失われた地平線 / J.ヒルトン | カーツの歴史散策&御朱印作庭  庭は眺めるものではなく、       出てみるものなのだ、、

カーツの歴史散策&御朱印作庭  庭は眺めるものではなく、       出てみるものなのだ、、

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電光影裏斬春風

知っているようで知らない歴史の裏側をそっと、

御朱印帳をたずさえぶらり、ふらり、、つれづれに、、、

日々徒然に

 「一言で申しますなら、私どもの考え方の根底は中庸です。
 何ごとによらず、度を超さないことを徳としております。
 矛盾するようですが、その徳もまた、
 行きすぎは戒めるのです。(中略
 
 

こういうところが、もともとの仏教が持っていた中国老荘思想との親和性がよい所以なのかな?

 

 

 「ラマ僧は何をするのですかしら?」

 「瞑想三昧、ひたすら智慧を探究いたしております」

 「それでは何もしていないのと同じじゃありませんの」

 「そうですか。では、何もしていないと申し上げましょう」

 

 

閑話休題

 

 

 愛はあっても、恋とはまるで別物だよ

 

 

その恋が、... 

 

知的な冒険小説とでもいおうか、そのうちにゆっくりと徐々に精神は安定してゆき、、そして、

 

 

故意か偶然か、予期せぬトラブルに巻き込まれた各人各様の四人を乗せた飛行機は、山崖の秘境に不時着し、

 

 

 「異界で死んだのよ」

 「シャングリ・ラの、偉い人に言われてさ」

 「山越しに、鳥に乗って飛んできた」

 「異邦人を連れて」

 

 

意に反し、地図に載らない山間の寺院に逗留するはめになったその四人に、中庸の法を説くラマ僧のひとり張は礼節を持って接するが、、少しづつその土地、その寺院の謎が明らかになってゆく、、

 

 

 「タルは外の風も、寒さも恐れはしなかった」

 「出ていったのはずいぶん前だが、

 蒼い月の谷がタルを忘れるはずはない」

 

失われた地平線 / J.ヒルトン 

 

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冒険小説とはあるけれど、冒頭から謎だらけの物語に引き込まれ、、

 

 

そして

 

 

読書にふけり、あるいはモーツァルトを弾きながら、深い感動に酔うことも稀ではなかった。シャングリ・ラは永遠の神秘から蒸溜され、時間と死を超えて奇跡的に保存された芳醇な酒にも譬えるべき澄んだ霊気で心を洗うようだった。

 

 

が、

 

何故に最後にあのような行動に走ったのか、謎といえばこれが一番の謎か

 

ふと自分の人生に逆らってみたくなったのか

 

 

否、やっぱ、恋 だな、、

 

 

「初恋」はあっても「初愛」はないのだし、恋はパーソナルであるがゆえに、愛は無辺なるがゆえに

 

 

中天の月はさながら凪の海を隈なく照らしているかのようだった。美しいものすべての必然で、現実の一端に触れた夢はたちどころに消散した。世界の将来は天秤にかければ、若さと愛の前に空気ほどの重さもない。

 

 

ここで訳される  は、ほぼほぼ  なんじゃないの? 

 

盲目の例えがぴたりとはまるような... 

 

 

と、いつものようにとりとめもなく終わる◎

 

 

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Love Is the Drug / Roxy Music 

 

Life goes on / Dragon Ash