火災保険の審査をするために、建物の新築日付が知りたいのですが、
という問い合わせを立て続けに2件受けましたので、ご紹介します。
1.建物が「区分」されている。
平成8年新築のはずなのに、新築日付が記載されていない、という
問い合わせがありました。すぐに登記事項を確認すると、表題部に
「○番から区分」という記載が。
「この建物は、区分登記をしていますね」
もともと1棟の建物として登記をしていたが、後から「区分建物」に変更
されていた。この場合、土地の分筆とは違い、元の建物登記簿は閉鎖
して、区分後の建物については新しい登記簿を作成します。(土地の
分筆の場合は、元の土地の登記簿はそのままどれか1筆の登記簿
として使用します)
ということで、区分前の登記簿は、建物区分の登記の日付で「閉鎖」
されますので、その閉鎖登記簿(コンピ化後は閉鎖事項証明書ですね)
を請求いただくと、新築日付の記載された建物登記簿の謄本(証明書)
を取得することができます。
2.建物が「合体」されている。
これも、1と同じような感じです。
建物の「合体」とは、もともと2つ以上だった建物を、増築等をすること
により、物理的に1つの建物にすることです。
これも、土地の合筆の場合は、どれか1筆の登記簿は残すのですが、
建物の「合体」の場合は、従前の建物の登記簿はすべて「閉鎖」して、
合体後の建物については新しい登記簿を作成します。
そのため、合体前の建物は、「合体」の登記の日付で「閉鎖」されま
すので、新築日付を知りたい場合は、合体前の閉鎖登記簿(あるいは
閉鎖事項証明書)を請求していただくことになります。
古い建物については、新築日付の記載されていない建物もあります。
その場合は、申し訳ありませんが、調べようがありません。
ご了承ください。