知能指数がありますが、あれはWAISなどの心理検査をして、難しい言葉の意味や意味不明な計算を答えられれば、IQが高いというもの・・・あんなんで、測れるのは、人間の知性の一部だというのは心理士や精神科医なら誰でも知っていることだと思います。あくまで、目安であり、しかも、精神遅滞などの特殊な病態を鑑別しておくためのものに過ぎない・・・

正常な人の本当の頭の良さを図れる尺度があるのかどうか僕は知りませんが、世の中、東大に行っていれば頭がいいだとか、小学1年生で難しい漢字が書けるとか、そんなので人の知性を推し量るなんて、見当外れもいいところでしょう・・・
むしろ学歴は低くても頭の良い人はいます。普通の人が見てもわかる一つの判断基準は対人関係能力コミュニケーション能力でしょう・・・人間関係がうまく世渡りが上手で要領が良い人は確かに頭がいいと僕も思います。

しかし、それよりも、もっと大事なのは・・・

この世に生まれてきた意味を問うことができる人だと思います。何のために生まれてきたかも知らずに生きている、自分で生まれてこようと思って生まれてきたわけじゃないけど生まれてきたこの事実を受け止めて、自分で目的をもって生きている人、そして、その人生の目的を現実的な処世術と衝突させることなく、十分に豊かに幸せに生きている人でしょう。

こんな能力、つまり、現実的・理性的・論理的・合目的的・そして実行力・行動力・対人関係能力なんかの総合力で、その人の頭の良し悪しが決まると思います。人間、実力があっても運がなければ、その能力をうまく発揮できないままみじめな人生を送ることもあるので、べつに現実の生活レベルはその人の頭の良し悪しを判断する材料にはならないですが、とにかく、頭の良い人というのは、全体的に、この世の矛盾をうまく自己消化しながらたくましく生きているんじゃないかと思います。

そして、そういう人は、最終結論的に人生の意味を考えないようにしているんだと思います・・・