親の介護の難しさ | 60代シニア初心者のルンルンでドタバタな日常

60代シニア初心者のルンルンでドタバタな日常

50代で介護職を経験し実父と叔母の援助をしながら人生初の60代を生きています。これから『高齢者』と呼ばれるようになる私たちシニア初心者のために日常の自分を通して『シニアの心得』を発信しています。共感していただけると嬉しいです。ご一緒に歳を重ねましょう!

親の介護は

難しい。


親が元気だった頃を知っている子どもにとって

どんどん衰えていく親の姿を見るのは

とても辛いし

イライラする。


そのいたたまれない感情が

親に対する憎しみを増やす。


できていたことが

どんどんできなくなり、

わかっていたことが

わからなくなっていく。


ジグソーパズルが1ピース1ピース

こぼれ落ちるように‥


流れ星


下の世話は

次第に慣れて

事務的な作業になる。


一番慣れないのが

同じ話を何度も聞かされる

ということ。


これは

介護する側にとっては

かなりきつい。


流れ星


老人ホームに勤めていた時

食堂のテーブルに座っていただくと

必ず

「ここにいてもいいんですかー?」

と絶え間なく

叫び続ける方がいた。


職員は

配膳で忙しく

誰も彼女だけに

対応することはできない。


広い食堂の中で

少し離れた

隔離されたテーブルが

彼女の専用席だった。


認知症ではない

周りのご入居者様たちは

「うるさいわね」と

不愉快そうにしていたが

老人ホームなんだから

仕方ない。


お家じゃない、

見覚えのない場所にいて

「私、ここにいていいのかしら?」

と思う気持ちは理解できる。


自分がどういう状態なのか

わからないのが

認知症だ。


例えその時

介護者として適切に対応できたとしても

何秒後に必ずまた

同じ台詞を繰り返す。


自宅で親と二人きりの時

これをやられたら

精神的に

かなりきついだろう。


認知症の親を介護する場合

何度も同じ言葉を聞く覚悟が

必要だ。


簡単なようだが

拷問のように感じる瞬間が

訪れると思う。


そんな時のために

自分の心のケアの方法を

考えておこう。


認知症の人に

理屈は通用しない。


認知症じゃなくたって

他人を変えることは

不可能なんだから

自分自分が変わるしかない。


そのための修行を

今私はやっている。