うー大漁!!
「半年間 自分で捕獲した外来種で作った料理を毎日食べる生活〜1日1食外来種〜」
ちょっと話が2週間ほど遡り鱒。各SNS(主にTwitter)での評判がすこぶる悪かった、ウシガエルのオタマジャクシ料理のお話です。
最初にオタマジャクシを捕獲したのは4/8でした。
都内某所で捕獲したウシガエルのオタマジャクシです。意外とすばしっこくて、見えてる個体を網で掬おうとするとサササッ〜と逃げてしまい鱒。
岸際の草が生えているところをガサガサした方が獲るには効率がいいですね。
後ろ足が生えた子も捕獲できました。
さてここからがこの記事で1番伝えたいというか僕が驚いたことなのですが、内臓系が苦手な人は閲覧注意です。
ちょっと間隔とり鱒。
…
…
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スペースあけましたからね。では、いき鱒。
こちらがお腹を開いて引っ張り出したオタマジャクシの腸です。お腹にパンパンに詰まっていて、ナイフを入れた瞬間にブシュッと吹き出し鱒。
腸からは、沼を凝縮したような土っぽいにおいが立ちのぼりました。内臓抜かずに食べたら、ぜっったいに美味しくないでしょうね。
で、ビックリしたのは
腹膜(お腹の内側をコーティングしている膜)が黒かったこと。
サヨリや深海魚のアカムツ(ノドグロ)、キンメダイなどが有名ですが、腹膜が黒い魚って結構いるんです。
その理由は浅いところにいる魚と深海の魚で違うとされてい鱒。
サヨリの場合は、植物性の餌を食べた後に太陽の光を浴びると、透明気味な体を通過して体内で光合成が起きてしまい、空気が発生してうまく泳げなくなる。それを防ぐために腹膜が黒いというのが通説です。
深海魚の場合は、発光する生物を食べた後にその生き物の光が外側に漏れるのを防ぐため、口の中や腹膜、種類によっては胃袋が黒くなってい鱒。
それぞれ、体外からの光を防ぐのと体内からの光を防ぐのとで真逆なのが面白いですね。
と、ここまではお魚雑学として比較的目にする内容です。そしてあまり触れられる機会が少ないように思うのですが、サヨリ以外の浅場の魚でも、ボラ、メジナ、イスズミなどの植物食性が強くて腸が長くぜんまいのようになっている魚も、捌いてみると結構黒っぽい腹膜をしてい鱒。
メジナの腹膜です。
サヨリほど透明感のある体ではないこともあるのか、比較するとちょっと灰色っぽいのですが、やはりこの黒さも植物性の餌を好むことに関係しているのではないのかなと僕は思っており鱒。
ウシガエルのオタマジャクシは調べたところ雑食性らしく、植物性のものもよく食べるそう。長い腸と黒い腹膜を持っているということは植物食の傾向があることを示しているのではないかと個人的には思いました。
そして僕が特に面白く感じたのは、
こちらです。潮溜まりでよく見かけるカエルウオというスズキ目イソギンポ科の魚です。潮溜まりでは比較的大きめの魚で目立ち鱒。
カエルウオも植物食性が強く、いつも岩の表面をハムハムしている魚です。よほど目の前に餌を落とさないと釣れない、潮溜まりフィッシングとしてはハゼ類より難易度が高い子でもあり鱒。
この子を捌いた時の写真なのですが、
サイズ感もあってか、腸の雰囲気も腹膜の感じも、ウシガエルのオタマジャクシとそっくりでした。
何よりこの魚の名前がカエルウオだというのがなんとも言えない偶然感があって、個人的にとても楽しくなってしまいました!
さて、ちょうどの鯛ミングで今発売中の磯・投げ情報では魚の腹膜の話を書いており鱒。
オタマジャクシの話は出てきませんが、先に述べたサヨリや深海魚、メジナなどについてより詳しく書いてあるので是非チェックしてくださいませ!
では話を料理に戻しましょう。
強烈なにおいの内臓を取り除いた後は料理酒に漬けて臭み抜きをし鱒。
こうなると食材感がでてきましたね!
ネットを見ていると、唐揚げにすれば美味しかったという表記を結構見かけました。
揚げれば美味しいというのはわかってしまったので、せっかくならちょっと冒険しようということで、卵とじの丼にすることにしました。オタマジャクシの卵とじ丼、略してタマタマ丼です。可愛いネーミングですよね。もしかして流行っちゃうんじゃないかな??バズる予感!!
そんなことを妄想していると楽しくなってしまい、勢いで本格的な親子丼用の鍋まで買ってしまいました。
高校時代、学食のおばちゃんがこの鍋を同時に何個も、踊るように動かしながらカツ丼、親子丼を作りまくっていたのを思い出しました。美味しかったなぁ。
タマタマ丼です!!
いただき鱒!!
うん!
ニュルっ!ときた後にジャリっ!て感じです!!
ジャリッとするのは頭側に顕著だったのでおそらく頭蓋骨でしょう。尻尾はまぁ、肉らしい食感も多少楽しめましたけど…
素直に揚げ物にすればよかったです。そしてタマタマ丼を投稿した後、1日で30人ほど、3日で50人ほどフォロワー様が減りました。流行る、バズるなんて夢見て余計な出費までした自分が憎い。
その後、リベンジで玉ねぎと一緒にしたかき揚げも作りました。オタマジャクシと玉ねぎでタマタマ揚げです。(懲りてない)
こっちはまぁ、骨も気にならずに無難な揚げ物として美味しかったです。オタマジャクシらしさは良くも悪くも消えてしまいましたとさ。
告知です!
主にTwitterをしてらっしゃる方へ!
4/26火曜日の21:00よりTwitterのスペース(Twitter上にある、音声チャット機能)にて外来種について語り鱒!
TwitterやTikTokで話題の環境系エンターテイナー「WoWキツネザル」さんをMCに、「さかなのおにいさんかわちゃん」こと川田一輝さん、北の大地の水族館館長 山内創さん、朝日新聞科学みらい部 小坪遊さんをゲストにお迎えし、約一ヶ月外来種を食べてきた感想や、外来種についてのこれからの課題などをお話する予定です。
是非とも聴きに来てくださいませ!
さかな芸人ハットリへのお問い合わせはこちらから→ハットリ水産