最近、東京に行くたびに、女子大生と頻繁にデートしている。
もちろん、女子大生にデートしてもらったとしたら、そのたびにそれなりのお小遣いを巻き上げられる。
さらに、それなりのメシも食わさねばならない。
いろいろと出費が多いのである。
待ち合わせは基本、講座終わりの21時5分過ぎ、五反田駅の改札を出たところでする。よって、たまにうちの受講生に目撃されたりもする。
そういうことも予期して、講座終わりには必ず「きょうは女子大生とデートに行ってきます」と宣言してから行くようにしている。
この前なんか、二人でいたところにうちの受講生とバッタリ出くわし、あいさつなんかしちゃったりもしたのである。
「パパがいつもお世話になっています」
誤解のないように言っておきたいのだが、この「パパ」というのは、ほんとうの意味でのパパである。
つまり、女子大生とデートというのは、この4月から東京の大学に通っているうちの娘とデートをしているということなのである。
最近は五反田あたりの居酒屋やメンタル御用達のお店にはほとんど行き尽くし、次はどこに行けばいいのかと困っている状態なのであるが、どうも、私以上に困っているのが、居酒屋の店員さんのようなのである。
つまり、この派手な服装をした二人の関係を怪しんでいるわけである(派手なのはDNAによるものと思う)。
スケベなオヤジがネットで若い娘を調達し、「いいじゃないのぉ~」、「だめよ、だめだめ~」などと口説いているように見えるのだろうか。
あるいは、二人のなれなれしい会話から、すでに愛人関係に入っているように見えるかもしれん。
なぜ、こんなことを言うかといえば、「親子なのですよ」と居酒屋の店員さんに言っても、「またまたー」とか「いいですよー」などと、なかなか信じてもらえなさそうな雰囲気が漂っているのである。
このあたり、男性の店員さんは簡単に信じてくれるのであるが、女性の店員さんはなにか値踏みするかのような疑いのまなざしなのである。
ましてや、居酒屋を出る前あたりに、必ずお小遣いなんかを渡しちゃうわけだからして、状況証拠的にもとても怪しい。
しかしながら、真実の目でよく見てもらうと、簡単に親子だとわかるポイントがある。
それは、かわいそうにも娘はパパ似なのである‥‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
親としては、ここがいちばん不憫に思うポイントであるため、ついつい娘には甘くなってしまうわけである。心理学でいうところの補償行為というやつである。
ちなみに、息子のほうはママ似なので、おめめパッチリのそれなりのイケメンなのであるが、性格がパパとは真逆で草食系なのでものすごく心配しているのである。男女関係も娘は積極派なのであるが、息子はまったく消極派である。
娘は東京で大学生活をエンジョイしているのであるが、息子はいま、浪人生として暗く生きているのである。
さらに、去年味わった悪夢の受験シーズンがだんだん近づいており(悪夢だったゆえ、いま、浪人生なのだが‥‥)、そのトラウマがうずき始め、ナーバスになっているようなのである。
来年は三人でそろって居酒屋に行けることを祈っている今日このごろなのであるが、ああ‥‥、またもう少ししたら、受験や入学金などで金がいるなぁ‥‥。
思わず遠い目をしてしまう今日このごろなのである。