おでこママです。



今回は医学部の推薦地域枠について

お話をしようと思います。



先ず、私の住む地域は医師不足という

こともあり推薦地域枠にとても手厚い

のですが、息子はこの入試制度を使う

ことは現役時も浪人時もありません

でした。



そもそも、高校時代は部活動に明け暮れ

ていたため成績もさほど優秀ではなく、

よってこの選択肢はなかった訳です。



二年間の受験当時を振り返っても、

周りに推薦枠を使う学生が非常に多か

った印象があります。

一般入試で医学部に合格することは

ある意味雲を掴むようなもので、それを

成し遂げた者は神と崇められていました。



また、最近では私立の医学部でも地域枠

がどんどん拡充し、連携する都道府県が

何千万という学費や生活費を肩代わり

して医師を確保するという動きも見られ

ます。



地域枠の奨学金は国公立で、月額10万

~20万、私立では30万と言われています。

これを6年間ですから、とんでもない支援

をいただける訳です。



これは、県内外の医学部に進学した学生

にも使える制度です。

上手い話はまだたくさんあり、例えば

二次試験の免除や合格難易度の低さ、

はたまた地方の機関病院では、研修医に

何千万という給与の補償をしたり、海外

留学の支援制度という名目で、これまた

何千万という奨学金を支給し、病院の

幹部候補生を育成します。



財源は過疎地の町や県が負担して兎に角

医師の確保に躍起になっているのです。

そう言えば、開業医に診療所を丸ごと

買い与える自治体もあると聞きます。



しかし、やはり私はデメリットの方が

大きいと思うのです。

皆さんご存知の通り、大学卒業後は

9年間、県の指定する病院に勤務しな

ければなりません。

人生の中で一番体力があり、知識の

吸収力も高い20代後半から30代前半を

自分の意思では決められないストレス。



自分の働きたいところで働けない。

自分の研究したい分野を学べない。

症例数の多い都市部の病院のように

先進医療に携われない。



など、数えたらキリがありませんが

一般入試にはお金では変えられない

自由があります。



たかだか18、19の子供が地域枠の

選択をする背景は、金銭面で親に迷惑

をかけたくないという自己犠牲か

入り易いからかのどちらかと思うのです。

  


以前、子どもは親や家庭の経済状況を

すごく気にしているという記事を書き

ましたが、なんだか大人が子どもの

心理を利用して誘導する制度にも

見えてきます。



↑自分の気持ちに揺れ動いた記事


どうしても地域医療に携わりたい

という学生にはうってつけですが 

医学部に入学してしまってから

ずっとこの鎖というか重石を付けて

6年間過ごすのは正直キツイですね。



なんでも、地域枠の学生を知らずに

マッチングで雇い入れてしまった

病院は補助金カットや名前が公表

されてしまうなどのペナルティが

あるというから恐ろしいです。



メリット、デメリット、賛否両論

ありますが、今一度よく考えて

人生の選択をしていただきたいと

思います。



受験生の皆さん、

一度しかない人生

悔いのない

選択をしてくださいね😊