先日、夫とビデオコールで話をしていた時のこと・・・

 

「〇〇(夫の弟の娘で幼少期に両替屋を営む叔母さんに引き取られていた例の「残念な結果」の娘)なんだけどさ・・・」

 

「うん?」

 

「看護学校に行っているんだけど、学費を援助してほしいって・・・」

 

 

おいおい・・・

 

両替屋の叔母さんの家を素行不良で追い出されたけど、看護学校は続けさせてもらえるって話だったんじゃ・・・?

 

 

「え?無理だけど?」

 

どういう経緯で、日本にいる夫にそんな話がいったのかはわからないけどさ、現在の我が家の家計で、そんな余裕はないのが、悲しいかな現状である。

 

というのも、次男に加え、長男が今年の2月から夫の元で働くようになり、要するに、息子二人にそれなりの給料を毎月、支払わなくてはならなくなったわけで・・・

 

加えて、税金対策で入った「共済」の年払いとか、所有している2台の車検がどーんと来たり、源泉徴収の支払いとか、個人事業主の税金とか、今までどんぶり勘定で、あんまり夫の収入には関心を払ってこなかったのだが、そうもいってはいられないのっぴきならない状況が続いているのだ。

 

だいたい、収入(受注)に関しては、今までノータッチだった。

 

「今月、いくらくらい入るの?」

 

と、夫に聞いても、

 

「わからない。」

 

と、答える夫。

 

 

元受けから入金される前日になって初めて、明細をみて金額を知る、みたいな感じで、今までやってきていたが、ここ数カ月、入金される金額が以前に比べて少なくなっていて・・・

 

「え?どういうこと?」

 

と、聞けば、受注は入っているのだが、工事の予定がなかなか立たなくて、仕事に入れない、とのことで・・・

 

 

いやいや、そういうのは事前にわかっている話なのでは?

 

と、問えば、

 

「よくわからない・・・」

 

と・・・

 

 

 

夫が一人でやっていた頃は、それでもよかったんだけど、今じゃ、従業員(息子)2名、トラックのローン、保険関係など、固定費もそれなりに高いんだよ・・・

 

収入がないならないなりに、他の業者に仕事をもらうとかさ、事前にできることはあるはずじゃーないのかい?

 

と、突っ込みたかったけど、それができるような夫ではなかったよね・・・確かに。

 

と、私が悪かった、と、反省し、受注から現場の予定まで、しっかり私が管理することにしたのが数カ月前のこと。

 

ギリギリの状態は何とか脱したが、まだまだ他人に施しができるほとの余裕はないんだよ。

 

 

それに!!

 

先日、我が家に訪れた叔母さんの話によると、両替屋の叔母さんの家にいた頃から、勉強なんてほとんどしていなかったというし?

 

そういえば、最近、洗車場でよくこの娘を見かけるけど、この辺の若いオネエチャンとは、明らかに毛色のちがう雰囲気をまき散らしながらも、佇まいは品がない、みたいな感じになっていて、勤勉さとは無縁な感じがするよ?

 

人を見た目で判断してはいけない。

 

とは思うけどさ・・・

 

その人の内面って、少なからず表に出てくるっていうのも否定はできないよ・・・

 

 

この娘のきょうだいたちというのは、総じて野性的なのだが、年齢を重ねるにつけ、「羞恥心」というか、自分が知らぬことが多いことを自覚するというか、それゆえ、面と向かっていろいろと言えない性格になってくるのだが、この娘に関しては、それなりの家庭でそれなりの教育を受けたお陰なのか、「ものおじ」がなくなっているものの、「礼儀」が抜け落ち、単なる「図々しい」感じになってしまっているような印象を受けるのだ。

 

娘の母親もそんな性格だったから、元々のものかもしれないけど。

 

 

両替屋の叔母さんが、看護学校の学費を打ち切る、と、決めたのか、二重で受け取ろうとしているのかはわからないけど、日本の夫に直接、接触してくるとは、なかなかにしたたかである・・・

 

 

とはいえ、既にチャンスは与えられており、それに対し努力をしていなかったから追い出されたわけだし?

 

こちらの人特有の「かわいそう」案件にはならないよな?

 

 

「まぁ、ウチが今、他人に援助できるほどの経済的余裕がないっていうのが一番の理由だけど、その娘、あんまり勉強していなかったらしいよ?それに金を出すっていうのはどうなの?」

 

と、夫に言えば、

 

「ムダ?」

 

 

来日してから、ずいぶんと経つし、ここ何年かは、だいぶ日本人思考寄りになってきたなぁ、と、思う場面も多々ある夫が、日本語で「ムダ」とポツリと言った・・・

 

 

「そうっ!」

 

 

思わず、激しく同意してしまったよ。

 

 

その娘が看護学校を続けたしても、今まで通りならば卒業は無理だろう。

 

仮に、卒業できたとしても、その後の国家試験に合格できるとは到底思えない。

 

いくらフィリピンとはいえ、そんなに甘くはない。

 

そんな難関な国家試験のくせに、給料、安いしね。

 

現に、看護師が看護師にならず、コールセンターで働いているなんて話はよく聞くし?

 

更に言えば、最低賃金より少し高いくらいの条件の日本の介護の求人に、国家試験にパスした看護師が山ほど応募してくる。

 

フィリピンの医者が、アメリカやカナダで看護師で働く、なんて話もある。

 

要するに、看護資格を取得したところで、貧乏人が思う描くような金持ちにはなれないのだ。

 

しかも、その過程を当たり前のように、まるっと他人様のお金をアテにするという前提も、なんだかなぁ、という感じだよ。

 

例えば、看護科ではなく、フツウの割と安い学費の学部に行き直すから援助してくれ、というのであれば、考えなくもないけどさ。(それも卒業できなきゃ、借金にするよ、とか縛りをつけるけど)

 

もう少し自分の立場と現実を受け止めてほしいもんだよ・・・

 

 

ってか、なまじ両替屋の叔母さんの家で過ごした数年で、浅はかな悪知恵がついてしまったのではないかと心配してしまうよ。

 

こちらでは、こういう人が一番やっかいだったりする・・・

 

はぁ・・・