「登記簿に面積が載ってるんだから測量はしてるはずなのに、なんで測量図がないの」 | 登記を、もっと、わかりやすく。

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ふだんなじみのない登記簿について、できるだけ、わかりやすく説明させていただきます。わかりにくいところは、遠慮なく質問してください。よろしくお願いします。

(前回のおはなし)

 

 

 

「でも、

 

 登記簿に面積が載ってるんだから

 

 測量はしてるはずなのに、

 

 なんで測量図がないの、と」

 

「それは...確かにそうだね」

 

「市町村は、登記簿の面積で

 

 課税してるわけだから、

 

 その面積の根拠を

 

 明らかにする必要がある、と」

 

「おっしゃるとおりだと思う。

 

 ただ、それは、固定資産税の課税の

 

 話であって、法務局とは関係ないよね」

 

「ま、そう言ってしまえばおしまいなんですが」

 

「その、分筆の登記に提出された

 

 地積測量図を、別綴りにして、

 

 保存する、というシステムが一元化前には

 

 なかったんだよ」

 

「そういうことですよね」

 

「土地台帳の時代の時は、

 

 分筆の時に、申告書と一緒に

 

 測量図は提出されてたけど、

 

 その測量図は分筆申告書と一緒に

 

 綴られて、保存年限を過ぎると

 

 申告書と一緒に廃棄されてた」

 

「もったいないですね」

 

「測量図はそれほど重要視されて

 

 なかったんだろうね。

 

 それが、土地台帳と登記簿が一元化されて、

 

 表示に関する登記のしくみができて、

 

 地積測量図は申請書とは分けて、

 

 保管されることになった」

 

「なるほど。

 

 なので、一元化前の測量図は

 

 保管されてない、ということですね」

 

「そう。

 

 だから、測量図の備え付けのない

 

 土地が多いの」

 

 

 

(つづく)