグリルのセット

 

スイーツは焼き菓子中心で、ドリンクはハーブティー、台湾茶、梅酒カクテルなどを用意している。木造建築の温かみにあふれた空間で、ゆったり優雅に食事を楽しめば、心も身体もより優雅になれるだろう。


Add:台北市大安區金華街169號
Open:ランチ11:30-14:00、ティータイム14:00-17:30、ディナー17:30-19:30
Ticket:ミニマムチャージ:ランチ・ディナー1人NT$500/ティータイム1人NT$400、席利用90分、サービス料10%
Web:tinyurl.com/2c2w828s (予約サイト)


金錦町 JinJinDing

 



和菓子と中華菓子を扱う菓子店。看板商品は、表面に金箔を貼った蜂蜜風味のカステラ「金箔蜂蜜蛋糕」と、きらきらと宝石のように輝くカラフルな砂糖菓子「琥珀糖」。金箔をのせたパイナップルケーキ「金箔鳳梨酥」も観光客に人気だ。パッケージも上品で高級感があり、大切な方へのギフトにぴったり。道路を隔てた向かいの金華店は一戸建ての日本建築宿舎。イートインスペースが広いため、ティータイムにはこちらがおすすめ。



榕錦時光店
Add:台北市大安區金華街139號
Open:11:00-19:00

金華店
Add:台北市大安區金華街86號
Open:11:00-19:00(イートインは18:00まで)
Ticket:ミニマムチャージ1人NT$350、席利用120分、サービス料10%


台湾式朝食
鼎元豆漿


MRT中正紀念堂駅近くの人気朝食店。初めてなら、サクサクのパイ風の生地に卵焼きと揚げパンをはさんだ「燒餅+蛋+油條」と、おぼろ豆腐のスープのような「鹹豆漿」やプレーンな豆乳「豆漿」の定番セットから試してみよう。卵焼き入りの台湾風クレープ「蛋餅」や台湾風おにぎり「飯糰」も美味しい。朝から本格的な小籠包が食べられるのも観光客にはうれしいポイントだ。


右から時計回りで小籠包、鹹豆漿、燒餅+蛋+油條

Add:台北市中正區金華街30-1號
Open:4:30-11:30
※イートインは「内用」、テイクアウトは「外帯」の列に並ぼう


張呉記麵餅舖 


看板メニューの「黃橋燒餅」は、窯の内側に貼り付けて高温の炭火で焼き上げる中華パン。外側はパリッと香ばしく、中はモチモチとしっかり歯ごたえがあるフランスパンのような食感で、青ネギの風味と塩味が食欲をそそる。

 

今では少なくなった炭火焼きを堅持

 

「蟹殼黃」は焼きあがった皮の様子がカニの甲羅に似ているといわれる小ぶりの燒餅。「鹹」はネギ入りの塩味、「甜」はゴマペースト入りの甘いタイプだ。甘い豆乳「甜豆漿」や豆乳スープ「鹹豆漿」を合わせていただこう。


右から時計回りで黃橋燒餅、蟹殼黃鹹&甜

鹹豆漿

Add:台北市中正區杭州南路二段44-1號
Open:6:30-13:30、土曜・日曜6:30-13:00、水曜定休


人気麺味比べ
老張牛肉麵店
「牛肉麵」の牛肉は厚切りで、箸で持つとどっしりと重みを感じるほど。噛むとほぐれる柔らかさで、味もしっかりとしみている。麺は細めの平麺だ。醤油ベースのスープは牛脂のうまみがたっぷりで、後味にほんのり漢方が香る。好みで酸菜(高菜の漬物)を加えてもGood。

 

牛肉麵

 

熱々の麺に甘辛い肉味噌をのせた「炸醬麵」も人気がある。平日も開店直後に満席となるが、イートインスペースが2か所あるため回転も速い。


炸醬麵

Add:台北市中正區杭州南路二段48號
Open:11:00-21:00、土曜定休


廖家牛肉麵
看板メニューの「牛肉麵」は、塩ベースの牛骨スープに醤油ベースのたれで煮込んだ牛肉ともっちりした麺を合わせた一杯。刻みネギのほか、夏は空心菜、冬はほうれん草が添えられ、家庭的な味のアクセントになっている。付け合わせの一番人気は、豆干(押し豆腐)の醤油煮。注文を受けてから非常に薄く切り分ける豆干はやわらかな食感で、刻みネギと一緒にそのまま食べても、とろみのある醤油や唐辛子だれをかけても美味。


牛肉麵

豆干

Add: 台北市大安區金華街98號
Open:10:00-14:00、月曜定休



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