世界気象機関の初の女性かつ南米出身の事務局長にアルゼンチンのセレステ・サウロ教授が就任 | 榊原平のブログ―安城·愛知から世界に学ぶ Taira Sakakibara’s Blog : A Global Learner from Anjo and Aichi

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榊原平と申します。愛知県安城市出身・在住。常に学び、観察し、考え、人や社会に共感し、このブログでは自分が学んだことや考えたことや感じたことを書いています。このブログで安城・愛知から世界へつながり(Solidarity)を作りたいと思っています。

WMO新事務局長にセレステ・サウロ教授について

2024年1月1日に世界気象機関(WMO)の事務局長に就任したアルゼンチンのセレステ・サウロ教授について紹介したいと思います。
 
 
彼女はWMOの事務局長としては初の女性かつ初の南米出身の人物であり、気象学の分野で多くの功績を残してきた優秀な研究者です。
 
彼女の経歴や業績、そしてWMOの事務局長としての役割や目標について見ていきましょう。
 

サウロ教授の経歴と業績

セレステ・サウロ教授は1964年にアルゼンチンのブエノスアイレスで生まれました。
 
ブエノスアイレス大学で気象学の学位を取得し、1996年には同大学で大気科学の博士号を取得しました。
 
彼女は2000年からブエノスアイレス大学の教授として教鞭をとり、数値予報、アンサンブル予報、データ同化、短期から中期の予測と予測可能性、陸面-大気相互作用、南米の豪雨システムなどの分野で研究を行ってきました。
 
彼女はまた、国立科学技術研究評議会(CONICET)の研究者としても活動しており、海洋と大気の研究センター(CIMA)の創設者の一人でもあります。
 
サウロ教授は2014年からアルゼンチンの国立気象局(SMN)の局長を務めており、WMOの常任代表としても活躍してきました。
 
彼女は2015年にWMOの執行理事会のメンバーに選出され、2018年には第二副会長、2019年には第一副会長に就任しました。
 
彼女はWMOの世界気象研究計画(WWRP)の科学指導委員会のメンバーでもあり、気象学に関する様々なWMOのパネルに参加してきました。
 
彼女はSMNの局長として、気象観測、予報の質、社会とのコミュニケーションの向上を目指して近代化を推進し、持続可能な開発や災害リスク軽減に貢献してきました。
 
彼女はまた、発展途上国の気象・水文サービスの能力向上のために、教育や訓練の活動にも力を入れており、若い世代の科学者の参加やインクルージョンを促進してきました。

サウロ教授のWMO事務局長としての役割と目標

2023年6月、サウロ教授はWMOの事務局長に任命され、2024年1月1日に正式に就任しました。
 
彼女はWMOの事務局長としては初の女性かつ初の南米出身の人物であり、気象学の分野で高い評価を得ている人物です。彼女はWMOの事務局長として、気象、気候、水資源に関する科学的な知識とサービスの提供を強化し、気候変動や自然災害に対する世界のレジリエンス(回復力)を高めることを目指しています。
 
彼女はまた、WMOのメンバー間の連携や協力を促進し、気象学の分野でのジェンダー平等や多様性を推進することにも取り組んでいます。