先日、夫からビデオコールがかかってきた。
「お金、ある?」
「何で?」
「ダレソレが貸してほしいって。」
ダレソレとは・・・
ママのいとこ?くらいの関係のオバちゃんなのだが、去年の暮れにいきなり我が家にやって来て、9000ペソを置いていった人・・・
何が何だかわからなかったのだけど、オバちゃん曰く、夫に借りた金を返しにきたと・・・
まぁ、もらえるってものは、もらっておこう、と、金を受け取り、その後、夫に連絡したら、確かに9月に、次男に言付け3万円ほど貸した、と。
いつの間に・・・
「これ、使っちゃっていんだよね?」
「うん。」
と、言われたので、そのまま親戚連中に配るピナスコハン(クリスマスプレゼント)代にした。
で、その人が、もう一度、貸してと、夫に言ってきているらしいのだけど・・・
いや、もうその金は使っちゃったよ?
ちなみにいくらくらい?と、聞いてみたら、前回の倍の金額を言う・・・
「いや、無理だね。」
1月の入金がどういうわけかいつもよりもすごく少なかったっていうのに、インボイスを30万円払わねばならない・・・
足りないことはないとは思うけど、ほかにもいろいろと先延ばしできないことはないけど、入用なこともあったりして、とてもじゃないが他人様を助けている余裕はない・・・
夫としても、その借金の申し出については、それほど重要ではないらしく、あっさりと引き下がったのだったが・・・
翌日になり、またビデオコールがかかってきた。
「お金、ある?」
「今度は何?」
「明日はママの誕生日で・・・」
え?
ママって、おととし、亡くなったアナタのお母さんのことですか?
「???」
と、不思議に思っていると、ママの誕生日にお祝いするのだと・・・
「え?誰が?」
「みんな。」
「みんなとは?」
「弟の子供たち?」
えーっと???
ぶっちゃけ、ママの誕生日なんて、生きている頃に祝ったことなどただの一度もなく、誕生日自体、いつかも知らんかったよ?
いや、そういえば、いつだったか、いきなり区役所から、真っ青な誕生日ケーキが届いたことがあったけど、その時すら、特にお祝いもせずに、ママがどっかでみんなでそのケーキを食べていて、ウチの裏には、真っ青なクリームのついた空箱が捨ててあったんだったっけ?
生きてる時にお祝いせずに、亡くなってから?
そういう風習なのかと一瞬思ったけど、去年は、そんなこと一言も言ってなかったじゃん?
それは・・・
やっぱり、アレですかね?
何でもいいから理由をつけ、ええかっこしたい、みたいな?
それとも、
「叔父さん!ピナスコハン、もらってないよ?」
みたいなメッセージがきて、仕方なく?
どちらにしても、要はたかられた、ということでしょうかね?
言いたいことはあるけど、もうめんどくさいから、約1万円ほどを、嬉しそうに取りに来た息子たちのいとこに渡しておいた。
ママもあの世で喜んでいるといいですね。