健脾散(けんぴさん)は胃腸虚弱のための代表的な漢方薬です。下に詳しく書きますが、東洋医学では胃腸虚弱を極めて重大な問題ととらえています。


健脾散の【効能・効果】は次のようになっています。

「体力虚弱で、胃腸が弱く、痩せて顔色が悪く、食欲がなくて下痢が続く傾向のあるものの次の諸症:

食欲不振、慢性下痢、病後の体力低下、慢性疲労、消化不良、慢性胃腸炎」


また【成分・分量】は次のようになっています。

「本品1日量3包(5.1g)中、下記成分及び分量の生薬より製した健脾エキス4.5gを含有します。

ヨクイニン 4.8g

サンヤク・ブクリョウ・レンニク 3.2g

ニンジン・ビャクジュツ 2.4g

ヘンズ・キキョウ・シュクシャ・カンゾウ 1.6g


健脾散は消化吸収機能が衰え(脾虚)ることによって水はけが悪くなった胃腸に水分が溢れ(水氾)た状態に用います。

消化吸収機能が衰えれば、十分な栄養成分を体内に取り入れることができません。そのため、あらゆる体調不良や病気を回復させることができないので、この消化吸収機能が衰えた状態を東洋医学では極めて重大な状態としてとらえています。