９. Apply the largest amount of your time on self improvement & no time criticizing others.
自分を進歩させることに大部分の時間を割きなさい。他人を批判するのは人生の無駄遣いです。
カーリーがレッスン中によく生徒に話す言葉がある。
Not too bad
それでも良いよ。
大丈夫といった感じで。
テクニックを練習してる時に生徒によく声をかけていた。
カーリーは生徒のレベルに合わせて指導を変えるのが上手い。
バーリトゥードのプロの試合の為の僕には
僕にとってのベストを引き出すように教えてくれた。
カーリーのアカデミーにはプロはいない。
みんながグレイシー柔術が大好きで、それを楽しみにやってくる。
それに答える為にカーリーは一人一人に細かく丁寧な教え方をする。
テクニックが少々間違っていても、カーリーはそれを認める。
今のベストを尽くしていればそれで充分だと考えているのだろう。
だからこう言う。
Not too bad
悪くないよ。それでも良いんだよと。
カーリーはテクニックの基本的な考えや
練習の仕方はしっかりと伝える。
それが伝わっていればテクニックは例えへたくそでも構わない。
ここがダメとかも言わない。
上手く行かない生徒にはカーリーはこう言う。
こうした方が良くなるよ。
その人が出来る範囲でアドバイスする。
決して人を批判しない。
スパーリングでも批判はしない。
日常でも人の批判はしない。
出来ることを広げてゆくアドバイスをくれる。
今は出来ない。
だからアカデミーで練習をする。
今日はまだ完全ではない。
でも進歩した、この前よりも上手になった。
出来ないで悩む時にカーリーは声をかけてくれる。
Not too badと声をかけてくれる。
カーリーの言葉は魔法のように効く。
きっと声をかけるタイミングを知ってるんだろう。
カーリーに言われるとマイナスの思考が消えてゆく。
同じことをやっていても思考がプラスの方向に動き出す。
いつの間にかテクニックが上達してくる。
不思議なほどに上手くなってゆく。
他人と自分を比べる必要もない。
自分だけのやり方を見つけるのもグレイシー柔術。
同じ技でも、実に付き方はみんな少しずつ違う。
自分のやり方を見つける為に基本は存在する。
だから基本は大切に
そして基本の先を見つけられるように教えてくれる。
カーリーにグレイシー柔術に
打撃をミックスしたいと恐る恐る聞いたことがある。
他のアカデミーでは打撃なんて組まれたらお終いだ。
グレイシー柔術が最高なんだ。
そんな風潮があった時代。
時代はまだ20世紀
グレイシー柔術は最強で未知の格闘技だった時代。
カーリーはすぐに言った。
もちろんだ。
少し動きを見せてくれるかい？
カーリーの前でシャドーをやった。
思いっきりのフルスピードで。
カーリーは笑顔で言った。
絶対にミックスした方が良い。
現在の総合格闘技はグレイシー柔術をベースとした寝技を身につけ、
テイクダウンと打撃もきちんと出来る選手の時代になっている。
他の格闘技の悪口をカーリーは言わない。
それぞれの良さを認め合えば良いと思っている。
カーリーのアカデミーには25年前から
他の格闘技の先生たちが普通に学びに来ていた。
カーリーは彼らを他の格闘技の先生を
アカデミーの外では同じ格闘技の先生としてきちんと接し、
アカデミーでは他の生徒と同じように接していた。
カーリーと一緒に空手の道場に
プライベートレッスンで教えに行ったことがある。
空手とグレイシー柔術全く違った格闘技
お互いを認め合いお互いが最高になるような関係があるんだってその時知った。
時代はまだ20世紀だった。
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